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怪物ルーキー、シオネ・ポルテレ
大学日本一を目標に掲げる京都産業大学ラグビー部。第4節まで終了し、勝ち点は20で天理大学と並び首位。このまま勝ち点を重ね、関西大学リーグの連覇を狙いたい。
来る第5節は長年のライバルともいえる、同志社大学と対戦。過去10年のリーグ戦での戦績は6勝4敗と勝ち越している。チームカラーの全く異なる2校だが、今年度初の公式戦での対決は熱い戦いになると予想される。
54-14で勝利した前節の立命館大学戦、廣瀬佳司監督はディフェンス面に手ごたえを感じていた。関西大学戦ではライン際で守り切れずに得点される場面が多く、そこから2週間ディフェンスを修正してきたという。「リアクションスピードや高さ、ダブルタックルなど、アグレッシブにディフェンスする所に時間をかけてやってきた」と廣瀬監督。
ゴールライン際まで追いつめられる場面は何度かあったものの、勢いのある立命館大相手に固いディフェンスで、なかなか得点を許さなかった。ディフェンスは練習の成果を遺憾なく発揮できたが、セットプレーの面では課題が残る。ペナルティやミスが多く、流れが相手に移ってしまう時間もあった。この結果を受け、FL(フランカー)福西隼杜共同主将(済4=報徳学園)は「セットプレーが崩れて、その分焦りが出た。次の試合までに修正したい」と語った。
突破力を生かしてトライをあげた西浩斗
立命館大戦では、1・2年生を中心とした若い世代の活躍が目立った。『怪物ルーキー』WTB(ウィング)シオネ・ポルテレ(現1=目黒学院)は前半終了間際に2トライ獲得し、チームの雰囲気をさらに盛り上げた。コルツリーグでの活躍が認められ、関大戦から抜擢されたCTB(センター)小野麟兵(済2=京都工学院)は、期待に応えるように立命館大戦でも得点に絡む。身軽なステップと、突破力が武器のCTB西浩斗(済2=熊本西)も、その強みを生かしてトライを決めた。
この試合でPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に選ばれたのはLO(ロック)ソロモネ・フナキ(現2=目黒学院)。アタックとディフェンスの両面で活躍した。対する同志社大学にも注目のルーキーがいる。京都成章で主将を務めていたSO(スタンドオフ)大島泰真は、1年生ながらチームの司令塔として試合を動かす。彼を中心とした爆発力のあるBK(バックス)はやはり脅威である。
同志社大のペースで試合を展開されないためにも、セットプレーでのミスを減らし、優位に試合を進めることが必要だと言えるだろう。京産大の代名詞であるFW(フォワード)の強さに加えて、BKの得点力にも注目の今年のチームは、同志社大とどのような展開を繰り広げるのか。『赤紺』と『紺グレ』、それぞれのプライドをかけた戦いが始まる。
文/写真:藤田芽生(京産大アスレチック)
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