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ラグビー コラム 2022年5月20日

クボタスピアーズ船橋・東京ベイが会見。埼玉ワイルドナイツとの決戦に指揮官は「日曜日が楽しみ」と語る。ジャパンラグビー リーグワン

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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「日曜が楽しみ」とフラン・ルディケHC

ジャパンラグビー リーグワンは今週末にプレーオフの準決勝が行われる。5月20日(金)、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(リーグ戦3位)が、22日(日)の埼玉パナソニックワイルドナイツ(同2位)戦を前にオンライン会見を開き、フラン・ルディケHC(ヘッドコーチ)、元ニュージーランド代表CTB(センター)ライアン・クロッティ、PR(プロップ)海士広大が登壇した。

チームを率いて7年目を迎えているルディケHCは冒頭で「本当に私たちはこのチャンスにとても興奮しています。週末は決勝を目指して頑張ります。カップへの挑戦です。昨季とマインドセット、価値観が違いますし、いいチャレンジができています。そして、ケガから数人の選手が戻ってきています。そして、リフレッシュできた選手もいます。良い準備ができています。日曜日を楽しみにしています」と2シーズン連続の準決勝への意気込みを述べた。

復帰が期待された南アフリカ代表HO(フッカー)マルコム・マークスは欠場し、ジョージア代表のHOジャバ・ブレグバゼが控えに入った。指揮官は「マルコムは毎日ハードワークしてきました。しかし、正直に言うと彼は来週(決勝戦)もプレーできないでしょう。今シーズンは難しいと思います。ジャバにとっては絶好の機会です。本当によく頑張ってきました。肋骨のケガから彼が23人のメンバーに戻ってきたのは素晴らしいことです」と前向きに語った。

元オールブラックスのライアン・クロッティ(左)

逆にリーグ戦では出場しなかった元オーストラリア代表SOバーナード・フォーリー、元ニュージーランド代表CTBクロッティの2人を先発させた。「2人とも準備ができていて、非常にフィットしています。最高の選手たちがこのプレーオフではプレーする必要があります。もちろん、彼らは意思決定もできますし、チャンスや状況に応じてプレーすることに慣れています。彼らがゲームをコントロールしてくれるでしょう」と信頼を寄せた。

準決勝はリーグ戦最終節で、14-35と敗れた埼玉ワイルドナイツとの再戦である。経験豊富なルディケHCは「前回対戦した時は、適切なエリアで十分にボールを保持していましたが、取り切れませんでした」。

「今週の焦点は、どれだけポゼッションを確保できるか、あるいはボールを奪えるかです。それからどれだけゲインラインを取れるのか、モメンタムを生むことができるか、前回うまくいかなかったラックのスピードをコントロールできるかだと思います。そのあたりを改善し前に出られれば、自分たちのやりたいラグビーができる」と自信をのぞかせた。

1ヶ月半ぶりの試合復帰となるライアン・クロッティ

続いて、4月9日(土)第12節の横浜キヤノンイーグルス戦以来の試合復帰となった、CTBクロッティが会見に応じた。「とにかく自分たちのゲームを遂行することです。前の試合ではワイルドナイツに対して正しいエリアを取り、多くのチャンスを作っていましたが、プレッシャーを相手にかけきれず、いくつかの重要な局面で遂行しきれなかったところがスコアボードの差を生みました」。

「今週はまず自分たちのやるべきことをしっかりとやり、チャンスをものにすれば、ワイルドナイツにプレッシャーをかけることができる。何より、自分たちのやってきたことを信じるべきだと思っています。それがファイナルを戦い抜くことだと思います」と語気を強めた。

相手の強固なディフェンスについて、クロッティは「まず、ボールキャリアをすれば、前に出ることができる。ラックからのボールもクイックボールを出せば、相手がディフェンスをセットする時間もないと思う。そういう基本的な事がどれだけできるか」。

「セットピースからもそう。だからクイックボールやどれだけ勢いだったり、前に出ることができるか、そういうところもハードワークしたい。特にアタックのブレイクダウンに関しては前回かなりやられたので、そこは修正したり練習も一生懸命やっているところです」と話した。

自身が若いときクルセイダーズでプレーしている時の指揮官だったワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督については、クロッティは「本当に優れた指導者ですし、ワイルドナイツでも長年に渡り、素晴らしいチームを作り上げてきました」。

「私たちも彼らと戦うために万全の準備をしています。ワイルドナイツは非常にチームとして強いアイデンティティを持っていて、それはプレースタイルについても同じことが言えます。だからそれについて十分に対策しています」と勝利に意欲を見せた。

5試合連続スタメンのPR海士広大

最後に入団6年目、第13節から5試合連続で先発する左PR海士が登壇した。シーズン途中までケガもあり、なかなか出場機会がなく焦りもあったようだが、「PR陣もいいプレーをしていたので、自分が出られないかもという不安もあったが、コーチ陣にも励まされて頑張ってくることができた」。

「シーズン最初の方、スクラムは苦しんでいた時期もあったが、(全体練習後)個人の練習でコーチがつきっきりでやってくれるところが、すごく強化につながっている」と手応えを口にした。

やはり、国際経験豊富な選手と練習できていることは成長につながっているようで、海士は「マルコムとか、ジャバとかの存在はすごく大きい。トッププレーヤーのアドバイスや、その横で感じるパワーもすごいので、それに負けないようについていこうという気持ちがレベルアップにもつながる。ジャバ(・ブレグバゼ)はスクラムにすごいプライドを持っていて頼もしい。スクラムの押しはLO(ロック)ヘル ウヴェがやっぱり一番ですね」と話した。

セットプレーで期待されるPR海士広大

海士がチームから期待されるのはセットプレー、特にスクラムである。「前回のパナソニック戦では相手の固まったスクラムにプレッシャーを受けてしまった。8人のまとまりをもっと密にしていきたい。チームの足を引っ張ってしまったことがあったので、今週の試合では逆にプレッシャーをかけるぐらいの気持ちでしっかり戦っていきたい」と腕を撫した。

リーグワン元年、プレーオフに出場した4チームの中でトップリーグ時代、唯一優勝経験がないチームがクボタスピアーズ船橋・東京ベイ。昨季は準決勝で敗退したが、今季こそ、埼玉パナソニックワイルドナイツという大きな壁を打ち破って、チーム初の決勝戦、国立競技場へ歩みを進めることができるか。

文:斉藤健仁/写真提供:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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