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ラグビー コラム 2022年12月2日

早稲田大学、スクラム勝負で早明戦に挑む。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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今季強化を図ったスクラムで重戦車を圧倒したい

9月から開幕した関東大学対抗戦もいよいよ最終戦を迎える。早稲田大学が最後に迎え撃つのは、宿敵・明治大学だ。昨年度の対抗戦では3年ぶりに勝利を挙げたものの、全日本大学選手権では準々決勝で敗北を喫し、明大の年越しを見届けることになった。

今季は、両校ともにここまでの対抗戦を5勝1敗で終えている。対抗戦優勝は叶わなくなったが、対抗戦2位で終えるためには決して落とせない一戦。対抗戦を確実な勝利で締めくくり、のちに控える大学選手権へ弾みをつけたい。

前節の慶應義塾大学戦は大雨の影響もあってか、早慶ともにハンドリングエラーが多く見られた。また、ブレイクダウンで圧力をかけられ、早大は0-10と無得点で前半を折り返す。迎えた後半はHO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がモールを起点にトライを挙げ、ロスタイムには、NO8(ナンバーエイト)村田陣悟(スポ3=京都成章)が、マイボールスクラムから勢いよくインゴールに飛び込んで追加点。終了間際にはPG(ペナルティゴール)を献上するが、セットプレーから多く流れをつかんだ早大は、19-13で勝利を収めた。

今回の明大戦、早大を率いる相良昌彦主将(社4=東京・早実)は欠場となるが、対抗戦初スタメン出場となるFL(フランカー)永嶋仁(社3=東福岡)が持ち前の接点の強さを見せつけ、積極的な声掛けでチームを鼓舞する。

また、これまでチーム一丸となって強化してきたスクラムで他のFW(フォワード)陣が力を発揮し、明大の重戦車を押し切ってくれるに違いない。春には明大に屈したものの、着実に力をつけてきた早大にもう迷いはない。FW勝負を競り勝ち、早大らしい「展開ラグビー」に持ち込めれば、勝機は多く訪れるだろう。

チャンスメークするWTB松下

一方のBK(バックス)陣に大きな変更は見られない。頼もしいFW陣からボールをつなぎ、タテに突くランで魅せる両WTB(ウィング)の松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)、槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)などが最後に仕留め切れるかがカギを握るだろう。前節の課題となったブレイクダウンの攻防を制し、より一体感の増す展開ラグビーを見せつけることができるか。

昨季の全国大学選手権を準優勝で終えた明大は、今季も戦力が衰えない。安定の強さを見せるBKにはタレントが勢揃いだ。華麗なステップで相手の隙を駆け抜けるWTB石田吉平主将や高精度のキックを誇るCTB(センター)廣瀬雄也、俊足を活かしたプレーが光るFB(フルバック)安田昂平の突破にも警戒を要する。

また、今季はモールでのトライも量産しているだけに、隙のないディフェンスで抑え切れるかが重要なポイントとなるだろう。明大は今節がHO紀伊遼平やPR(プロップ)大賀宗志副将の復帰戦となる。明大の後半の勢いにも屈さず、80分間継続するプレーを体現できるか、早大攻撃の一貫性に注目したいところだ。

下馬評に関係なく、毎年接戦が繰り広げられる今試合。新国立競技場での対抗戦・早明戦は9年ぶりの開催となる。大舞台での一戦に、観客も選手も胸を高ぶらせていることだろう。誰もが夢見る大舞台へ――。勝利の女神はどちらにほほ笑むか。昨季の雪辱を期す赤黒戦士が、伝統の一戦へまもなく出陣する。

文:谷口花/写真:冷水睦実(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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