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ラグビー コラム 2022年6月3日

早稲田大学、手応えを感じつつある春シーズン。次戦は帝京大学と対戦。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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慶大戦で圧巻の突破力を披露したHO佐藤

早稲田大学は昨季の王者・帝京大学との対戦を迎える。関東大学春季大会の山場となる一戦だ。

前回の慶應義塾大学戦では、継続的なアタックからチャンスを生み、BK(バックス)で展開して仕留める早大らしいラグビーを発揮。組織的なディフェンスとアタックが奏功し、38-21で慶大から白星を挙げた。この勢いのまま帝京大に勝利し、春シーズン最終節へと弾みをつけられるか。

招待試合として行われた慶大戦、強みである展開力を生かし、BKを中心に得点を重ねた。重要とされる入りの部分からマイボールを継続し、HO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が、慶大の堅守を切り裂く突破力を見せる。

直後にSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)が、佐藤の生んだチャンスを生かし、相手の守備の隙を突きインゴールへと駆けた。その後、NO8(ナンバーエイト)相良昌彦主将(社4=東京・早実)が上手く相手のディフェンスに切り込み、守備網を潜り抜けてビッグゲインする場面も。

慶大戦でハットトリックのWTB槇

FW(フォワード)の堅実なプレーでチャンスメイクし、決定力のあるBKの攻撃につなげた。またCTB(センター)吉村紘(スポ4=東福岡)から正確なキックパスを受けた、WTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)が鮮やかなトライを挙げるなど、積極的に仕掛けるプレーから得点を量産した。FWとBKの息の合った連携で、一貫してアタックを継続できたことが勝利に結びついたといえる。

一方、昨季の大学王者・帝京大は、前節の明治大学戦が春季大会初陣となった。強力なFWを武器とする明大にスクラム、モールで劣勢となりセットプレーに課題が残ったものの、ハーフバックを起点としてBKが展開力を見せた。多彩なキックを持ち味にゲームをコントロールするSO(スタンドオフ)高本幹也(帝京大)と、鋭いパスで積極的に仕掛けるSH李錦寿(帝京大)が指揮するBK陣の攻撃には警戒が必要だ。

また、両FL(フランカー)青木恵斗(帝京大)、奥井章仁(帝京大)らを筆頭に、試合経験豊富なFW陣がラインブレイクする。昨シーズン、早大が圧倒されたスクラムをはじめとするセットプレーの強度にも注目したい。

強靭(きょうじん)なフィジカルを有するFWと、チャンスを伺い確実に仕留めるBK陣。前節の明大戦で敗れはしたが、まだまだ力は未知数である。早大の武器であるBKの展開力で真っ向勝負を挑み、激しいぶつかり合いを制したい。

鍛錬したフィジカル、そしてスクラムとブレイクダウンでのせめぎ合いは、ここまでの試合の中で確実に手応えを感じつつある。新たにFL小池航太郎(商3=東京・早実)をスターティングメンバーに加えた早大FW。

王者・帝京大に対し、積み重ねてきた成長はどこまで通用するのか。「セットプレーの安定」(佐藤)が、勝敗を左右する鍵となることは間違いないだろう。まずはセットプレーで優位に立ち、秋に向けての自信をつけたい。

ラグビー関東大学春季大会2022

一方のBKは慶大戦と同じ布陣で挑む。テンポの良い展開ラグビーで精彩を放ち、盤石の試合運びをみせたいところ。また、槇、FB小泉怜史(文構4=東京・早実)らの俊足を生かし、確実に点数を取り切りたい。

『チャレンジャー』として前へ前へと立ち向かうことができるか。帝京大から大きな1勝を挙げ、秋に向かっていく追い風を吹かせたい。

文: 山田彩愛/写真:谷口花(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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