【ハイライト動画あり】明治大学、対抗戦開幕3連勝。選手のコメントから振り返る立教大学戦。ラグビー関東大学対抗戦

モールを押し込む明治大学FW

初戦、第2戦と連勝を収め、順調な滑り出しを見せた明治大学。10月とは思えない激しい日差しが照りつける中、このまま勢いに乗りたい明大の3戦目の相手は立教大学。

試合のテーマに『Move AHead』を掲げて試合に臨み、テーマ通りの前へ前へと突き進んでいく力強い攻撃で立大を圧倒した。また、ディフェンス面も好調を見せ、第2戦に引き続き、2試合連続の無失点。88-0という大差で勝利を収めた。

前半2分、早くも明大FW（フォワード）陣が強さを見せつける。敵陣5mライン付近でのマイボールラインアウトからモールで押し込み、最後はHO（フッカー）松下潤一郎（法3＝筑紫）がグラウンディング。

その5分後にも、モールで前進し追加点を挙げる。「試合前から狙っていたプレーだったので、しっかり決め切れて良かった」（NO8/ナンバーエイト木戸大士郎・文2＝常翔学園）。狙い通りの一連の流れがきれいに決まった見事な攻撃で序盤から相手を突き放す。

FWの活躍にBK（バックス）陣も負けてはいられない。前半14分、左サイドでのモールからパスで右に展開していき、中央から右サイドへの左CTB（センター）廣瀬雄也（商3＝東福岡）のロングパスを、左WTB（ウイング）石田吉平主将（文4＝常翔学園）が受け取り、そのままサイドを走り抜けトライ。「BKがいい形で回してくれて、チームとしてトライを取ることができた」（石田）。

インゴールに飛び込む齊藤

前半34分には、SO（スタンドオフ）伊藤耕太郎（商3=国学院栃木）からのラストパスを受け取った右CTB齊藤誉哉（文4＝桐生一）が、相手選手にタックルされながらもそれをものともせずそのままインゴールへダイブ。「ボールを持ったら力強いプレーをしていこうと思っていた」（齊藤）。

合計7トライを挙げ45-0で前半を折り返した明大。「1人1人が前に出続けるプレーを意識していた」（石田）。その言葉通りに全員が前へ前へと攻め続け、明大の圧倒的なオフェンス力が感じられる前半戦となった。

続く後半でも明大の攻撃は止まらない。後半21分、相手ゴール前で池戸将太郎（政経3＝東海大相模）が左サイドの選手を囮（おとり）に右サイドへパス。そこに走りこんできた右WTB秋濱悠太（商2＝桐蔭学園）がパスを受け取り、その勢いのままディフェンスの間を突き進みトライ。「池戸さんの内側が空いていたので、そこにいい形で顔を出してトライを取り切った」（秋濱）。

そして、今試合の明大はオフェンスだけでなく安定したディフェンス面も見せた。「余裕を持って相手を見て、しっかりと下からタックルに入るように意識していた」（左PR/プロップ中山律希・政経3＝天理）。

試合終了間際には、ここまで無失点の明大が立大の粘り強い攻撃に押され、ゴールぎりぎりまで攻め込まれてしまう。しかし、落ち着いたディフェンスで耐え続け立大の猛攻を防ぎ切り、得点を許さなかった。

明大は最後まで攻撃の手を緩めることなく、後半ロスタイムには秋濱がダメ押しのトライ。後半も7本のトライを挙げ、最終スコア88-0で立大に大勝した。

それでも「もったいないミスとオフサイドが少しあったのでそこを改善しなければならない」（左LO/ロック山本嶺二郎・法3＝京都成章）と今の状態に満足することなく、さらに上のレベルを見据えていた。

次戦は2週間後の青山学院大学戦。「今年の青学大はとても強くレベルの高いチームになっていると思うので、しっかりと課題を修正して挑みたい」（石田）。

ここまで3連勝を重ね、次の第4戦で対抗戦もいよいよ折り返し地点となる。いい流れで対抗戦後半を迎えるためにも、必ず勝ち星が欲しい大切な一戦。明大が青学大相手にどのようなプレーを見せるのか。次の試合も必見である。

文：久保田諒／写真：牛嶋淳太郎（明大スポーツ新聞部）