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慶應義塾大学vs.帝京大学
12月3日(土)4日(日)にラグビー関東大学対抗戦の最終戦が行われる。3日(土)、東京・秩父宮ラグビー場では、2年連続11度目の対抗戦優勝を決めた帝京大学が、4位の慶應義塾大学の挑戦を受ける。
昨年の同カードは帝京大学が64-14で快勝したが、一昨年は慶應義塾大学が12-13で勝利。過去5年は帝京大学が4勝1敗とリードしているものの、2017年は3点差、2018年は5点差と、両校の対戦は勝利と接戦となるケースが多いと言えよう。
今季、帝京大学は開幕から6連勝、前節は明治大学を29-13で下して、勝ち点を30に伸ばして対抗戦の連覇を決めた。シードされ、12月25日(日)の準々決勝から参戦する大学選手権に向けて勢いに乗るためにも、2年連続全勝優勝を決めたいところだ。
一方の慶應義塾大学(勝ち点20)は開幕から4連勝だったが、ライバルの明治大学(勝ち点24)、早稲田大学(勝ち点23)に連敗して4位だが、大学選手権の出場は決めている。ただ勝利すれば3位になる可能性も残されている。大学選手権の初戦(3回戦)は12月11日(日)であり、勝利して勢いと自信を得て臨みたいところだ。
帝京大学のメンバー
まずは帝京大学のメンバーから見ていこう。今後を見据えて、メンバーを大きく変えてくることも予想されたが、今季から指揮官となった相馬朋和監督は主力メンバーを揃えてきた。前節からの変更は2名。LO(ロック)江里口真弘(4年)がメンバー外となり、LO本橋拓馬(2年)が先発。そしてキャプテンCTB(センター)松山千大(4年)がケガから復帰して先発に名を連ね、CTB五島源は控えに回った。
13人は前節と同じで、FW(フォワード)、BK(バックス)ともに隙がないメンバーだ。FWはHO(フッカー)江良颯(3年)を筆頭に、PR(プロップ)高井翔太(4年)、上杉太郎(3年)の第1列、LOは本橋と山川一瑳(4年)のコンビ。バックローはFL(フランカー)青木恵斗(2年)、奥井章仁、NO8(ナンバーエイト)延原秀飛(3年)の強力な3人が並ぶ。
BK陣はSH(スクラムハーフ)李錦寿(2年)と、前節はゲームキャプテンを務めたSO(スタンドオフ)SO高本幹也(4年)のハーフ団がゲームコントロールする。CTBは松山主将と二村莞司の4年生コンビ、バックスリーは前節2トライのWTB(ウィング)小村真也(2年)、高本とむ(3年)、FB(フルバック)谷中樹平(4年)の3人だ。
「強みはコンタクトとセットプレー」と相馬監督が話すように、この試合でもスクラム、ラインアウトなどセットプレーとタックルからリズムを作りたいところ。2年前は負けるなど、あまり得意としていない慶應義塾大学に快勝し、大学選手権に向けて大きな弾みをつけたいところだ。
慶應義塾大学のメンバー
続いて慶應義塾大学のメンバーを見ていこう。前節の早慶戦から4名(FW3名、BK1名)のメンバー変更を行った。試合の鍵を握るセットプレーで奮闘したいFWは3名変更。前節、控えだった右PR岡広将(3年)が先発し、先発だったPR鈴木悠太(4年)が控えに回った。LOは控えだったシュモック オライオンが先発し、栗田大次郎(4年)がメンバー外となり、控えに富澤友凱(4年)が入った。NO8は福澤慎太郎(3年)が先発し、高武俊輔(4年)がメンバー外となった。
他のFWはキャプテンFL(フランカー)今野勇久(4年)を筆頭に、前節トライを挙げたPR松岡勇樹(4年)、HO中山大暉(2年)、LOアイザイア・マプスア(4年)、FL樋口豪(3年)がスターティングメンバーとなった。
BKはインサイドCTB永山淳(3年)がメンバー外となり、CTB中村大地が13番から12番に上がり、13番には三木海芽(3年)が入った。ハーフ団、バックスリーは同じでSH小城大和(2年)、SO中楠一期(4年)、WTB佐々木隼(4年)、ルーキーWTB今野椋平(桐蔭学園出身)、FB山田響(3年)が先発する。
早慶戦では前半を10-0とリードしながら、13-19で逆転負けを喫してしまった。ただ、終了間際にPG(ペナルティゴール)で7点差以内の敗戦で勝ち点1を取り、順位アップの可能性を帝京大学戦につなげたといえよう。
栗原徹監督は「帝京大学は一級品のチームなので、チャレンジするしかない。1点に集中したい」と話したように、SO中楠、FB山田らのキックでしっかりエリアをとり、伝統としているタックルでロースコアに持ち込み勝機を見いだしたい。
両校ともに勝利して大学選手権につなげたいところだ。帝京大学が全勝で優勝に花を添えるか。それとも慶應義塾大学が意地を見せて、3年ぶりの勝利で順位を上げることができるか。12月3日(土)、秩父宮ラグビー場で午後2:00にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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