開幕目前の菅平マッチ！成長一途の「京都産業大学」。捲土重来を期する「流通経済大学」

京都産業大学 vs. 流通経済大学

リーグ開幕を目前に控え、長野・菅平高原で8月27日(土)、関東大学リーグ戦1部に所属する流通経済大学と、関西大学Aリーグ所属の京都産業大学が練習試合を行う。

昨季の流通経済大学はリーグ戦で5位になり、14年振りに選手権出場を逃した。今季は捲土重来を期し、1年生から主力のCTB土居大吾を主将に据えた。

今季もFWとBKが一体となって攻撃する「ダイナミック・ラグビー」は継続。「ポジション関係なく運動量が高く、全員のハンドリング能力が高い」(CTB土居主将)というメンバーで、躍動を目指す。

迎えた春季大会Bグループでは3位(3勝2敗)。筑波大学と法政大学に黒星を喫した。菅平合宿は8月19日(金)から始まり、21日(日)の慶應義塾大学戦では12-25で敗戦している。

主力選手ではCTB土居主将をはじめ、付属の流経大柏(千葉)初の全国4強メンバーが心強い。

最上級生ではFL當眞真、SO柳田翔吾、ユーティリティBK永山大地、1学年下にはHO作田駿介やFL篠澤輝もいる。

今回対戦する京産大の共同主将、SO/CTB家村健太も花園4強達成の仲間の一人。負けた準決勝で対戦した大阪桐蔭のNO8堤田京太郎は京産大の4回生だ。

そして流経大はそこに3人の副将、PRシンクル寛造、FL越高梁、CTB高(「高」は正しくは「はしご高」)井優志(いずれも4年)、また第1回ビッグマン&ファストマンキャンプ(日本協会のユース発掘キャンプ)参加のLO/NO8神田康生らが加わる。

相手の京産大は、昨季から成長一途といってよいだろう。

昨季は23季ぶりの関西大学Aリーグ優勝、15季ぶりの4強進出を達成。今季も春季トーナメントで天理大学と両校優勝など戦果を上げている。

菅平合宿は流経大と同時期の20日(土)からスタートし、23日(火)の日本大学戦では68-26で快勝。終盤はスクラムで優勢だったほか、ラインアウトモールやアタックの完成度で凌駕した。

続く25日(木)の早稲田大学戦では22-40で敗戦を味わった。

しかし日大戦から先発4人を入れ替えたメンバーで、中1日の強行軍だった。まさに今季スローガンの「Tough」(タフ)を地で行くハードワークだ。

主力で共同主将のFL福西隼杜、CTB家村をはじめLOラウシー・アサエリ(いずれも4年)が出場すれば中1日で3戦先発となる。

メンバーは主力候補にもチャンスが与えられる陣容になるか。日大戦でも先制トライを奪ったルーキー、WTB/CTBポルテレ・シオネ(目黒学院)は早大戦でも先発出場した。

京産大はどんなメンバーであっても武器のスクラム、堅固なラインアウトモール等で強みを発揮したい。全選手が同じ認識、精度でチームの武器を体現する力は日本一に必要だろう。夏最後の練習試合で選手層に厚みを加え、3週間後の関西Aリーグ開幕戦(vs.関西学院大学)へ進みたい。

流経大はセットプレーのバトルに勝ち、磨いてきた「ダイナミックラグビー」を披露したい。リーグ開幕戦となる9月10日(土)の関東学院大学戦は2週間後。完成度を高め、自信を深めたい。

キックオフは12時45分。J SPORTSオンデマンド限定となるLIVE配信は、土曜日(27日)の午後0:40からだ。

文：多羅 正崇