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今季初戦は札幌ドームでの早明戦
ついに開幕した関東大学春季大会。復権に燃える早稲田大学は、先週北海道・札幌ドームで新体制初の公式戦に臨んだ。開幕戦を勝利で収めたい早大であったが、結果は19-26と惜しくも明治大学に敗北。白星スタートとはならなかったものの、春から積み重ねてきたフィジカルトレーニングの成果が随所で現れた、実りの多い試合でもあった。
前節では、開始早々から明大相手に強度の高いプレーを見せた。序盤から果敢に攻め込み、CTB(センター)松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)のトライで先制に成功。しかし、その後は必死の防御もむなしく、連続して失点を重ねる。追加点を挙げることができぬまま前半を折り返し、勝負は後半戦に。
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迎えた後半、立ち上がり2分でいきなりトライを許し、後がない状態に追い込まれた早大。それでも、これ以降は相良昌彦主将(社4=東京・早実)が「FW(フォワード)とBK(バックス)が一体となったアタックで、ラインブレイクが何本かできた」と収穫点を挙げたように、FWとBKの連携が特に目立った。
怒涛(どとう)の追い上げにより同点に追いついたが、後半44分のロスタイムで明大にインゴールを明け渡し、19-26の僅差で敗北を喫した。悔しい試合結果となったが、得意とするチャンスメイクで好機をつくったSO(スタンドオフ)伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)など、BKの華麗なパス回しで幾度も素早い攻撃を展開。
また、大田尾監督が「PUP」(ピック・アップ・プレーヤー)に選出したWTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)は、積極的なボールキャリーやラインブレイクを見せ、得点に大きく貢献をした。
次節の相手は、春季大会初戦を迎える東海大学。早大とは昨年度春季大会以来の公式戦での対戦となる。前節の明大同様に、武器であるセットプレーや精度の高いラインアウトモールは早大の脅威となるだろう。前節浮き彫りとなったセットプレーの課題を着実にクリアし、FW層の厚い東海大相手に早大がどう対応できるかが勝敗のカギを握っている。
頼もしさが増す早大FW陣、鍛えてきたフィジカルを存分に発揮できるか。また、東海大BK陣のアタック能力の高さにも警戒が必要だ。長時間継続するディフェンスをより強化し、アグレッシブな攻撃を仕掛ける東海大を確実に抑えたい。
勝利には届かなかったものの、初戦としては非常に良い内容の試合ができた早大。今週日曜日に控える東海大戦、早大のスターティングメンバーに大きな動きは見られない。
明大戦で攻守にわたって貢献したHO佐藤
その中でも、唯一今季初スタメンに名を連ねたFB(フルバック)京山秀勇(人3=福岡・東筑)は遺憾なく実力を発揮できるか注目したいポイントだ。また、前節、献身的なプレーでチームを支えたHO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)が今後スクラムの要、攻守の要として活躍する姿も非常に楽しみなところ。
短期間で課題点を修正し、いかにパフォーマンスの精度を上げられるかが勝負の明暗を分けるであろう。春シーズンはまだ開幕したばかり。まずは1勝。勝利を追い求め、成長を続ける赤黒戦士の奮闘に目が離せない。
文:坂田真彩/写真:谷口花(早稲田スポーツ新聞会)
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