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池戸将太郎(明治大学)
「最初の10分で圧力を受けてしまい、主導権を握られてしまったと思います」(早稲田大学・大田尾竜彦監督)
12月4日(日)、東京・国立競技場に観客3万5438人を集めた関東大学対抗戦の「早明戦」。
定期戦では98回目の激突となる名門同士の一戦は、まず紫紺のジャージー、明治大学が機先を制した。
キックオフ直後にWTB秋濱悠太が相手を押し込み、窮屈になった早稲田は距離の出ないキックを強いられる。ここから早稲田指揮官・大田尾監督が「圧力」と語った、明治の猛攻は始まった。
この日明治は成功率91.7%(12本中11本成功)のラインアウト、成功率100%のスクラム(4本中4本)を誇り、先制点はその安定したラインアウトが起点となった。
齊藤誉哉(明治大学)
前半2分、両軍最初のラインアウトで、191cmの山本嶺二郎をスピード勝負のジャンプ。2フェーズ目でSH萩原周がラックサイドを突破し、この日多用したカットイン気味のランでCTB齊藤誉哉が先制トライを挙げた。
7点を先制されたライバルの早稲田も反撃。
ただ最初の20分間、敵陣で4度の攻撃を仕掛けたが、明治の激しい守備、ブレイクダウンワークなどで圧力を受けて得点に繋がらない。明治の神鳥裕之監督が守備のフォーカスを語った。
「早稲田さんにクイックボールを出させると良いアタックをしてくる――そこは自分たちが想定していた通りでした。今日の明治のディフェンスは、球出しを遅らせること。そこで自分たちの形が見えてきたと感じました」(明大・神鳥監督)
また攻撃では――「重戦車フォワード」がDNAの明治だが――、近年は機動力のあるフォワード、そしてバックスの展開力、決定力が光る。
前半9分にはボールを左右に振りながら、怪我から復調したWTB石田吉平キャプテンが12フェーズ目でトライ。2度目の敵陣アタックでも得点を奪い、10分間で2トライを奪い、モメンタム(勢い)を生み出した。
この日注目を集めたスクラム戦では、紫紺ジャージーがプライドを見せた。
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