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ラグビー コラム 2022年9月8日

早稲田大学、青山学院大学と開幕戦。1/1000に拘り『荒ぶる』へ。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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夏合宿の同大戦でボールキャリーするHO佐藤

9月10日(土)に早稲田大学ラグビー蹴球部の秋が幕を開ける。NO8(ナンバーエイト)相良昌彦主将(社4=東京・早実)が率いる今季のチームのスローガンは、『Tough Choice』。

加えて、昨季の敗戦で僅かなミスが敗因となったことから、細部へのこだわりの重要性を実感したという大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)は、新たに『1/1000の拘り』を要求している。チーム全員が目指す『荒ぶる』に向けて、まずは関東大学対抗戦での一戦一戦の勝利をつかみ取ることが不可欠。昨季の敗戦を糧に、早大の挑戦が今始まろうとしている。

春シーズンに尽力したFW(フォワード)の強化。さらに、自信をつけてきたスクラムが奏功したのは、夏合宿での連戦だろう。春には完敗を喫した帝京大学へのリベンジは秋に持ち越されたが、帝京大を含め、フィジカルを武器とする京都産業大学、同志社大学を相手にスクラムでのペナルティを獲得し、早大は確かな手ごたえをつかんだ。

さらに、この春・夏でFWの選手は、より一層感情を露わにする様子が伺える。PR(プロップ)井元正大(文4=東京・早実)を始めとして、セットプレーで勝ち切った後に見せる笑顔、そして雄叫び。むき出す感情の中に、春からの厳しい練習を乗り越えた選手の努力の証が感じ取れるはずだ。攻撃の起点となる頼もしいFW。もう、早稲田の武器はBK(バックス)だけではない。

一方、個々のプレーも必見である。昨季NO8として、チームを勢いづけた佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)は、今年度からHO(フッカー)へと転向。関東大学春季大会でもHOとして全試合に出場し、NO8で培ったダイナミックなフィールドプレーとともに、チームのセットプレーに安定感をもたらしている。

強みのボールキャリーでチャンスメイクするLO(ロック)前田知暉(社4=東海大大阪仰星)、屈強なフィジカルとスペースを見抜いた攻撃力を有するCTB(センター)松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)、パワフルな走りで相手を置き去りにするフィニッシャー・WTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)などラストイヤーを迎える4年生の奮闘からも目が離せない。

さらに対抗戦デビューを飾り、新戦力として名を連ねるCTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)とFL(フランカー)粟飯原謙(スポ1=神奈川・桐蔭学園)の暴れっぷりにも注目が引き寄せられる。

開幕戦となる青山学院大学との一戦。昨年度の対抗戦は61-13と快勝したものの、前半部分で苦しめられた場面があったように、80分間を通して決して油断はできない。そんな青学大戦に挑むメンバーは、ルーキーを含め対抗戦デビューを飾る選手が多い。

WTBでの起用となる岡崎

タテへの突破力と積極的な声掛けで鼓舞するWTB岡崎颯馬(スポ3=長崎北陽台)は公式戦初新ポジションでの起用だ。「CTBの良さを残し、WTBの型にはまらないプレーを目指したい」(岡崎)。早大の安定したセットプレーからBKの展開力、そして得点に結ぶ連携の強さで確実な白星を手に入れ、開幕戦で幸先の良いスタートを切れるか。

相良主将は「一戦一戦しっかり良い準備をして、全勝できるように頑張っていきたい」と強く意気込みを見せた。テーマの1つとしても掲げた『一戦一勝』。春から尽力してきたスクラムで優位に立ち、今年こそは『荒ぶる』へ。飽くなき向上心を胸に、早大は大学ラグビーの頂に挑む。

文:谷口花/写真:山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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