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全勝の京産大に挑む同志社
前節、紺グレは関西学院大学に接戦の末敗れた。前半では5トライを挙げ、31-5と大幅にリードしていたものの、後半で大量得点され土壇場で逆転を許し、34-38でまさかの敗北を喫した。「前半は準備していたことが全部でき、テーマに対してフォーカスできたが後半は全く違うチームのようになってしまった」(宮本啓希監督 )。
前半では準備してきたサインプレーや素早いパス回しで関学大を翻弄し、トライを量産。梁本組がやろうとしてきたラグビーが体現され、同志社大学が前半のほとんどの時間主導権を握っていた。
だが一転、後半ではセットプレーで何度もペナルティを取られ、流れは関学大に。同志社も自陣で踏ん張るものの、FW(フォワード)で優位に立たれ、後半21分には34-26と8点差まで追いつかれる展開に。
何としてもこの点差を守りたい同志社だが、後半残り10分という大事な局面で、FWが反則の繰り返しでシンビンを受け、数的不利に陥るピンチが訪れる。不穏な空気が流れるまま、トライを奪われ、さらにロスタイムでは焦りがプレーに見え、自陣で反則。ラストプレーで逆転劇となり敗北を喫した。
逆転負けに愕然とする選手たち
宮本監督は後半のプレーについて「セットプレーであれだけペナルティを重ねられるとゲームは止まってしまう。前半と後半の違いはボールが動いている時間が長いか短いかであり、後半では相手のやりたい形でゲームが進んでしまった」と言及。徐々に点差を詰められていくごとに逃げの体制に入ってしまい、大事な局面でも接点で優位に立てず、またミスを多く出し、反則を取られ、逆転される悲劇を生んでしまったのかもしれない。
関西リーグは10月30日の時点で第4節までが終了。同志社は敗北したものの7点差以内であるため勝ち点1を獲得し、現在勝ち点10で近畿大学と並び現在3位。1位は無敗の京都産業大学と天理大学で現在勝ち点20、頭ひとつ抜けている状況だ。3位以下は同志社を含め、2勝2敗で4チームが並んでいる。今季、関西リーグに与えられた全国大学選手権の出場枠は3枠、同志社は残りの1枠を争う形となりそうだ。
次戦は今季関西リーグ常勝の京産大。昨季は関西大学Aリーグで23年ぶりに優勝。さらに全国4強入りを果たした強豪中の強豪だ。猛練習で鍛え上げられた耐性。さらにBK(バックス)の得点力や粘り強いディフェンスが紺グレを苦しめることだろう。
京産大戦に特別な想いを持つ梁本主将
だが、希望はある。関学大戦前半での紺グレの展開ラグビーと粘り強いディフェンスを京産大戦でも見せることができれば、京産大の連勝を止められるかもしれない。梁本旺義主将は、次戦の京産大について特別な思いを持つ。
「去年秋に負けて、そのまま京産大が優勝したこともある。さらに前年度の主将、南光希さんが亡くなられた週に京産大との試合があって、『絶対に勝つ』という気持ちで挑んだものの、不甲斐ない結果になってしまった。だから個人的にも悔しい思いが去年の分もあるし、今年の分もある。絶対に勝ちたいので気合いを入れて挑みたい」と意気込んだ。
展開ラグビーと鍛え上げられたフィジカルで強豪京産大から白星を奪え。
文/写真:橋本さくら(同志社スポーツアトム編集局)
同志社スポーツアトム編集局
同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
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