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ラグビー コラム 2022年9月6日

9月10日(土)に開幕するラグビー関東大学対抗戦、出場8校の指揮官が意気込みを語る

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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対抗戦8校の指揮官(左上から帝京、早稲田、明治、慶應義塾、日本体育、筑波、青山学院、立教の各大学)

9月5日(月)、開幕まで1週間を切ったラグビー関東大学対抗戦グループAと、関東大学リーグ戦1部の計16大学の指揮官による共同記者会見がオンラインで行われた。

関東対抗戦からは昨年度優勝の帝京大学、早稲田大学、明治大学、慶應義塾大学、日本体育大学、筑波大学、青山学院大学、立教大学の8校の監督およびHC(ヘッドコーチ)が登壇した。

昨季とは異なり、全試合公共の会場においては有観客、有料試合で開催されることになった。また3年ぶりにジュニア選手権の開催が決まり、すでに始まっている。

また、今季も引き続き、関東対抗戦、関東リーグ戦ともに勝ち点制で行われる。勝ち:4点、引き分け:2点、負け:0点。さらにボーナスポイントもあり相手に3トライ差をつけるか、7点差以内の敗戦でも1点を得る。そして、勝ち点の合計で順位を決める。

なお、関東対抗戦、関東リーグ戦ともに各校7試合行われるが、各校が4試合以上行った場合はリーグが成立する。関東対抗戦の開幕戦は以下のカードとなった。

◆9月10日(土)
・12:30 筑波大学 vs. 明治大学 @駒沢陸上
・13:00 日本体育大学 vs. 慶應義塾大学 @札幌・月寒
・15:00 早稲田大学 vs. 青山学院大学 @駒沢陸上

◆9月11日(日)
・15:00 帝京大学 vs. 立教大学 @秩父宮

昨年度は4シーズンぶり10度目の対抗戦優勝、大学選手権優勝を果たした王者・帝京大学。今季、勇退した岩出雅之前監督に替わって、OBで就任1年目の相馬朋和監督は「春季大会で明治大学に負けた試合が、私に取っては気合を入れ直す、見つめ直す瞬間になった。まずは初戦に全力を向けられるよう、ここから1週間やっていく」と先を見据えた。

開幕戦は立教大学戦だ。印象について「1人1人が粘り強くきちんと仕事をする選手が多い。オールスターにも出場したWTB(ウイング)吉澤雅樹選手のような才能のある選手もいる」と語った。

「今年は去年の弱点のスクラムを強化してきた」と話す、昨年度2位だった早稲田大学の大田尾竜彦監督は、「8月29日に合宿を終えて、リカバリーしていよいよ対抗戦ということで、チームの雰囲気も上がってきている。SH(スクラムハーフ)小西泰聖が約1年半ぶりに復帰した。その時の4年の結束が非常に印象深い」と話した。

早稲田大学の相良主将

父・相良南海夫前監督と、親子で主将となったFL(フランカー)相良昌彦について大田尾監督は、「今ある課題点を察知する感覚、能力が鋭くて言葉がシンプルなのが似ている」と評した。

開幕は青山学院大学と対戦する。指揮官は「今年大事にしてきたものプラス、強化して取り組んできたセットプレーのところでしっかりと勝負していく」と語気を強めた。

昨年度は対抗戦3位で3連覇を逃した明治大学。就任2年目となった神鳥裕之監督は「春シーズンは公式戦で1敗して、(全勝という)自分たちの目指していたところには届かなかった。しっかりと対抗戦に向けて、夏に準備をしていきたいと思っていた矢先、けが人など思うようにはいかない部分があった」。

「それでも、そういった困難を力に変えようとポジティブに捉えるリーダー陣の働きかけ、前向きな結束を信じて成長させていきたい」と選手たちに信頼を寄せた。

開幕は筑波大学と対戦する。神鳥監督は「初戦の相手としては非常に緊張感がある相手だと感じている。菅平の試合を見ても完成度も高く、1人1人がひたむきに戦ういつものチームカラーをさらに感じられた。受けずに我々の方がひたむきな姿勢で戦わないと厳しくなる」と気を引き締めた。

昨年度4位の慶應義塾大学。チームを率いて5年目となる栗原徹監督は「今季は3年ぶりに春シーズンしっかり練習することができた。夏も山中湖、菅平と2回の合宿ができて、長い時間一緒に過ごすことで、チームの一体感、結束が強まってきていると感じている。まだまだ仕上がりは良くないが、対抗戦でしのぎを削りながら、成長させていただきたい」と手応えを口にした。

開幕は札幌・月寒で日本体育大学と相まみえる。栗原監督は、「札幌で初戦を迎えられることにまずは感謝している。相手の日本体育大学のひたむきに最後まで食らいついていくチーム。こちらもひたむきに泥臭いプレーをしていきたい」と意気込んだ。

昨年度5位で対抗戦に出場した日本体育大学。米地徹監督は「昨年度は大学選手権に出場することができたが、(主力だった)3名の留学生も抜けて、まだまだ力不足。さらに春は教育実習で4年生がいない状況で戦っているのでそこは下級生の成長の場と捉えてい」。

「夏合宿でコミュニケーションが円滑になり、チームの調子が上がってきた。ここからさらに上を目指していきたい。1戦1戦大事に戦い抜いて、昨年度より1つでも上の順位を目指していきたい」とチーム状況は上向きのようだ。

開幕戦は慶應義塾大学と対戦する。「ディフェンス、ブレイクダウンが強く、セットピースも安定している。昨年の対抗戦、春季大会とだいぶやられているので、ロースコアでいい試合に持っていきたい。なんとか一矢報いて自分たちの時間を多くしたい」と話した。

昨年の借りを返したい筑波大学

昨年度6位に沈んで大学選手権に進めなかった筑波大学。嶋崎達也監督は「昨季の結果を受けて、リーダー中心にぶらさずに日本一という目標を立てて、4年生中心にここまで引っ張ってやってきた。しっかり準備してゲームに臨みたい」と話した。

開幕戦で明治大学とぶつかる。嶋崎監督は「明治大学は本当に強いFW(フォワード)といいランナーと、しっかり前に出すキッカーがいて、簡単に勝てる相手ではないと思うが、勝つために準備をしてきたので、しっかり勝負しにいきたい」と腕を撫した。

昨季7位だった青山学院大学。就任2年目となる清水孝哉監督は「春から28年ぶりの大学選手権出場を目指して取り組んできた。昨年度積み上げたものをベースに、今シーズンしっかりと積み上げができていると感じている」と手応えを感じている。

初戦で対戦する早稲田大学については指揮官は「大きくて強い、タレントが揃っていて攻撃的なラグビーをする印象。自分たちも春からそのために取り組んできた。自分の記憶では早稲田に勝ったことがないので、戦う以上は勝利できるように準備していく」と話した。

昨季、1勝もできず最下位に終わった立教大学。新たに就任した元治裕一監督は「2年目の中村洋平HCと新しい体制で臨んでいる。学生数も少ないので、春はケガ人も出て苦戦した。夏合宿では課題のディフェンス強化に取り組んだ。今はけが人もなく、初戦に向けて頑張っていきたい」と抱負を語った。

開幕戦はディフェンディングチャンピオンの帝京大学と戦う。指揮官は「秩父宮ラグビー場で開催されることを大変誇りに思う。昨年度のチャンピオンチームに、立教大学も頑張っているなと思われる試合がしたい。残り1週間で仕上げていく」と話した。

昨季、帝京大学と明治大学が大学選手権の決勝に進出したため、今季の関東対抗戦からの大学選手権の出場権は5枠となった。優勝争いとともに大学選手権出場争いも焦点となろう。

昨季、関東対抗戦を全勝で駆け抜けた帝京大学が、その勢いのまま今季も連覇を飾るのか。それとも明治大学や早稲田大学が王者に返り咲くのか。それとも伝統的にタックルが強みの慶應義塾大学、「国立の雄」筑波大学などの強豪が頂点に立つのか。今季も大学ラグビーをリードしてきた強豪校の対戦から目が離せない。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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