人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2022年11月14日

【ハイライト動画あり】ともに5回の全国優勝を誇る國學院久我山、目黒学院の伝統校が花園へ。全国高校ラグビー大会 東京都予選決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
  • Line

花園の切符を手にした國學院久我山(上)、目黒学院(下)写真提供:東京都ラグビー協会

「花園」こと、全国高校ラグビー大会の東京都予選決勝の2試合が、11月13日(日)に東京・秩父宮ラグビー場で行われた。

第1地区決勝は、昨季の花園出場校の國學院久我山高校が、成城学園高校と対戦し5トライを挙げて29-5と快勝し、2大会連続43回目の出場を決めた。第2地区決勝は昨季の花園に出場した目黒学院高校が、京高校を12-10で下し21回目の出場を飾った。

◆第1地区決勝:國學院久我山vs.成城学園

第1地区の決勝は花園優勝5回を誇り、新人戦と春の王者である國學院久我山が優位と予想されていた。新人戦では國學院久我山が97-7で成城学園に勝利していた。

國學院久我山、CTB長谷川の先制トライ

しかし、試合序盤は風上の成城学園のFW(フォワード)が相手スクラムをプッシュして勢いに乗る。前半2分のPG(ペナルティゴール)のチャンスはSO(スタンドオフ)吉田有佑(3年)が決めることができなかったが、BK(バックス)を中心にアタックを仕掛けて互角の戦いを見せた。

成城学園はLO岩永のトライで2点差に迫る

「風下だったので我慢した」というキャプテンのHO(フッカー)清水健伸(3年)が振り返ったように、國學院久我山は自陣からでもボールキープしてアタックを継続。前半20分CTB(センター)長谷川裕太(2年)がトライを挙げて7-0と先制に成功する。直後の25分、成城学園も負けじとラックからLO(ロック)岩永陸(3年)が持ち出して、そのまま右隅に抑えてトライ。2点差に追い上げてハーフタイムを迎えた。

ハットトリックの國學院久我山の清水主将

後半は風上に立った國學院久我山が徐々にペースをつかむ。10分、相手陣奥でラインアウトからモールを押し込み、HO清水がトライ。さらに15分、23分にも同じ形でHO清水がトライ。清水はハットトリックの活躍を見せた。さらに試合終了間際に國學院久我山は、ボールを継続し、最後はWTB(ウィング)鈴木彪馬(3年)がインゴール左隅に抑えた。

風上の後半、國學院久我山はモールで主導権を握った

結局、終わって見れば國學院久我山が29-5で快勝し、2大会連続43回目の花園出場を決めた。1年から活躍する中心選手のSO袖山遼平、CTB大沼隼人(ともに3年)がコンディション不良でメンバー入りしていない中でも、SO齋藤航(1年)、CTB長谷川が活躍するなど地力のあるところを見せた。

全国高校ラグビー大会 東京都予選 第1地区 決勝

ハイライト】国学院久我山 vs. 成城学園

國學院久我山の土屋謙太郎監督は「前半、ストレスをためずに我慢してプレーできたことが良かった。ただ、今日の内容ではまだまだ先は厳しいので、また一から取り組んで正月、花園でいいプレーができるように頑張っていきたい」と先を見据えた。また、HO清水キャプテンも「これから練習をしてもっと強いラグビー見せられるように頑張りたい。(花園では)全国優勝しに行きます」と意気込んだ。

モールから抜け出し先制トライの目黒学院SH門上

◆第2地区決勝:目黒学院高校vs.東京高校

第2地区準決勝では目黒学院と東京が対戦した。昨年の決勝は目黒学院が38-0で勝利しているが、今季は新人大会、春季大会で、ともに東京が目黒学院に勝利している(36-10、0-0の抽選勝ち)。互いにディフェンスに自信があるチーム同士の対戦のため接戦が予想された。

前半10分、東京もモールから1本返す

先にチャンスを活かしたのは今季、東京に勝てていない目黒学院だった。前半4分、モールを押し込み、最後はSH(スクラムハーフ)門上龍慈(3年)が抜け出してトライ、SO中村福己(2年)がゴールを決めて、7点を先制する。東京もすぐに反撃。10分、ゴール前のモールのチャンスを得て、FL(フランカー)石橋史堂(3年)が押さえて2点差に追い上げる。前半はその後、お互いに相手ディフェンスの前になかなかチャンスを作れないまま、7-5でハーフタイムを迎えた。

フォローした目黒学院LO中村がトライ

後半、拮抗した状態を破ったのは目黒学院だった。10分、相手のキックからカウンターを仕掛けてWTB古田竜也(3年)が左タッチライン際を快走。最後はフォローした2年生ながらバイスキャプテンの1人LO中村つぐ希が左中間にトライ。12-5とリードを広げた。

東京、インゴールにグラウンディングできず

3大会ぶりの出場を目指す東京は16分、再びFL石橋が抑えて10-12と再び2点差に追い上げる。その後も東京が相手陣でチャンスを得るが、なかなかゴールラインを割ることができない。東京は終了間際には相手反則後のタッチキックをミスしてしまい、結局そのままノーサイド。今年、3度目の正直で目黒学院が東京を12-10で下して3大会連続21回目の出場を飾った。

全国高校ラグビー大会 東京都予選 第2地区 決勝

【ハイライト】東京 vs. 目黒学院

東洋大学のOBで、今季の東洋大学の躍進に刺激を受けているという竹内圭介監督は、「新人戦、それから春季大会と悔しい思いをしてきたので、その意地が出た。今日勝つことをずっと考えていて、まだ何も考えていないので、(花園では)次の1勝を目指します」と安堵の表情を見せた。

目黒学院、歓喜の瞬間

キャプテンのCTB菅瑞揮(3年)は「強いフィジカルで相手を圧倒し、自分たちの粘り強いディフェンスでとにかく必死で守り続けました。今日できなかったことを修正して、フィジカル、粘り強さを花園でも見せたい。目標は全国優勝です」と胸を張った。

東京は、第1地区からは花園で優勝5度を誇る國學院久我山が、第2地区からは同じく5度の優勝を経験している目黒学院が出場を決めた。ともに目標を日本一と掲げる伝統校は、まずは正月越えを目指したい。

文/写真:斉藤健仁、集合写真提供:東京都ラグビー協会

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ