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ラグビー コラム 2022年8月24日

京都産業大学が菅平で68得点!日本大学との練習試合で快勝

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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共同主将として、チームを背中で引っ張る福西隼杜

長野・菅平高原を舞台とした大学ラグビー強豪の夏季トレーニングマッチ。

8月23日(火)は、昨季大学選手権のベスト4に入った京都産業大学と、同8強だった日本大学との練習試合が行われた。

京都産業大学は今季、2年目の廣瀬佳司監督の下、FL福西隼杜、SO/CTB家村健太を共同主将に据えて関西大学Aリーグの連覇、そして日本一を狙う。

関西大学春季トーナメントでは天理大学と両校優勝。戦果を残して夏合宿を迎えた。

日本大学との一戦には共同主将の2人をはじめ、PR野村三四郎、LOラウシー・アサエリ、SO西仲隼(いずれも4年)、この日はウイングで出場となった注目ルーキーのシオネ・ポルテレ(目黒学院)などが揃った。

一方、昨季選手権で京産大に1点差の敗戦(26-27)を喫している日大。

こちらもFL平坂桃一主将をはじめ、LOイオセファツ・モレコ、SO饒平名悠斗、FB普久原琉など主力のタレントを並べた。

この日チームアタックで一度も自陣脱出のキックを蹴らなかった日大。試合開始から、ボールを大きく振ってゲインを試みた。

と、ここで京産大のWTBポルテレがジャッカル。

さらに直後のラインアウト、ラッシュ・ディフェンスとのギャップを狙ったサインプレーからWTBポルテレが独走。開始2分で先制トライを奪ってみせた。

タックルを受けながらも、ライン際にトライしたラウシ―・アサエリ

大型ルーキーの攻守にわたる活躍で先制した京産大は、アタックの完成度で凌駕。前半8分にもLOラウシー・アサエリが右隅を疾走してインゴールへ。

日大はターンオーバーから速攻し、守備にも優れるSH齋藤史哉が前半10分にチーム初トライ。7点を返した。

攻撃力の高い両者による打ち合いはその後も続いた。

ただ京産大はモールの攻防でも実力を発揮。日大はジャッカルから敵陣に入るものの、昨季の武器だったモールで取り切れない。

京産大は武器であるスクラムでもペナルティキック(PK)を強制するなど盤石となり、前半36分までに3連続トライ。3本目はPR野村のジャッカルからラインアウトモールで仕留めた。

28点ビハインド(7-35)となった日大も前半終了前にスコア。中盤でのラインブレイクからSO饒平名、FB普久原とパスを繋いで右隅にフィニッシュした。

後半1分にモールでのトライを決めたのも京産大。

交代直後、キックカウンターからトライを決めた竹下拓己

ブレイクダウンの攻防から自陣でボールロストした日大は、モールで押し切られてビハインドはついに30点(12-42)。しかし後半4分、2本のラインブレイクからFL平坂主将が右中間でグラウンディングした。

ただ、日大はその後も得点機でのミスが続いた。

WTB水間夢翔がパワーで、FB普久原がスピードでゲインを切っていくが、勝負所でのノックオンが目立ち、フィニッシュ精度が課題となった。

後半は京産大の伝家の宝刀、強力スクラムでも優勢が明らかに。

スクラムでペナルティを連取した後半17分、フナキ・ソロモネが振り戻しの単独キャリーで突進。終盤戦でリードをふたたび30点(49-19)に拡大した。

ただ日大も終盤に地力を見せた。

WTB水間のカウンターアタックから、ディフェンス整備が遅れたショートサイドを攻略。試合終盤の苦しい時間帯、2分超にわたる攻撃をフォローしていたSO饒平名が取り切った。

日大は終盤になっても出足の鋭いディフェンスでプレッシャーをかけたが、京産大はラック脇のピック&ゴーからトライを生み出すクレバーさも見せた。

その後フナキ・ソノモネなどの3連続トライ(後半29、36、38分)で突き放して、最終スコアは68-26となりノーサイド。

京産大は同日行われた日大とのB戦(33-19)、C戦(35-19)でも勝利。廣瀬体制2年目の充実度を示した。

京産大は引き続き菅平で早稲田大学(25日)、流通経済大学(27日)とのA戦を予定している。一方の日大は昨季選手権から連敗となり、選手権での再戦へ、エナジーが高まるような結果となった。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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