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関東リーグ戦のライバル対決
4月に開幕した第11回関東大学春季交流大会のAグループは5月15日(日)、関東大学リーグ戦の強豪同士が激突する。現在、4連覇中の東海大学がホームの東海大学グラウンドに、昨季同3位の大東文化大学を迎える。
大東文化大学は4月24日(日)の帝京大学戦はコロナ禍の影響で辞退し、先週の5月8日(日)に明治大学と初戦を迎えた。テンポのいいアタックこそ見せていたが、マイボールラインアウトをキープできず、組織ディフェンスでもほころびを見せて17-48で敗戦した。
2週間ほどの準備で試合を迎えた現状もあり、2019年から指揮を執るOBの日下唯志監督は、今季初の試合後、「フィールドプレーでは良かったが、セットプレーは改善点があった。整理して改善していければいい。最終的に9月の公式戦までにチーム作りができればいい」と先を見据えていた。
そんな大東文化大学は明治大学戦から、先発はFW(フォワード)1人の変更にとどめた。第1列にはPR(プロップ)松山青(3年)、河村樹来(4年)、HO(フッカー)に塩田海輝(4年)。LO(ロックは)4番に塩見成悟(4年)に替わり、辻岡優希(3年)が先発し、昨季のルーキーイヤーから活躍する佐々木柚樹(2年)とコンビを組む。
バックローは共同主将でハードタックラーのFL(フランカー)吉瀬航汰(4年)と、手島壮汰(3年)、NO8(ナンバーエイト)には、身長196cmのサイモニ・ヴニランギ(4年)が務める。
BK(バックス)は先週と同じメンバーとなった。ハーフ団はSH(スクラムハーフ)稲葉聖馬(3年)、SO(スタンドオフ)落和史(4年)と経験のある2人が務め、ゲームをリードする。CTBは戸野部謙(4年)、ハニテリ・フィラトア・ヴァイレア(2年)と縦に強い2人が入った。
バックスリーにはWTB(ウィング)小田嶋生吹(3年)、松田武蔵(4年)のスピードのある2人、FB(フルバック)には共同主将でゲームキャプテンを務める青木拓己(4年)が後方からゲームを落ち着かせる。
春季大会の控えは11人だが、先週とは4人を変更し、PRラベマイ・トル(4年)らが今季初出場となりそうだ。また、ルーキーのSO伊藤和樹(青森山田高校出身)は2試合連続のメンバー入りとなった。
先週、昨季の大学選手権準優勝の明治大学相手に、アタックや接点の力強さでは互角に戦えていた大東文化大学。
「接点、セットプレーなど上回るチームとできて自分たちの立ち位置がわかった。改善点にプラスしていきたい」と共同主将のFB青木が話したように、いいところはそのまま伸ばし、東海大学というライバル相手に課題をどこまで修正できているかが焦点となろう。
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一方の東海大学は先週の5月8日(日)、早稲田大学戦との試合が今季の初戦となった。前半だけで2枚のイエローカードを献上してしまったが、前に出るディフェンス、激しいタックルで10-5とリードして折り返した。後半もこの試合でハットトリックを達成したNO8井島彰英(4年)のトライなどで常に先手を取り続け、後半も1人がシンビンとなるものの、38-29で勝利を収めた。
勝利したもののイエローカードを3枚出してしまったため、木村季由監督は「初戦ということで春の成果を出す場で、人数が少ないところで我慢強くプレーしたことはいい部分だったが、もう一度、規律のところをしっかりやって今後につなげたい」と反省していた。
そんな東海大学はFW2人、BK1人の計3人の先発メンバーを替えて試合に臨む。PR井上優士(4年)は引き続き先発し、PR本田啓(2年)に替わりPR、シアレ・オトゥホウマが3番に入り、HOには下江康輔(3年)が入った。
LOは朴淳宇(3年)と、12アフ・オフィナが先週の6番から5番に上がりコンビを組む。FLには控えから井上涼太(4年)が上がり、身長191cm、体重123kgのFLレキマ・ナサミラとコンビを組む。NO8には先週、ハットトリックの井島が入った。
BKを見るとSHは清水麻貴に替わり吉田優馬(ともに4年)が先発し、判断力とスキルに長けたSO武藤ゆらぎ(3年)とハーフ団を形成する。CTBには今村泰士、キャプテンの伊藤峻祐(ともに4年)がコンビを組み、WTBには人に強いタイプの岡村優太&スピードのある中川湧眞の2年生コンビ、FBにはランも鋭くタックルも武器とする谷口宜顕(3年)が入った。
控えメンバーは先週から8人が変更され、1年生のCTB古屋健太朗(秋田工業出身)が初めてメンバー入りを果たした。伊藤主将も監督同様に「規律の部分をしっかり修正していい準備をしたい」と話していたように、激しいディフェンスはそのままに、まずは反則の数を減らしたい。
昨季の関東リーグ戦では優勝した東海大学が42-5で圧勝した。東海大学は留学生も含めたFWのモールやボールキャリーの推進力を軸とするが、BK陣もスピードがあり決定力に長ける。やはり反則数を減らしつつ、自分たちの長所をぶつけたい。
大東文化大学としては組織ディフェンスやセットプレーを、1週間でどこまで改善できるかが大きなチャレンジとなろう。また、先週の試合でも良かったテンポのいいアタックでディフェンディングチャンピオンに挑みたい。
関東リーグ戦11回優勝を誇る東海大学と、8回の優勝の大東文化大学、春のライバル対決は、5月15日(日)午後1:00にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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