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ラグビー コラム 2022年9月9日

上位進出を狙う2校が開幕戦で激突。関東学院大×流通経済大、ラグビー関東大学リーグ戦開幕戦プレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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関東学院大学 vs. 流通経済大学

大学ラグビーの秋の公式戦シーズンが、いよいよ今週末に開幕する。関東大学リーグ戦1部のオープニングマッチとなるのは、9月10日(土)に秋葉台公園球技場で行われる関東学院大流通経済大戦だ(15時キックオフ)。

昨年のリーグ戦は関東学院大が4位、流通経済大が5位と関東学院大が順位で上回ったものの、直接対決では流通経済大が31-27で勝利している。今季の関東大学リーグ戦の大学選手権出場枠は『3』。さまざまな意味で、両校にとって絶対に白星がほしいいきなりの大一番となった。

前年からメンバーが大幅に入れ替わった関東学院大はこの春、関東大学春季大会のBグループで不戦勝1を含む2勝3敗の5位に終わり、練習試合でも専修大(14-19)、拓殖大(19-34)に敗れるなど苦しんだ。夏合宿も初戦こそ九州共立大に21-15と勝ったものの、その後は立正大(7-33)、山梨学院大(19-36)、摂南大(33-84)と連敗。多くの主軸選手が卒業した影響を色濃く感じさせる厳しい戦いが続いている。

関東学院大学

そうした中での明るい材料は、優れたポテンシャルを秘める下級生たちが続々と台頭していることだ。とりわけ注目されるのが、倉敷から今春入学したルーキーのNO8ラリー・ティポアイ-ルーテル。アイルランド代表のCTBバンディー・アキを兄に持つ191cm、115kgの大器で、国際級のサイズに強さとスピードを備えた突破役として大きな期待が寄せられている。

日向工出身のFB安藤悠樹も1年生にして春から出場機会をつかみ、夏合宿ではAチームの15番に定着。ティポアイ-ルーテルとともにフレッシュなエナジーをチームにもたらしている。テンポのいい球さばきで佐賀工時代から全国レベルで活躍してきた2年生のSH服部莞太も、今季はアタックの牽引役として大きな存在となりそうだ。

対する流通経済大は関東大学春季大会で慶應義塾大(26-22)、関東学院大(29-12)、日本体育大(71-10)に勝利し、3勝2敗のBリーグ3位で春を終えた。夏合宿では慶應義塾大に12-25と善戦したものの、京都産業大との最終戦には0-56で完敗。持ち味のダイナミックにボールを動かすアタックに可能性を感じさせる反面、受けに回ったところで簡単にトライを許したディフェンス面には、多くの課題が浮かんだ。京都産業大戦でエラーやペナルティが頻発したセットプレーと合わせて、整備が急務だろう。

流通経済大学

戦力を見ると、今年の4年生は付属校の流経大柏が初の花園ベスト4進出を果たした代で、CTB土居大吾主将を筆頭に下級生時から公式戦を経験してきたメンバーを多数擁する。韓国や南アフリカ、フィジー、トンガなど国際色豊かな顔ぶれがそろう留学生たちも大きな存在だ。特に197cm、110kgの大型LOブレンドン・ネルは、空中戦とブレイクダウンで重要な役割を担う。

キックオフ2日前に発表された登録メンバーを見ていくと、関東学院大のフロントローは兒玉隆之介、花田龍紀の両PRにキャプテンのHO米井翔啓という布陣。花田龍紀と矢野裕二郎のLO陣には、ラインアウトでの奮闘が期待される。バックローは由比藤聖、宮上凜の両FLにNO8ラリー・ティポアイ-ルーテルという並びだ。

HBはSH服部莞太とSO立川大輝の佐賀工コンビ。CTBは接点に強い山村拓と松元陸の2年生ペアで、両WTBには2年生の阿部凌太と4年生の丸山央人が入った。FBはルーキーの安藤悠樹がスターターを務める。

一方の流通経済大は、PR森脇光、HO作田駿介、PR吉村一将の3年生トリオがFW第1列で先発。LOは韓国出身のキム・ギヒョンと南アフリカ出身のブレンドン・ネルのコンビだ。両FLは當眞真と越高梁の2人で、NO8神田康生は192cmの長身を武器にハイボール処理やラインアウトで存在感を示したい。

HBは3年生のSH武井陽昌と2年生の佐々木開というペア。ミッドフィールドでは土居大吾主将とリクアタ・テアウパのCTB陣が攻守の中心的役割を担う。バックスリーは小柄ながら決定力のある齋藤凌(168cm)、堀井雄登(165cm)の両WTBに、FB谷惇平という布陣となった。

ともに夏合宿はタイトなスケジュールで精力的に多くのトレーニングマッチを戦っており、終盤戦では疲労の蓄積が影響していたのも事実だろう。十分な回復期間を経ていいコンディションで迎えるこの開幕戦では、大幅にパフォーマンスが向上する可能性も考えられる。見応えあるゲームになることを期待したい。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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