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ラグビー コラム 2022年10月28日

充実際立つ京都産業大と、今季好調の立命館大が激突。関西大学ラグビーAリーグ第4節、注目カードプレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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シオネ・ポルテレ(京都産業大学)

昨シーズンに続く関西連覇、そしてその先に控える大学選手権での悲願の日本一達成に向け、足どりは順調といったところか。全7節のリーグ戦の折り返しを迎えた関西大学ラグビーAリーグでは、前年度覇者の京都産業大学が盤石の強さを誇示している。

9月18日の開幕節で関西学院大のチャレンジをはねのけ69-19の大勝スタートを切ると、摂南大との第2戦も10トライ70点を奪う猛攻で完勝。圧巻だったのは関西大と対戦した第3節で、キックオフからフルタイムまで存分に持ち味を発揮してトライを積み上げ、99-15のビッグスコアで3連勝を飾った。内容的にもゲームを重ねるごとにステップアップしており、ここからさらにチーム力を高めていきそうな伸びしろを感じさせる前半戦だった。

重厚な攻守のベースとなっているのは、コンタクトエリアでの激しさとセットプレーの支配力だ。ラグビーの原点であるフィジカルのバトルで優位に立てることが、判断およびプレー遂行の精度と安定感を呼んでいる。共同キャプテンのFL福西隼杜やLOアサエリ・ラウシらハードヒッターを擁するFWのパンチ力は学生屈指で、昨季鮮烈な印象を残した猛タックラー、FL三木皓正のケガによる不在を感じさせないほど。BKでは184cm、115kgの巨漢にして50mを5.9秒で駆け抜ける怪物ルーキー、WTBシオネ・ポルテレが抜群のインパクトを生み出している。

そんなトップランナーと10月30日の宝が池で激突するのは、前年度5位の立命館大だ(14時キックオフ)。現時点では2勝1敗の勝点8で暫定5位ながら、2つの白星は同志社大(19-15)、近畿大(25-20)と上位勢から挙げた価値あるもの。第2節では天理大にも13-36(前半6-19)と食い下がっており、4年ぶりの大学選手権出場へ着々と歩を進めている。

好調の要因のひとつは、ディフェンス力の向上だ。昨夏より指揮を執る鬼束竜太ヘッドコーチのもと、鋭く前に出てプレッシャーをかけ、接点でひたむきに体を当て続ける意識が浸透。防御面を計算できるようになったことで、失点を最小限に抑えて接戦を競り勝つというパターンが定着してきた。

リーグの全体的な視点で見れば今節が上位勢との最後の対戦で、この後はすべて昨季の下位チームとの戦いになる。今年度の関西大学Aリーグの大学選手権出場枠は『3』。後半戦で確実に勝利を重ね、日本一を争う決戦の舞台に立つ権利を手にするために、この試合をいい形で乗り切って自信を深めたいところだろう。

キックオフ2日前に発表された登録メンバーを見ると、京都産業大は前節の関西大戦とまったく同じ先発15人となった。フロントローはPR野村三四郎、HO李淳弘、PR渡辺龍の3人で、LO陣はソロモネ・フナキとアサエリ・ラウシのパワフルなコンビ。バックローはキャプテンの福西隼杜、松永壮太朗の両FLにNO8高本泰伍という並びだ。

HB団はSH土永旭とSO西仲隼の不動の2人。TB陣は11番から高井良成、家村健太、小野麟兵、シオネ・ポルテレと走力のあるランナーが並び、FBには第1節関西学院大戦でプレーヤーオブザマッチを獲得した北山絢大が3戦連続で入った。

対する立命館大は前節からFW2人、BK1人を変更。FW第1列はPR前川和輝、HO中川魁と今季初先発のPR小松大輝の3人で、LO陣は伏見拓翔、宮城雄真という構成。第3列では新たに本郷正人が6番に入り、江木畠悠加は7番へシフト。NO8は1年生の島正輝が4戦連続のスタメンだ。

BKでゲームコントロールを担うのは、SH北村瞬太郎とSO山下真之介のHB団。宮嵜隼人、江川剛人の両CTBと11番の御池蓮二は前節と同じで、攻守に存在感を見せる安井拓馬が14番へ。代わって前節リザーブの吉本匠希がFBを務める。

試合の最大の焦点は、セットプレーの攻防だ。京都産業大がリーグ随一の強力スクラムを武器とする一方、過去3戦の立命館大はスクラムで劣勢を強いられ、攻撃機会を生かせないシーンが少なくなかった。京都産業大が圧力をかけてくるのは間違いないだけに、立命館大にとっては大事な踏ん張りどころとなる。

また、ともにディフェンスにこだわりを持つチームだけに、接点や球際の争いも熾烈になるだろう。タフなコリジョンが連続する中で京都産業大が貫禄を示すのか、それとも立命館大が鋭く食らいつくのか。キックオフが楽しみだ。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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