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ラグビー コラム 2022年7月4日

【ハイライト動画あり】スター競演!リーグ戦選抜×対抗戦選抜は「逆転7回」のシーソーゲームに!第10回関東大学オールスターゲーム2022

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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それぞれが強烈な光を放った。

第10回関東大学オールスターゲーム2022が、7月3(日)、東京・秩父宮ラグビー場で開催され、7人制(4試合)と15人制(1試合)で、様々なカテゴリーの魅力的な選手たちが競演した。

東京学芸大学 vs. 茨城大学

7人制の第1試合では、東京学芸大学が、ブレイクダウンの仕事精度、フォローの意識などで上回り、6トライを奪って茨城大学を38-0で降した。

第10回関東大学ラグビーオールスターゲーム2022

【ハイライト】東京学芸大学(関東地区対抗1区)vs. 茨城大学(関東地区対抗2区)

続く第2試合では、両軍のスピードランナーが存在感。理工系リーグ選抜は、國學院栃木高校出身の武藤倖吉が2トライの活躍。

一方の医歯薬リーグ選抜は、洛南高校(京都)出身の快足ランナー、山本悠太郎らの活躍もあり、26-14で勝利した。

第10回関東大学ラグビーオールスターゲーム2022

【ハイライト】 医歯薬リーグ選抜 vs 理工系リーグ選抜

第3試合は、山梨学院大学の加島有盛DJがゲームメイカーとしてチャンス創出。リーグ戦2部選抜はキックオフからグラバーキックを再獲得してトライするなど、頭脳プレーも光り、45-7で対抗戦グループB選抜に快勝した。

第10回関東大学ラグビーオールスターゲーム2022

【ハイライト】リーグ戦2部選抜 vs. 対抗戦グループB選抜

女子リーグ戦選抜 vs. 女子対抗戦選抜

7人制の最後、第4試合で、女子対抗戦選抜が高いハンドリングスキルでボールを大きく展開。堀川侑愛(北海道・酪農学園大とわの森三愛高校)のフォワードらしい突進、高橋沙羅の軽快なステップなど、多彩な攻撃パターンから計7トライ。45-5で女子リーグ戦選抜を降した。

第10回関東大学ラグビーオールスターゲーム2022

【ハイライト】女子リーグ戦選抜 vs. 女子対抗戦選抜

そしてこの日唯一15人制試合だった第5試合は、7度の逆転の末、4点差で決着する大熱戦となった。

リーグ戦選抜×対抗戦選抜のオールスターゲーム。

2つのドリームチームの両主将は、試合へ向けた準備、意気込みについてこう語った。

「我々リーグ戦選抜は『ビー・アグレッシブ(Be Aggressive)』というテーマの下、どんなプレーに対しても強気で積極的にチャレンジしていこうと取り組んできました。戦術どうこうというより、意識ひとつで変えられるシンプルなことにフォーカスしてきました」(リーグ戦選抜・CTB伊藤峻祐主将[東海大学])

「即席チームで、難しいことはできないため、『自分達ができることを全力で出し切ろう』という話を選手にしました」(対抗戦選抜・WTB石田吉平主将[明治大学])

リーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜

3412人が見守る中、大澤昂平レフリーの笛で午後2時に始まった試合は、まさにスターの競演となった。

まずはリーグ戦選抜が、相手のパスミスから敵陣でチャンス。

HO井上風雅(日本大学)のピックでゲインを取ると、すかさずショートサイドへSH前川李蘭(日大)が配球。U18、20フィジー代表のアピサロメ・ボギドラウ(流通経済大学)が、前半3分に先制トライを奪取。

このトライが、点取り合戦の号砲となった。

リーグ選抜は直後、FL越高梁(流経大)が、相手を仰向けにするビッグタックル。さらに自陣からボールを展開するラグビーを見せた。

しかし対抗戦選抜は鋭いディフェンスで相手の展開力を封じると、WTB高本とむ(帝京大学)が突破。同じく東福岡出身のCTB廣瀬雄也(明大)のトライをアシスト。

さらにSO高本幹也(帝京大)のゴール成功で、7-5とリードを奪取。これが1度目の逆転となった。

ーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜

しかしリーグ戦選抜のスターも躍動。

柔道経験者のWTB水間(日大)は、前回り受け身のような動きでラックを形成。前半19分にはSO武藤ゆらぎ(東海大)のチャージダウンがあり、みずから独走トライで逆転(2度目)。追いすがった相手NO8奥井章仁(帝京大)の走力も驚異的だった。

ハイレベルな攻防は続いた。

対抗戦選抜はSH宮尾昌典(早稲田大学)のサポートで逆転(3度目)、さらに学生屈指のスピードスター・FB安田昂平(明大)のラインブレイクから前半27分に連続トライを決めた。

リーグ戦選抜も前半35分にモールでトライ、同38分には東海大のFLレキマ・ナサミラが攻守交代直後に猛進し、連続トライ。4度目の逆転で26-21とする。

しかし前半終了間際に、5度目の逆転劇が。

途中出場した村田陣悟(早大)のジャッカルから敵陣へ侵入。モールを押し込みながらショートサイドに展開してWTB高本が同点トライ。ゴール成功で28-26と逆転し、対抗戦選抜リードで後半へ。

第10回関東大学ラグビーオールスターゲーム2022

【ハイライト】 リーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜

後半からは途中出場選手が次々にアピールした。

リーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜

リーグ戦選抜では、快足のFB石岡玲英(法政大学)は鋭いタックル、突破でチャンスメイク。対抗戦選抜では17番を背負ったHO佐藤健次(早大)が後半15分にモールを仕留め、リードを9点(35-26)に。その後浅見亮太郎(筑波大学)の好キックもあった。

9点を追いかけるリーグ戦選抜は、強くて速いWTB中川湧眞(東海大)が再三ブレイクし、後半24分には途中出場の竹部力(法政大)のトライをアシスト。

これで2点差に迫ると、さらに3分後の後半27分には日大・ナサニエル・トゥポウの猛タックルから攻守交代。ここからリーグ戦選抜が観客を沸かせる逆転トライ(6度目)を決めた。

リーグ戦選抜 vs 対抗戦選抜

シーソーゲームに決着をつけたこの日7回目の逆転劇は、後半37分だった。

17番佐藤健次(早大)、22番李錦寿(帝京大)の2人掛かりのジャッカルから相手陣へ。モールからペナルティを奪ってアドバンテージ獲得。浅見の逆転トライが生まれ、そのまま4点差(42-38)で、激闘は幕を閉じた。

「相馬監督(朋和/帝京大監督)が『全力で楽しんでやろう』と話をされていました。ミスは多かったものの、笑顔で楽しんでやろうという中で勝つことができ、良かったです」

そう語ったのは勝利した対抗戦選抜の明大・WTB石田主将だ。

その相馬監督は「たくさんの笑顔が溢れていた」と特別な戦いを振り返った。

「旧知の仲間との再会を喜ぶ姿がありました。今日の試合のように、質の高いプレーを繰り返してくれる選手達の姿に、私も感動しました」(対抗戦・相馬監督[帝京大学])

結果としては敗戦だったが、拍手を送らずにはいられない名勝負を展開した、リーグ戦選抜。

「良い部分はたくさんありました。ミスもありましたが、最後まで大きなケガ人もなく試合をやり遂げることができ、良かったと思っています」(リーグ戦選抜・木村監督[東海大学])

リーグ戦選抜のCTB伊藤主将(東海大)のコメントには、特別な日への喜びが滲んでいた。

「このように選抜されて集まり、短い期間で試合に臨む機会が今までコロナ禍でなかなかなかったため、貴重な体験ができました」

試合後はまさにノーサイド。旧知の仲間と健闘を讃え合う光景が広がっていた。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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