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マイケル・リトル(三菱重工相模原ダイナボアーズ)
三菱重工相模原ダイナボアーズが、昇格への渇望を80分間表現した。
5月21日(土)に東京・秩父宮ラグビー場で開催されたジャパンラグビーリーグワンの入替戦2第1戦。
ディビジョン2(D2)で3位だったダイナボアーズが、ディビジョン1(D1)で10位だったNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安にチャレンジした。
今季のシャイニングアークスは多士済々のメンバーで4強入りを目指したが、コロナ禍による3つの不戦敗など逆風のシーズンを過ごした。
今回、全2戦の第1戦では、競技力の高いD1で戦ってきたアドバンテージを活かしたかったが、トップリーグを3季経験(2007、2020、2021)しているダイナボアーズもD2リーグ戦では首位(9勝1敗)だった実力を示した。
ダイナボアーズは他チームからの移籍組、外国人選手も多いが、今季はそんな多彩なメンバーの団結力が際立つ。チーム力向上の理由について、不動の主力であるCTBマイケル・リトルはこう語った。
「外国人選手に関していえば、みんな日本の文化が大好きで、みんながここでプレーしたいという気持ちを持っています。その外国人選手と日本人選手も仲が良く、みんなラグビーが大好きです。だからこそ同じことをやろうとする時にひとつになることができます」
「今シーズンはコロナ禍もあって、常に一緒にいて、お互いにどういう人なのかをみんなで感じることができました。チームとしてタイトになったので、今日の結果に繋がっていると思います」
チームとしてタイトになったというダイナボアーズは、この大一番で勝負強さを発揮した。
序盤で8点リードを奪ったのはシャイニングアークスだ。
スコットランドの英雄であるSHグレイグ・レイドローのPG(ペナルティゴール)、そして前半12分にはWTB石井魁のトライ(ゴール失敗)で8点を先取した。WTB石井はこの日8回のキャリーでDF突破7回、クリーンブレイク3回の活躍を見せた。
しかしダイナボアーズは反転攻勢する。
相手のスクラムでの反則(アーリー・エンゲージ)から敵陣へ入ると、さらにゴール前スクラムから攻撃。相手WTB安田卓平がCTBリトルを一撃でダウンさせる猛タックルを見せたが、ボールを繋いで左隅にトライを決めた。
さらにダイナボアーズは元シャイニングアークスのFL鶴谷昌隆が守備で奮闘。WTB関本圭汰も嗅覚鋭いディフェンスで堅陣に貢献した。
すると前半22分には立正大出身の26歳、WTBアライアサ空ローランドがカウンターを仕留めて逆転トライ。PG加点を加えられるが、前半を1点リード(12-11)で終えた。
後半最初のトライはダイナボアーズ。
サンウルブズ在籍時代(18-19)、スーパーラグビーのベスト15に選ばれた経験もあるニュージーランド出身のCTBリトルは、流石の存在感を示した。
後半開始早々、ラインアウトでの攻守交代からCTBリトルが突進。パスを送ったFBマット・ヴァエガが、ショートキックを再獲得してインゴールへ。8点リード(19-11)を奪った。
シャイニングアークスは後半13分、優勢になったスクラムからの攻撃でFL中島進護が1トライを返した。しかし後半18分にはCTBリトルの「50:22」からモール攻撃でトライを追加。
そして圧巻は後半22分。CTBリトルの独走劇だった。
スクラムでプレッシャーを受けつつも、ボールを受けたCTBリトルは一次攻撃の突進で豪快にラインブレイク。そのまま走りきってしまい、ゴール成功でリードを15点(33-18)に広げた。
シャイニングアークスも途中出場のHOアナル・ランギがモールからのトライを決めたが、最後は80分出場のPR細田隼都がイーブンボールに飛び込んでボール確保。歓喜の瞬間を迎えた。
第1戦を落としたシャイニングアークス。ロブ・ペニー監督は「今日は相手が勝利に値するパフォーマンスでした。逆に自分たちはそのようなパフォーマンスが出せませんでした」「(敗因は)モチベーションの差。相手の方がハングリーでした」と振り返った。
ジャパンラグビー リーグワン2022
【D1/D2 入替戦 第1戦 ハイライト】シャイニングアークス東京ベイ浦安 vs. 三菱重工相模原ダイナボアーズ
プレイヤー・オブ・ザ・マッチは、三菱重工相模原ダイナボアーズのCTBリトル。
シーズン開幕当初から無類の力を発揮してきたリトルは、この日も両軍最多の12キャリー、8回のディフェンス突破を記録した。
気になる日本代表入りについてCTBリトルは「いつか自分も日本代表でプレーしたい気持ちはありますが、まだそれが出来ない状況です。もし日本代表に出られるようになったらそこは考えますが、いま出来ることは残り1試合で良いパフォーマンスを出すことなので、そこに集中したいです」と語った。
先勝したダイナボアーズ。グレッグ・クーパーHC(ヘッドコーチ)は「シャイニングアークスのホームで勝つことができて良かった」と穏やかに語った。
「相手はバックラインが脅威でした。ワールドクラスのメンバーでしたが、上手く止めることができました。悪天候のせいで上手くいかない部分もありましたが、良いアタックもできました」
約70分間出場し、トライも決めた37歳のHO安江祥光ゲーム主将は「スタンドを緑に染めてくれたファンの皆さんが力強かったです。ここで『勝って兜の緒を締めよ』というつもりで、気を引き締めて花園でも勝ちたいです」と闘志をのぞかせた。
次戦は5月28日(土)。東大阪市花園ラグビー場が決戦の舞台だ。2チームの明暗が分かれる運命の一日がやってくる。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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