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ラグビー コラム 2022年4月8日

メンバー話題のシャイニングアークス東京ベイ浦安。「リーグ最強の盾」埼玉ワイルドナイツに挑む

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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埼玉ワイルドナイツ vs. シャイニングアークス東京ベイ浦安

シャイニングアークス東京ベイ浦安のメンバーが話題を集めている。

一週間のBYE(休みの週)があったジャパンラグビーリーグワンの最高峰ディビジョン1(D1)は第11節を迎え、レギュラーシーズンはいよいよラスト5試合となった。

4月9日(土)は、9勝2敗(実戦9勝0敗)で3位の埼玉ワイルドナイツが、3勝8敗(実戦3勝5敗)で11位のシャイニングアークスを迎える。

ホストは、4強によるプレーオフトーナメントを見据え、怒濤の10連勝を狙うワイルドナイツ。舞台は本拠地・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場(埼玉)だ。

会場では午後2時30分のキックオフ前に「DJ MIMORI from kolme」さん、「ミスブルー」(ワイルドナイツ・チアリーダー)によるパフォーマンスも。土曜日の熊谷市は最高気温20度を超える好天予報。存分にスタジアム体験を楽しめそうだ。

シャイニングアークス東京ベイ浦安スターティングメンバー

まずは下位3チームが回る入替戦を回避したいシャイニングアークスは、話題性あるメンバーで熊谷に乗り込む。

42-12で快勝した前節ブラックラムズ東京戦から先発15人中10人を変えたが、その中でも背番号9には注目せざるを得ない。

4月1日に出場解禁の新入団選手から、明治大学で主将を務めたSH飯沼蓮がいきなりリーグワン初出場、初先発を飾る。

SH飯沼は昨季の明大を準優勝に導いたアタッキングハーフで、豊富なフィットネスを土台とする正確なパスワークと判断に加え、攻撃的なランもある。強気な22歳はどんなリードを見せるのか。

その飯沼と14歳差のハーフ団を組むのが、元スコットランド代表主将で36歳のSOグレイグ・レイドローだ。

スクラムハーフのイメージが強いレイドローだが、スタンドオフ経験は豊か。スコットランド代表で10番を背負った経験もあり、来日後のインタビューでも「ポジションを訊ねられたら『スクラムハーフとスタンドオフです』と答えます」という認識を示している。

そして、日本代表としてW杯4大会連続出場を記録しているロック、新加入のトンプソンルークは、フランカーで今季初先発を飾る。

豊富な運動量を誇るトンプソンは、近鉄ライナーズ(現花園近鉄ライナーズ)時代からフランカーでの先発経験も多く、日本代表でも2008年のマオリ・オールブラックス戦で6番を付けている。今月16日に41歳になるフランカーは要チェックだ。

また正確なスローワーであるHO三浦嶺でのセットプレーにおける働き、そして元帝京大キャプテンである176センチのFL松本健留にも注目したい。

埼玉ワイルドナイツスターティングメンバー

ホストチームとして迎え撃つワイルドナイツは、静岡ブルーレヴズから逆転勝利(26-25)を奪った前節から先発4人を変更。

注目は第6節以来の復帰となった26歳のFB野口竜司だろう。

この1ヶ月半でワイルドナイツの15番を付けて躍動したのは、兄・拓也と弟・京平の山沢兄弟だった。

しかし2021年日本代表スコッドの野口も今季、抜群の安定感でチームの連勝を支えてきた。刺激を受けた野口がどんなプレーを披露してくれるのか、期待が高まる。

リーグ随一の迫力を感じさせるリザーブ陣にも注目したい。

控えのフロントローにしてはあまりに強烈なHO堀江翔太、PRクレイグ・ミラー、PRヴァル アサエリ愛。前節の静岡ブルーレヴズ戦では彼らの途中出場もあって後半のスクラムの優劣が一変。逆転の土台を築いた。

今季初めてメンバーに入った27歳の宮川智海(秋田工業高-関東学院大)は出場すればリーグワンデビュー。背番号20が出てきたらその姿を追いかけてほしい。

ワイルドナイツのスクラム成功率96.5%はD1で首位だ。シャイニングアークスも84.4%でD1中位に入っており、スクラム戦の攻防は見どころだろう。

シャイニングアークスとしては、タックル勝率がD1トップ(86.1)で、かつ1試合平均の被ペナルティ数が最も少ない9回のワイルドナイツDFをどう崩すか。

となれば、アタックを指揮する先発SH飯沼&SOレイドローのハーフ団、そしてセットプレーの攻防には注目せざるを得ない。また、5-48で負けた第5節で唯一トライを決めているFBイズラエル・フォラウが、ワイルドナイツの防御を崩せるか。

それとも、やはりリーグ最強の盾、圧倒的な守備力を誇るワイルドナイツが勝るのか。熊谷をさらに熱くする激戦に期待だ。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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