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ラグビー コラム 2022年3月28日

ベスト4が決定。6年連続の桐蔭学園、2年連続の東福岡、19年ぶりの佐賀工業、そして初の報徳学園。全国高校選抜ラグビー大会 準々決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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東海大大阪仰星vs.桐蔭学園

3月28日(月)、埼玉・熊谷ラグビー場で第23回全国高校選抜ラグビー大会の準々決勝3試合が開催された。準々決勝からワールドカップの会場だったスタジアムが使われ、有観客で開催された。

なお、第2試合で行われる予定だった流通経済大柏(千葉)vs.報徳学園(兵庫)は、流通経済大柏のチーム内に体調不良者が確認され、辞退の申し出があり大会実行委員会が受理した。そのため試合は中止されて報徳学園が不戦勝で初の準決勝に進出した。

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10:00にキックオフされた第1試合は冬の花園王者、東海大大阪仰星(大阪)と、2017年から選抜で3連覇を達成した桐蔭学園(神奈川)が激突した。お互いにディフェンスが激しく、風も強かったことから、なかなかボールがつながらず互いに得点が取れない状況が続く。

ようやく前半20分、自陣から東海大大阪仰星がボールを継続してゴール前まで迫り、最後はLO(ロック)佐々木健介(2年)が右端にトライを挙げて5点を先制する。桐蔭学園も反撃。29分、ゴール前まで迫り、最後はゲームキャプテンPR(プロップ)守安史成が右中間にねじ込んで、5-5の同点に追いつき、ハーフタイムを迎える。

今大会はSOでプレーする桐蔭学園の矢崎

後半も互いに得点が取れない中、13分、桐蔭学園のCTB(センター)白井瑛人(1年)が力強く前に出てブレイクし、中央にトライ。ゴールも決まって12-5とリードする。CTB白井は「今日のテーマはチーム、個人ともに足をかくことでした。それができた」と胸を張った。21分にはSO(スタンドオフ)矢崎由高が、PG(ペナルティゴール)を決めて15-5とリードを広げた。

後半ロスタイム、仰星もFB増山のトライで一矢を報いた

東海大大阪仰星も後半ロスタイムにFB(フルバック)増山将(2年)がトライを挙げたが、そのままノーサイドを迎えた。桐蔭学園が15-10で勝利して、6年連続のベスト4進出を決めた。

前半、春日丘はモールを起点にトライを挙げた

第2試合は中止となったが、第3試合は予定通り午後1:00時にキックオフされた。昨年の選抜王者・東福岡(福岡)に中部大春日丘(愛知)がチャレンジした。東福岡は武器とするワイドアタックで攻めるが、試合序盤は相手のタックルの前になかなかいい形ができなかった。

攻守で前に出るプレーが持ち味の東福岡CTB西

だが、5分のPGを挟んで、14分には攻撃を継続して、最後はCTB西柊太郎が中央にトライを挙げて10-0とした。18分、今度は中部大春日丘が武器とするモールで押し込み、最後はHO(フッカー)浜浦光太郎(1年)が押さえて5-10とする。しかし、攻撃力で勝る東福岡はボールを展開。PGで追加点を奪った後と、25分にWTB(ウィング)馬田琳平、ロスタイムにWTB上嶋友也がトライを挙げ、25-5で前半を折り返した。

後半はFL大川虎拓郎キャプテンが「風上なので、自分たちの展開ラグビーをしようとした」と話した通り、東福岡がよりワイドアタックを仕掛け、WTB上嶋がハットトリックを達成するなど、さらに5トライを重ねて54-5で快勝し、2年連続のベスト4入りを決めた。

國學院栃木の司令塔でありキャプテンのSO伊藤

第4試合は冬の花園準優勝の國學院栃木(栃木)とベスト8だった佐賀工業(佐賀)の対戦となった。ともにFW(フォワード)、接点が強く拮抗した状況となるが、前半20分、國學院栃木は今大会初先発となったキャプテンSO伊藤龍之介(2年)のパスにNO8(ナンバーエイト)北村優が抜け出し、中央にトライを挙げて7点を先制する。

前半29分、佐賀工業は得意のモールでプレッシャーをかけて、最後は今大会好調のWTB大和哲将(1年)がトライ、ゴールも決めて7-7の同点でハーフタイムを迎えた。後半2分、國學院栃木はSO伊藤のキックパスをCTB山田壮(2年)がキャッチしてトライ、さらに15分にもHO尾池政人(2年)がトライを挙げて19-7とリードした。

だが、「モメンタム」(勢い)が今季のスローガンである佐賀工業は21分にFB(フルバック)井上達木がPGを決めると、25分にはSO服部亮太(1年)が相手ディフェンスラインの裏に転がし、自ら押さえてトライを挙げて17-19と2点差に迫る。

佐賀工業FB井上のDGで逆転

ロスタイム、佐賀工業は相手陣に攻め込み、アドバンテージの中、FB井上がDG(ドロップゴール)を決めて、20-19と逆転に成功し、そのままノーサイド。FB井上は「DGを外しても(アドバンテージがあったため)もう1回、PGが狙えたので気持ちよく蹴りました。(決まって)最高でした」と破顔した。

歓喜の佐賀工業

佐賀工業は五郎丸歩さん(静岡ブルーレヴズCRO)が在籍し、2年連続準優勝だった2003年度以来となる3度目のベスト4進出となった。

◆準々決勝 試合結果

●東海大大阪仰星(大阪)10-15 桐蔭学園(神奈川)○
●流通経大柏(千葉)不戦勝 報徳学園(兵庫)○
●中部大春日丘(愛知)5-54 東福岡(福岡)○
●國學院栃木(栃木)19-20 佐賀工業(佐賀)○

3月29日(火)の準決勝カードは下記のとおりとなった。11:00キックオフの1試合目はディフェンディングチャンピオンの東福岡に、九州のライバルチームで初優勝を狙う佐賀工業がチャレンジする。12:30にキックオフされる2試合目は、4度目の王者をうかがう「東の横綱」桐蔭学園に、初のベスト4進出となった報徳学園が挑む。

◆3月29日(火)準決勝

11:00 東福岡(福岡)vs.佐賀工業(佐賀)
12:30 桐蔭学園(神奈川)vs.報徳学園(兵庫)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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