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慶應義塾大学vs.法政大学
4月17日(日)に開幕した「第11回関東大学春季交流大会」。前年度の秋季リーグの順位に基づいて、関東大学対抗戦・リーグ戦の各9チーム(18チーム)を6チームずつ、AからCの3グループに分け、総当たり戦で行われる。
先週、グループBの慶應義塾大学(昨季関東対抗戦4位)vs.筑波大学(対抗戦6位)で開幕。24日(日)には、王者・帝京大学(対抗戦1位)vs.大東文化大学(関東リーグ戦3位)でグループAも始まる予定だったが、コロナ禍の影響で中止となった。ただ、グルーブB・Cの5試合は行われる予定で、慶應義塾大学グラウンドで慶應義塾大学と法政大学(リーグ戦6位)が対戦する。なお、試合は無観客で行われる。
まずは今季、初の公式戦となる法政大学。関東リーグ戦最多の13回の優勝を誇るが、昨シーズンはまさかの6位となり、4シーズン連続、大学選手権出場を逃してしまった。今季はFL(フランカー)吉永昂生と、FL/HO(フッカー)徐和真(ともに4年)が共同主将に就任し、スローガンに「~突破 Breakthrough~」を掲げた。
「私たち4年生が入部してから、大学選手権に出場できていません。そこで、今年はまず、その壁を破るべく日々の練習に励んでいきたい。私たちの目標は『選手権ベスト4』、またその先まで突き抜けるという意味で、今年のスローガンを『ブレイクスルー』と決定しました」(除共同主将)。
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4月に入り、青山学院大学などと練習試合を行って、春季大会に備えていた法政大学のメンバーから見ていこう。共同主将のFL吉永は先発、もう1人の共同主将HO除は控えに回った。
FW(フォワード)の第1列は、FWリーダーのPR(プロップ)石母田健太、河村龍成、HO井口龍太郎と4年生で構成する。LO(ロック)は1年生から活躍する竹部力、木村開の3年生コンビが務める。バックローはFL吉永共同主将と山下武準(3年)、NO8(ナンバーエイト)には佐野祐太(2年)が入った。
ハーフ団はSH(スクラムハーフ)山脇一真、SO(スタンドオフ)熊田経道の3年生の2人、昨年度はSOとしてもプレーした金侑悟が、インサイドCTB(センター)に入り、中井駿(2年)とコンビを組む。WTB(ウィング)はスピードのある松田陸空(2年)、BKリーダー南部翔大(4年)。
そして、FB(フルバック)は、同じくBKリーダーでキッカーも務める石岡玲英(4年)が入った。ベンチメンバーは11人で、HO除共同主将以外にも、SH小山田裕悟(桐蔭学園)、WTB/FB北川拓来(昌平)の2人の1年生もメンバー入りした。
BKには1~2年時から活躍するスピードのある選手も多く、FWがしっかりBKにいいボールを供給できれば、伝統のランニングラグビーを披露することができるはずだ。
次にホームの慶應義塾大学のメンバーを見ていこう。先週の開幕戦は筑波大学と対戦し、17点差を追いつかれて31-31の引き分けだった。「いい課題をもらったので、スキル的にもメンタル的にも修正して次に臨みたい」と話していた栗原徹監督はFWのメンバー1人を替えて2戦目に臨む。
FWの第1列はPR朝田将多(4年)、岡広将(3年)、HO中山大暉(2年)と変わらず、LOも栗田大次郎、富澤友凱の4年生コンビとなった。バックローは突破力に長けたNO8福澤慎太郎(3年)が先発に復帰し、キャプテン今野勇久(4年)は引き続き6番で先発し、高武俊輔(4年)がNO8からオープンサイドFLに上がり、FL樋口豪(3年)がベンチに下がった。
BKはすべてが筑波大学戦と同じメンバーとなった。SH小城大和(2年)と、先週キックでゲームをコントロールしたSO永山淳(3年)がハーフ団を組む。CTBには身長は決して大きくはないが、攻守に渡って存在感を示す三木海芽(3年)と鬼木崇(4年)の2人。バックスリーはWTB佐々仁悟(3年)、副将の佐々木隼、FB大野嵩明(3年)とスピード自慢の3人が入った。控えには、高校2年時に桐蔭学園の花園優勝に貢献したキックの上手いSO今野椋平(1年)が入った。
監督が「タックル、ディフェンスは慶應のアイデンティティだと思っていますので、しっかり練習してきた」と話しているように、この試合ではしっかりと勝負どころでの失点を抑えたいところ。
スピードのあるBK陣、ディフェンスに強みを見せる慶應義塾大学は先週の反省を踏まえて、今季初勝利を挙げたい。一方、大学選手権出場を目指す法政大学はランニングラグビーでトライを重ねて勝ちきりたいところ。「黒黄」か「橙青」か。リーグ戦と対抗戦の伝統校同士の対戦は、4月24日(日)午後1:00にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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