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NO8として出場する村田
ラグビー関東大学対抗戦、開幕から早稲田大学は2連勝としている。前節の筑波大学戦、前半こそはリードをつかんだが、後半は筑波大の反撃から、なかなかトライに結びつかない状況が続き、苦戦を強いられた。
しかし、対抗戦序盤のヤマ場となった筑波大に勝利したことで勢いに乗る早大。次戦の日本体育大学は過去に完封勝利を収めている相手であるが、結果だけでなく試合内容にもこだわりたいところだ。武器となるFW(フォワード)のスクラムや、個々のスキルにも磨きをかけたい。
前半の入りを課題としていた早大、筑波戦では好調な滑り出しを見せた。前半2分、SO(スタンドオフ)吉村紘(スポ4=東福岡)がチャージしたボールをNO8(ナンバーエイト)相良昌彦主将(社4=東京・早実)につなぎ、そのまま相良が先制トライを決める。
その後も相手のペナルティから吉村の正確なPG(ペナルティゴール)で着実に得点を伸ばし、23-0で試合を折り返した。後半は重なるミスから得点に結びつけることができずに、あっけなく3トライを許してしまう展開に。終盤は、1トライ差と緊迫した状況であったが、なんとか相手の攻撃を耐え凌いだ早大が、23-17で勝利し試合を終えた。
攻撃の核となるSO吉村
注目がかかる日体大戦のメンバー、早大は相良主将やSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)を欠いて試合に臨む。しかし、ダイナミックな攻撃でゲインを図るNO8村田陣悟(スポ3=京都成章)や的確な指示で攻撃を率いるSO吉村など早大の戦力は健在だ。
関東大学ジュニア選手権で活躍を収め、対抗戦初スタメンとなるSH島本陽太(スポ3=神奈川・桐蔭学園)、WTB磯崎錬太郎(商3=徳島・城東)の躍動にも目が離せない。
対する日体大は、すでに慶大、明大と対戦。両試合とも大差をつけられ敗戦している。しかし、慶大戦では伝統的なBK(バックス)のランニングラグビーに加え、ひたむきなタックルによって慶大に大きな圧力をかけた。
昨年度の対抗戦、早大は96-0と完勝したが、足元を掬(すく)われては元も子もない。対抗戦後半に控える帝京大、慶大、明大戦に向けて確実な勝利を収めたいところだ。
辛勝となった筑波大戦で豪雨に負けず戦い抜いた早大の選手たちは、立ち上がりにおけるプレーの質や試合優勢の状況を作り出したスクラムなど、徐々にプレーの精度を上げてきている。
一部メンバーを変更して臨むこの試合は、スターティングメンバーだけでなく、復帰戦となるSH小西泰聖(スポ4=神奈川・桐蔭学園)など、後半からの出場でチームに勢いを増す頼もしいリザーブメンバーにも要注目だ。前節の課題となった後半以降のプレーに改善を見せ、完全勝利を収める一戦に期待したい。
文:千北佳英/写真:谷口花(早稲田スポーツ新聞会)
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