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ラグビー コラム 2022年9月16日

ワールドカップまであと1年、スローガンは「ONE TEAM」から「Our Team」へ。ラグビー日本代表

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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新しいスローガンは「Our Team」と坂手淳史キャプテン

10月のオーストラリアA代表との3連戦やオールブラックス戦に向けて、現在、大分・別府で合宿中のラグビー日本代表。9月12日(月)から第2クールが始まり、13日(火)の午後、14日(木)の午前中と練習を公開した。

13日(火)のアタック&ディフェンスでは、途中、雨が降ったものの1時間半ほど強度の激しい練習を続けた。特にハイパントキックを蹴った後の動きや、相手のキックに対してのカウンターアタックなどを確認していた。

「夏(テストマッチ)でもキックチェイスや、キックカウンターは自分たちの武器にもなっていた。そこをもう一段階、レベルアップしたい。世界のテストマッチでもキックの回数はすごく増えていますし、日本代表が世界に勝つためにもキックは重要で、もっと使っていかないといけない。キャンプ中もフォーカスポイントを置いてやっています」(SO/スタンドオフ李承信)。

また、14日(水)の午後はFW(フォワード)、BK(バックス)に分かれて、ダブルタックルや、アタックシェイプの確認に時間を割いた。途中でミーティングを行い、歩きながらアタックの動きの確認もしていた。

2023年のワールドカップまであと1年。今回の合宿前に選手たちがメディアに取り上げられる中で、2023年ワールドカップに向けて「ONE TEAM」に変わる新しいスローガンが「Our Team」だということがわかった。

「もう1回、新しくチームを作る」とジェイミー・ジョセフHC

6月から7月の合宿で、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が「もう1回、新しくチームを作る」と話していて、選手たちが何グループかに分かれて、まず自分たちが大切にしないといけないこと、言葉を決めたという。それを集約したものが「Our Team」だという。

PR(プロップ)稲垣啓太は「少人数でも話しましたし、みんなでも話した。『Our Team』の前の段階で、自分たちが掲げるものは何なのか、信念的なものをまず決めました。ありふれた言葉ですが、この言葉を言ったら、自分たちのチームに何をやっていかないといけないか、わかるようにした」と振り返る。

「勇気」「絆」「導く」が大事にすべき言葉と齋藤直人

信念的な3つチームが大事にすべき言葉、概念は外国人選手にもわかるように「勇気」(COURAGE)「絆」(BOND)「導く」(LEAD)となったという。「自分たちでチームにとって大切にしないといけないことを決めたらやらないといけない」(SH/スクラムハーフ齋藤直人)。

「その上で、集約するスローガン、言葉は何だ?」と選手たちで話し合った。「『ONE TEAM』よりもさらに次の新しいものを作らないといけない。『ONE TEAM』のカルチャーのままじゃ上にいけない。新しい文化、新しい部分を取り入れていく、スタンダードを上げていくステップアップするという意味で『Our Team』となった」(PR稲垣)。

PR稲垣は「自分たちのチームを作り上げていくということで『Our Team』です。『ONE TEAM』は1つになるという意味合いでしたが、さらに自分たち独自のチームを作り上げていくという意味合いが強いと思います」。

「ただ、まだまだ。言葉にするのは簡単ですが、自信を持ってチームに貢献できていると他の全員が思えていれば素晴らしいチームになれる。どう思えるか次第。どれくらいの意識でチームに貢献しようとしているのか、結果を出したいのか、勝ちたいのか。そこの部分が『Our Team』に求められている」と語気を強めた。

春から夏の段階でコーチ陣やリーダー陣では共有できていたようだが、秋のシリーズに向けて、新しい選手が多く合流したということで、9月5日に改めてHO(フッカー)坂手淳史から発表されたというわけだ。

夏の代表期間に参加していなかったNO8(ナンバーエイト)姫野和樹は「この合宿に来て初めて聞きました。選手主体で作ったと聞きました。自分たちのチームのカルチャーを作る。自分たちがどういうチームか再確認して、おのおの理解してチームを作っていくことが大事です」と言葉に力を込めた。

今秋、単独キャプテンに就任した坂手に聞くと「『Our Team』というスローガンは6月、7月くらいから使っています。『絆』『勇気』『導く』という言葉を大事にして、それをすべて合わせて『Our Team』です。意味的にも『私たちのチーム』というところなので、自分たち全員が当事者意識を持って、全員が責任を持って、『Do your job』と言っていますが、つまり自分の役割を果たし続けると、自分たちのラグビーをすることができる」と説明してくれた。

2019年ワールドカップの結果、チームを超えるために、新しいチームカルチャーが必要だという結論に達したというわけだ。「Our Team」という言葉とともに、選手個々が考えて、自主的にチームのために行動し、2023年に向けて新しいブレイブブロッサムズを作っていく。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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