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3年振りにオールスターが帰ってきた。
7月3日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で、「第10回関東大学オールスターゲーム2022」が行われる。過去2年はコロナ禍で中止となっており開催は3年振り。
有観客で行われ、会場予定時刻は10時30分。当日券も販売されるとアナウンスされた。
11時30分から始まるオールスターゲームは以下の全5試合だ。
■第10回関東大学オールスターゲーム2022
【7人制】
・11:30K.O.「東京学芸大学(関東地区対抗1区)」×「茨城大学(関東地区対抗2区)」
・12:00K.O.「医歯薬リーグ選抜」×「理工系リーグ選抜」
・12:30K.O.「リーグ戦2部選抜」×「対抗戦グループB選抜」
・13:00K.O.「女子リーグ戦選抜」×「女子対抗戦選抜」
【15人制】
・14:00K.O.「リーグ戦1部選抜」×「対抗戦グループA選抜」
まず11時30分にキックオフされる第1試合は「東京学芸大学」×「茨城大学」だ。
地区対抗1区の代表として出場する東京学芸大は、桐蔭学園時代に初の単独優勝を経験している安達航洋(3年)らが出場。光宗竜助(3年)と片岡正太(1年)は、舞台となる秩父宮ラグビー場の目の前にある青山高校の出身だ。
地区対抗2区の代表・茨城大学。登録メンバー10人は茗溪学園、清真学園など県内高校の出身者が多い。
大西有監督は試合へ向けて「部員数確保や練習環境などで苦労が多い関東二区大学の代表として、選手には観戦、応援していただいている皆様に、何かを感じていただけるような闘いをして欲しいと考えています」とコメントを発表した。
正午キックオフの第2試合は「医歯薬リーグ選抜」×「理工系リーグ選抜」。
医歯薬リーグ選抜の学生たちは「将来、医師、歯科医師、薬剤師となることを目指し、勉強と部活動の両立」(笹井義宣監督)に取り組んでいる。
東邦大学医学部の谷平奨馬(2年)も、桐蔭学園の単独優勝メンバー。千葉大学医学部の向坊颯(2年)、日本歯科大学歯学部の長谷川皓(1年)は強豪の東京・國學院久我山出身だ。
対する理工系リーグ選抜も文武両道。「ラグビーと勉強(研究)の両立を日々真剣に取り組んでいる選手たち」(小野崎慧監督)だ。
東京農業大学の武藤倖吉(1年)は昨季、國學院栃木の準優勝に貢献した俊足。神奈川・横須賀高校出身の小林宗也(法政大学2年)は、タレント発掘を目的とした日本協会の「ビッグマン&ファストマンキャンプ」の参加者だ。
そして12時30分からは「リーグ戦2部選抜」×「対抗戦グループB選抜」。
リーグ戦2部選抜を率いるのは、元7人制日本代表の指揮官も務めた村田亙監督(専修大学監督)だ。
村田監督は意気込みとして「3年ぶりの開催なので、選ばれた選手たちにはセブンズを楽しみながら勝利を目指して欲しい。また、このメンバーからリーグワンやセブンズ日本代表選手が出てくること」に期待している、とのコメントを発表した。
その専修大からは古里樹希(4年)、宮坂航生(3年)。また朝鮮大学からはキャプテンの金慶生、山梨学院大学のカレブ・カヴバディなどが参加する。
一方、対抗戦グループB選抜の山ザキ(山に竒)大樹監督は「サイズは小粒なチームですが連携と運動量・スピードでダイナミックなプレーを目指します」とコメントを発表。
学習院大学の荻田直弥は186センチの逸材。またニュージーランド(NZ)に12年間に住んでいたという一橋大学の西尾淳之介は、NZで全国優勝経験もあるハミルトン・ボーイズ高校出身だ。
7人制最後の試合は「女子リーグ戦選抜」×「女子対抗戦選抜」。
女子リーグ戦選抜は、流通経済大学や国際武道大学などから選抜。監督は国際武道大学の稲田仁監督だ。
女子7人制ラグビー日本代表のヘッドコーチ経験がある稲田監督は「女子ラグビーにおいては、ここ数年で大学チームの数も増え、それぞれのチームが独自の強化を行うと共にお互いに切磋拓磨し成長を続けています」と、コメントで注目を呼びかけた。
京都成章で全国U18女子セブンズ優勝を経験した麻田瑞月、安井ノエル、国際武道大の野里涼香など楽しみなメンバーが揃った。
女子対抗戦選抜は、女子セブンズ日本代表経験のある吉野舞祐など、全員が日本体育大学のメンバー。
人羅美帆の兄・奎太郎は、花園近鉄ライナーズのスクラムハーフ。中平あみは俊足が光る好ランナーだ。高橋夏未など、将来性豊かな選手が登場する。
そして14時にキックオフする唯一の15人制試合が「リーグ戦1部選抜」×「対抗戦グループA選抜」だ。
メンバー選考に関しては、「関東大学春季交流大会 A グループのメンバーを中心に、対抗戦とリーグ戦それぞれのベスト26名」(大会HPより)が選ばれた。
対抗戦オールスターを指揮するのは、春季大会Aグループで優勝した帝京大学の相馬朋和監督。
「今週、来週と日本代表がフランスとテストマッチを戦っております。次のワールドカップ、そしてその次のワールドカップで日本代表として活躍する選手が、今日のメンバーから多く出てくることを期待しています」(相馬監督)
その今季連覇を狙う帝京大学からは7人がメンバー入り(HO江良颯、LO青木恵斗、NO8奥井章仁、SO高本幹也、WTB高本とむ、LO山川一瑳、SH李錦寿)。
明治大学からは石田吉平主将をはじめ、才能豊かな9人が参加する(PR中村公星、LO山本嶺二郎、LO武内慎、WTB石田吉平、CTB廣瀬雄也、FB安田昂平、PR為房慶次朗、NO8石浦大貴、SO伊藤耕太郎)。
明大のライバルである早稲田大学からは5人(PR亀山昇太郎、SH宮尾昌典、CTB岡ザキ(山に竒)颯馬、HO佐藤健次、LO村田陣悟)が入り、夢の共闘によりリーグ戦選抜と闘う。
慶應義塾大学からはFL高武俊輔が唯一の参加。また筑波大学からもPR木原優作主将と浅見亮太郎が登場。
青山学院大学のユーティリティBKである金澤春樹、立教大学の吉澤雅樹もメンバー26人に入り、バックアップメンバーは日本体育大学の砂田優希、成蹊大学の糊谷憲信となった。
一方のリーグ戦選抜は東海大学の木村季由監督が率いる。
今季も初の日本一が期待されている名将は「久しぶりに皆様の前でプレーできる喜びを力に変え、リーグ戦グループの特徴を感じてもらえるような試合にしていきたいと思います」と、ファンへ向けてメッセージ。
その東海大からは8人が晴れ舞台のメンバーに(PR平晴樹、LOワイサケ・ララトゥブア、FLレキマ・ナサミラ、NO8井島彰英、SO武藤ゆらぎ、CTB伊藤峻祐、WTB中川湧眞、SH清水麻貴)。
春季大会Aグループの日本大学からは同じく8人が参加する(HO井上風雅、PR岩上龍、 SH前川李蘭、WTB水間夢翔、SO/CTB饒平名悠斗、FB普久原琉、FL平坂桃一、WTBナサニエル・トゥポウ)。
春季大会Bグループの法政大学からは4名(PR石母田健太、HO井口龍太郎、LO竹部力、FB石岡玲英)、そして流通経済大学からは3名(LOアピサロメ・ボギドラウ、FL越高梁、PRシンクル寛造)が入り、出番を待つ。
中央大学からは名キッカーのSO津田寛太、そしてWTB/FB杉本崇馬がバックアップメンバーに。
身長211センチの東洋大学ルーキー、ジュアン・ウーストハイゼンもメンバーに。登場時のどよめきが楽しみだ。また大東文化大学のSH稲葉聖馬、法政大学のFL/HO吉永昂生もバックアップメンバーとしてリストに名を連ねている。
3年前の対戦では、明治大学の主将だったHO武井日向(リコーブラックラムズ東京)率いる対抗戦A選抜が38-0で完勝した。果たして今回はどうなるか。
かつての仲間との再会も数多くある。
東福岡の廣瀬雄也(明大)と高本とむ(帝京大)。京都成章の山本嶺二郎(明大)と村田陣悟、1学年下の宮尾昌典(ともに早大)などなど。再共演の楽しみは尽きない。
連日猛暑が続いているが、7月3日も30度超えの好天予報となっている。適切な水分補給、体調管理をしながら豪華な5試合を堪能したい。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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