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先制トライを挙げたCTB松下
開幕を祝うかのような雲一つない晴天の中、早稲田大学の関東大学対抗戦が幕を開けた。初戦の相手は青山学院大学。試合は細かいミスが露呈したが、前半の課題点を修正し、後半は一気に点差を広げた。相手を自陣に引き寄せることなく優位に立ち、スコアは38-8。対抗戦を白星発進とした。
立ち上がりがうまくいかなかった前半、しばらくは張り合う展開が続いた。17分、敵陣左5mでの早大ボールラインアウトからモールで押し込み、ラックを形成。
その後、ボールを持ち出したSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)から、CTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)、CTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)へと細かくパスを刻み、最後は松下が相手ディフェンスをかわしてゴールポスト裏にグラウンディング。SO(スタンドオフ)守屋大誠(政経2=東京・早実)のキックも決まり、先制に成功する。
以降は早大ディフェンスが光り、自陣深くへの侵入を許さなかったが、パスの乱れが際立ち、なかなか得点に結び付けられない。31分には、早大のオフサイドからPG(ペナルティゴール)を献上。終盤までせめぎ合う試合展開となり、スコアは一向に動かず。7-3で試合を折り返した。
前半とは一転して、後半は着実に得点を重ねた。4分、後半早々に獲得した左サイドでのマイボールラインアウトから、力強くモールを押し切り、HO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がインゴールをこじ開ける。
18分にも、ラインアウトモールで縦に押し込み、敵陣でフェーズを重ねる。その後、WTB(ウィング)細矢聖樹(スポ2=国学院栃木)のラインブレイクを好機として、ボールをワイドに展開し、野中が右中間にトライ。順調に試合を進め、26分にもモールトライを挙げる。
ボールキャリーするNO8相良主将
34分には、PR(プロップ)亀山昇太郎(スポ2=茨城・茗渓学園)が相手の守備網を切り裂き、ラックからボールを持ち出したNO8(ナンバーエイト)主将(社4=東京・早実)がインゴールを叩き割った。
ラグビー 関東大学対抗戦2022
【ハイライト】早稲田大学 vs. 青山学院大学
続く38分、左サイドでFB(フルバック)小泉怜史(文構4=東京・早実)からパスを受けた細矢が左際を駆け抜ける。そのままインゴール直前に構える相手を振り切って、インゴール中央付近に飛び込み得点。終盤には相手にトライを奪われてしまうが、38-8で開幕戦を白星で終えた。
悪い流れであった前半、得点を量産した後半と、前後半で対照的な展開を繰り広げた。「セットプレーで試合を優位にできた」とHO佐藤が振り返ったように、後半はラインアウトを起点にトライを演出。また、前半に続いて後半も青学大に得点機をつくらせず、主導権をものにした。
一方、「ブレイクダウンで課題は少し残る」(大田尾監督)ことに加え、昨季同様に、前半の入りの部分は今後の試合に向けての課題として挙げられるだろう。
次に控えるのは、筑波大学との一戦。明治大学をあと一歩のところまで追い詰めた相手なだけに、連携ミスを減らし、さらにプレーの精度を高めていくことが求められる。1週間で入念な準備をし、対抗戦序盤のヤマ場・筑波大戦を突破したい。
文:谷口花/写真:山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)
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