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ラグビー コラム 2022年10月8日

明日初戦を迎える「サクラフィフティーン」が意気込みを語る、ラグビーワールドカップ(女子)

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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サクラフィフティーン、大会前のオンライン会見

10月9日(日)、「ワールドカップ2021」初戦のカナダ代表戦を迎える「サクラフィフティーン」こと、女子ラグビー日本代表。

7日(金)に行われたオンライン会見で、カナダ代表戦で先発するキャプテンPR(プロップ)南早紀、ゲームコントロールを担うSH(スクラムハーフ)阿部恵、SO(スタンドオフ)大塚朱紗、チームが武器とするタックルで引っ張るFL(フランカー)長田いろは、CTB(センター)古田真菜の5人が登壇し、意気込みを語った。

「(チームとして)ワールドカップ本番まで進化する」と夏から何度も繰り返してきたPR南主将は「現時点で、今が本当に一番良い状態だと思っています。第1戦が予選プールで一番大きな試合になるということで、その試合を通しても、また成長することができる」と話した。

PR南早紀主将

前回大会も出場したスキッパーは「5年越しのワールドカップというところで楽しみな気持ちが一番大きくあります。前回大会は自分も含めて、誰もW杯を経験したことがなく、テストマッチの経験自体もなかった。今回は全然違った形で成長している。ラグビーの経験値も前回から上がっている。自分たちの強みはディフェンスなので、より精度を高めるように取り組んできた」と自信をのぞかせた。

また、前回大会経験者として、そしてキャプテンとしては「相手がどこであろうとも自分たちがやるラグビーは変わらないし、勝たないといけない。特別に何かするわけではなく、自分たちが今までやってきたことをただグラウンドでやるだけです。1人1人が自分の役割を100%こなせれば、私たちは勝つことができるということはいつも言っているので、それをまたみんなにまた伝えたい」と話した。

SH阿部(左)とSO大塚

また、ゲームコントローラーのSH阿部、SO大塚のハーフ団の2人は、初のワールドカップとなる。阿部は「大きな舞台は初めてなのでとても緊張しているが、それ以上に楽しみな気持ちが大きい」と言えば、大塚は「緊張しているが今までやってきたことをやるだけ」と話した。

ハーフ団として主にアタックをリードする2人。阿部は「相手陣に入れば日本のアタックができる。まず敵陣に入っていきたい」、大塚は「早いテンポでアタックするのは日本の強みなのでやっていきたい」と意気込んだ。

カナダ代表戦に向けてSH阿部は「簡単なミスをせず、自分たちがやってきたことを出せるように、テンポアップするところをやっていきたい」。SO大塚は「相手は身体が大きく速くどんどん前にくると思うので、自分たちもしっかり前に出てと戦っていきたい」と腕を撫した。

CTB古田(左)とFL長田

FW(フォワード)、BK(バックス)、それぞれでサクラフィフティーンの強みであるディフェンスを体現している2人が、FL長田、CTB古田の2人だ。長田は前回大会はCTB(センター)として出場した経験を持ち、ブランビーズでプレーし研鑽を積んだ。

「気持ちはもうFWです。FW魂があります。ラインアウトもスクラムもセットプレーも楽しいです」というFL長田は、「先発に選ばれたことに対して同じメンバーの選手や、出られなかった選手たちの分まで責任を持って戦いたい。カナダ代表を想定したアタック&ディフェンスをしていて、自分たちでやりあって、いい練習ができている」と笑顔を見せた。

一方、初出場のCTB古田は「メンバーに入れてすごくうれしいが、(チームメイトと)切磋琢磨して、みんなの協力があってこそです。チームメイト、コーチなど、いろんな人への感謝で一杯です。ワールドカップの初戦に向け、自分たちのやりたいラグビーにフォーカスしてトレーニングを積んでこられたので、そこを出せるようにがんばりたい」と話した。

強豪のカナダ代表に対して、チームとして強みとしている組織ディフェンス、さらに個々のタックルの精度も重要になってくる。ジャッカルが得意なCTB古田は「低いタックルが大事になる。自分たちのディフェンスをするために、どういうふうに動きたいかを修正してきた。チームメイトが側にいる分、戦うことに対する自信はさらに高まっている」と語気を強めた。

ベスト8に挑むサクラフィフティーン

ワークレイトの高いFL長田は「今まで遠征や合宿で積み重ねてきた日本のディフェンスを80分間やり続けたい。練習の中で横とつながり続けることや仲間を信じることは、特にディフェンスにおいては自信があります」と話した。

9月24日、サクラフィフティーンは優勝候補の「ブラックファーンズ」こと、ニュージーランド代表に12-95で大敗した。ワールドカップの初戦となるカナダ代表戦は敗戦で出た課題をどこまで修正できているかが焦点になろう。

レスリー・マッケンジーHC

23人の先発予定メンバー発表後の会見では、2019年からチームを強化してきたレスリー・マッケンジーHC(ヘッドコーチ)は「今のチームはまとまりのある攻撃と守備のゲームができる。これが現状のベストメンバーです」と胸を張った。

南主将は「ワールドカップに向けて、自分たちが積み上げてきた努力や練習量でサクラウェーブ、大きなビッグウェーブを出したい」とまっすぐ前を向いた。カナダ代表との対戦は10月9日(日)、日本時間11:15にキックオフされる。

世界ランキング3位の強豪だが、サクラフィフティーンが武器であるディフェンスでモメンタムをつかみ、世界を驚かせることができるか。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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