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ラグビー コラム 2022年10月28日

大混戦の関東大学リーグ戦。王者・東海大が5戦目へ。関東学院大は初勝利狙う

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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関東学院大学 vs. 東海大学

衝撃的な敗戦から見事に立ち直った。

1チーム7試合の関東大学リーグ戦1部は大混戦。大学選手権出場枠は「3」だが、折り返しの第4週終了時点で、勝敗で4校が3勝1敗で並んでいる。

東海大学流通経済大学法政大学、そして昇格組の東洋大学だ。

同じく昇格組の立正大学も、2勝2敗でピタリ追走。共に1勝3敗の日本大学(昨季2位)と大東文化大学(昨季3位)は猛追を期しているだろう。

観る者には楽しみが尽きない、まさに群雄割拠の戦国時代だ。

リーグのディフェンディング・チャンピオンは、5連覇を狙う東海大だ。

今季は開幕戦で昇格組の東洋大に衝撃的な敗戦(24-27)。しかし以降は3連勝だ。

立正大戦は47-21で初勝利、法政大戦は10トライで大勝(71-15)、2週間前の流経大戦は8トライで突き放した(52-26)。

暫定順位は堂々の1位(勝点16)。黒星スタートから見事に立ち直った。

そんな東海大の次なる相手は、今週日曜日の10月30日、群馬・アースケア敷島サッカー・ラグビー場で対戦する4敗の関東学院大学だ。

1部昇格から3季目の関東学院大は、東洋大に7点差で惜敗(31-38)するなどし、ここまで開幕4連敗。

2週間前の第4週法政大戦では、後半35分過ぎまで9点差(15-29)の熱戦。しかし終盤2トライを浴びて4敗目(15-34)。スクラム戦や、相手の鋭いディフェンスにも苦慮した。

関東学院大の板井良太監督は法政大戦の敗因について「特にスクラムでの圧力、個々のボールへの働きかけ、そういったところで我々がボールを継続することが出来なかった」と振り返っていた。

そんな関東学院大の東海大戦メンバーは、前戦から先発15人中9人の変更。大きく変わった。

特にフロントファイブ(スクラムの前5人。プロップ+フッカー+ロック)は5人中4人変更。PR竹下優作(2年)、HO松澤響(4年)、PR小原柾人(3年)、そしてLO花田龍紀(2年)が新たに入り、バックローでもFL澁谷祥吾(4年)がスタメンに入った。

服部莞太(関東学院大学)

ハーフ団も変更。SH服部莞太(2年)が先発を託され、元日本代表FBでOBの立川剛士氏BKコーチを父に持つSO立川大輝(3年)とのコンビ。パワフルなCTB茎沢光隆(2年)、将来性あるWTB安藤悠樹(1年)も先発を任され、リーグ戦王者と対峙する。

前戦からの先発では、タックラーのFL宮上凛、ジャッカルも光るNO8由比藤聖も要注目だ。メンバー外の米井翔啓主将に代わり、WTB丸山央人はゲーム主将を務める。

王者として迎え撃つ東海大は、昨季主力が多く抜けた今季、経験値が課題とされてきたが、シーズンが深まるにつれて成長中だ。

流経大戦からの先発変更は1人のみ(WTB本間智貴、4年)。今季の主力が揃って4勝目を掴みにいく。

FWはリンクプレーも巧みなLOワイサケ・ララトゥブア(4年)、突進力はピカイチのFLレキマ・ナサミラ(4年)。しかし強烈な個に寄りかからない連携力、一体感もあり、流経大戦ではFW一丸のモールから主導権を握った。

展開力抜群のスキルフルなバックスは、今季東海大の魅力のひとつだ。

伊藤峻祐主将(東海大学)

パサーとして10番の位置に入ることもあるCTB伊藤峻祐キャプテンをはじめ、アシスト名手でもあるSO武藤ゆらぎ(3年)、パスも巧みなCTB近藤翔耶(2年)とタレント揃い。最後尾のFB谷口宜顕は欠点の見当たらない多機能性を誇る。

ただ東海大で気になるのは80分間の一貫性。

立正大戦や流経大戦など、リードした後に逆襲を受ける場面が散見された。関東学院大戦ではスコアに左右されない戦いを披露したいところだ。

関東学院大は法政大戦で崩れたセットプレーを安定させたい。特にスクラムの行方は必見。ディフェンスからロースコアに持ち込み、確実にチャンスを掴みたい。

このまま首位をキープして優勝まで突き進みたい東海大、初勝利を掴みたい関東学院大。待望のキックオフは日曜日の午後2時だ。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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