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今季初スタメンのCTB吉村紘
早明戦で幕を開けた早稲田大学の関東大学春季大会は、早くも折り返しとなる3戦目を迎える。
ここまで2試合を終えた早大は、いまだ勝利を挙げられていない。明治大学戦は19-26、東海大学戦は29-38と、両試合ともにあと一歩届かずに敗れた形となった。春季大会第3節は大東文化大学との一戦。早大はオフシーズンに磨いてきたスクラム、ブレイクダウンの部分を発揮し、連敗を止められるか。
前節の東海大戦、早大は前半からチャンスを多く作る。しかし、CTB(センター)岡崎颯馬(スポ3=長崎北陽台)が、「トライを取り切れなかったことが自分たちで試合を苦しくしてしまった」と話すように、フィニッシュの部分で精彩を欠き、トライを取りきれない。
特に、シンビンによって数的有利であった前半では、1トライしか奪えず、東海大にリードを許して折り返した。一転して後半は中盤以降、早大のペースで試合を進める。WTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)のトライを皮切りに、計4トライを挙げ、追い上げを図った。
猛追した早大であったが、惜しくも届かず敗北。開幕2連敗となった。だが、連敗が続くものの、内容は決して悪くない。オフシーズンに磨いてきたフィジカル、とりわけスクラムやブレイクダウンの部分では大きな成果が見られている。
強力なFW(フォワード)陣を武器にしている明大、東海大に対し、フィジカルでは昨シーズンほどの差は見られない。その点に関して選手たちも手応えを感じており、確実に成長を遂げている。だからこそ、今求められるのは勝利という結果である。勝利をつかみ、今後の自信につなげていきたい。
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対する大東大、ここまでの結果は不戦敗を含め0勝3敗。しかし、結果で侮ってはならない。前節の東海大戦、前半は無得点で折り返したが、猛攻を見せた後半は見事40点を奪い取り、東海大を19点に抑える。。
前半崩壊したディフェンスは後半に修正を見せ、アタック面ではFB(フルバック)青木拓己主将(大東大)やNO8(ナンバーエイト)サイモニ・ブニランギ(大東大)を中心に攻め込み、昨年度の関東大学リーグ戦1位を相手に、あと一歩まで追い詰めた。後半、大幅に選手を交代した東海大とはいえ、昨季の王者相手に後半だけで奪った40点は大東大の大きな自信となり、早大の大きな脅威となるだろう。
今節、早大の注目はWTB久富連太郎(政経3=島根・石見智翠館)と、CTB吉村紘(スポ4=東福岡)だ。前節、途中出場ながら久富はトライ、吉村は早稲田らしいテンポのいい展開ラグビーを見せるなど、度重なる接戦を演出した。今季初スタメンとなる両選手、定位置確保へのアピールをしたいところ。
リザーブ入りの1年生CTB野中健吾
また、リザーブ入りのCTB野中健吾(スポ1=東海大大阪仰星)と、FL(フランカー)粟飯原謙(スポ1=神奈川・桐蔭学園)のルーキーコンビにも注目だ。先週の新人早明戦で見せた活躍ぶりを大東大戦でも披露してくれるに違いない。
前節から2週間経て迎える一戦。東海大戦での課題を修正するには十分な時間だろう。新人選手の起用など新たな風を吹き込み、初勝利を挙げ、今後のシーズンに弾みをつけられるだろうか。
文:森田健介/写真:谷口花、森田健介(早稲田スポーツ新聞会)
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