人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2022年11月11日

大学選手権出場へ前進するのはどちらか。東洋大×法政大、関東大学ラグビーリーグ戦第6節注目カードプレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
  • Line

東洋大学 vs. 法政大学

関東大学ラグビーリーグ戦グループ1部は、いよいよ残り2節の佳境を迎えた。現在は勝点21で首位に立つ東海大から同10の6位日本大まで、勝点差11の間に6校がひしめく大混戦となっている。上位3校に与えられる大学選手権への出場枠を巡って、ここからはすべてのゲームが重要な意味を持つ決戦といっていい状況だ。

そうした中、今週末に行われる4試合でもっとも注目されるのが、勝点14で3位タイの東洋大と、同13で5位につける法政大の激突だろう(11月13日11時30分キックオフ@足利ガスグラウンド)。29季ぶりのリーグ戦1部復帰でいきなり前年度優勝の東海大を撃破するなど旋風を巻き起こしてきた東洋大にとっては、勝てば初の大学選手権出場に王手をかけられる一戦。法政大にとっても、5シーズンぶりの選手権進出のために絶対に落とせない戦いとなる。

ここまでの戦績を振り返ると、ともに3勝2敗で星の数は並んでいるものの、試合内容は対照的だ。東洋大は5戦すべてが7点差以内の僅差決着で、敗れた大東文化大戦(第3節/26-27)、流通経済大戦(第5節/29-31)はそれぞれ1点差と2点差。東海大戦で金星の要因となった粘り強いチームディフェンスを軸に、全員一丸のひたむきなプレーでタイトな接戦を競り勝つラグビーが、明確なスタイルとして定着している。

一方の法政大は序盤戦で大東文化大(26-19)、日本大(30-14)と昨季の上位校に快勝し好スタートを切ったが、第3節で東海大に15-71、前節は立正大に18-64と大敗。流れに乗った時は非凡な力を発揮する半面、劣勢に回ると大きく崩れてしまうという浮き沈みの激しいシーズンになっている。80分間を通して一貫性あるパフォーマンスを続けることが、残り2節の最大の課題といえるだろう。

発表された登録メンバーを見ていくと、東洋大の前節からの先発変更は2人。FWはまったく同じ顔ぶれで、LOの齋藤良明慈縁キャプテンとマタリキ・チャニングスの並びだけが入れ替わった。第1列は山口泰雅、石川槙人の両PRとHO谷名樹で、バックローもFLタニエラ・ヴェア、FL田中翔、NO8梅村柊羽が引き続きスターターを務める。

BKはSH神田悠作とSO土橋郁矢のHB団と左WTB杉本海斗は変わらず、TB陣で田中康平が12番から14番へシフト。繁松秀太が13番から12番へ移動し、13番には新たに大島暁が入った。FBは期待のルーキー、ステファン・ヴァハフォラウという布陣だ。

対する法政大は前節から先発4人を入れ替えた。フロントローはPR石母田健太、HO井口龍太郎、PR河村龍成という同じ3人で、1年生のLO細川幹太が2節日本大戦以来の先発で竹部力とコンビを組む。FL陣はゲームキャプテンの吉永昂生と山下武準の左右が入れ替わり、佐々木康成が初めてNO8で先発に起用された。

HBはSH小山田裕悟とSO熊田経道のペア。CTB は187センチの大型BK高城喜一が第3節以来2度目の先発で、金侑悟とコンビを組む。左WTBの小高巧も4節以来のスタメンとなり、右WTB坂田龍之介、FB石岡玲英とバックスリーを形成する。

それぞれの今季5戦の得失点を見ると、1試合の平均得点は東洋大の30.6に対し法政大が24.6で、平均失点は東洋大29、法政大は36.6。特徴的なのは法政大で、勝利した3戦はすべて20失点以下に抑えている一方、敗れた2試合は20得点以下で60点以上の大量失点を喫している。集中力高くディフェンスを続けて失点を最小限にとどめることともに、攻めの時間を増やして守る時間を減らす試合運びをできるかどうかも、勝利の条件となりそうだ。

東洋大にすれば平均身長で5センチ(182.6センチ対177.5センチ)、平均体重で約9キロ(109キロ対100.4キロ)と体格で大きく上回るFWが、いかにボール争奪局面のバトルで優位に立てるかがポイントになる。特に攻守の起点となるセットプレーでは、サイズの優位性を生かして厳しくプレッシャーをかけにくるはずだ。スクラムおよびラインアウトの力と技の攻防も、このゲームの大きな見どころとなる。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ