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ジャパンラグビー リーグワンでは、大卒新人(現在の大学4年生)が4月1日から公式戦に出場が可能となる。そこでディビジョン1の各チームに加わった新人選手を紹介していきたい。
トップリーグで最多タイの優勝5回を誇り、元オールブラックスのトッド・ブラッカダーHC(ヘッドコーチ)の下、復活の兆しを見せている東芝ブレイブルーパス東京。昨季は7人が加入したが、今季は3人の将来有望な新戦力が加わった。すでに1月から練習に合流しているという。
慶應義塾大学の主将を努めたHO原田
まず、1人目のビッグネームは2021年度、慶應義塾大学ラグビー部でキャプテンを務めた身長175cm、体重101kgのHO(フッカー)原田衛だ。
5歳から伊丹ラグビースクールで競技を始め、桐蔭学園高校に進学。「花園」こと、全国高校ラグビー大会でキャプテンとしてベスト4に進出に貢献した。大学は半年間の浪人の末、9月入試で慶應義塾大学に合格し、1年時から関東大学ラグビー対抗戦に出場した。
スクラムワーク、運動量、ボールキャリーの強さ、キャプテンシーを発揮し、2年時からは中核として慶應義塾大学のFW(フォワード)を引っ張る存在となり、ジュニア・ジャパンやU20日本代表に選ばれた。さらにサンウルブズの練習生にも参加するなど、世代トップのHOとして活躍してきた。
大学3年時は対抗戦で11トライを挙げてトライ王にも輝いた。高校の同級生にあたる東京サントリーサンゴリアスに入団するPR(プロップ)細木康太郎(帝京大学出身)とは友人で、府中ダービーで再び対戦する日も近いはずだ。
明治大学から加入した大型CTB児玉
もう1人のビッグネームは、明治大学で1年時からチームの中心選手として躍動してきた身長192cmの大型CTB(センター)児玉樹だ。秋田の将軍野中学校を経て、名門・秋田工業高校に進学し、3年時はキャプテンを努め、「花園」のベスト8に貢献した。
身体を活かした突破、さらにオフロードパスを武器とし、世界基準の体躯を持つCTBだ。U20日本代表にも選出された経歴も持つ。明治大学での最終学年は、ケガやライバルの台頭でリザーブからの出場が多くなってしまった。また、大学選手権決勝でも帝京大学に敗れた涙を呑んだ。その悔しさをリーグワンの舞台晴らしたい。
東芝ブレイブルーパス東京は伝統のフィジカルラグビーに、ボールを大きく展開するラグビーも標榜している。児玉は社会人でさらなる進化を遂げて、1年目からチームにフィットして試合出場なるか。
東海大学で1番を背負ったPR木村
3人目は1月の大学選手権準決勝で1番を背負った東海大学出身の身長175cm、体重105kgの左PR木村星南だ。2021年度は東海大学のリーグ戦4連覇にも大きく貢献した。スクラムやモールの押し、ボールキャリーに強みを見せる選手だ。
大阪産業大附属高校で16歳からラグビーを始めた。強豪ひしめく大阪で、花園には出場できなかったが、大学はリーグ戦の名門に進学した。大学1年時、2年時はAチームの公式戦に出場することはできなかったが、努力を重ね、3年時には木村季由監督から伸びている選手の1人として名指しされていた。
3年時からAチームのメンバーに絡むと、4年時は1番のレギュラーとして試合出場時間も増え、中心選手の1人として躍動した。高校の1学年上にあたるPR小鍜治悠太、SO(スタンドオフ)/FB(フルバック)松永拓朗(ともに天理大学出身)と一緒のチームに入ったことも心強いはずだ。スクラム、身体の強さを武器にさらなる飛躍を遂げる。
2021年度の新人では、PR小鍛治、FB松永、LOワーナー・ディアンズ(流通経済大学柏出身)らはすでに中心としてリーグワンで存在感を示している。2022年度の新人3人も将来のブレイブルーパスを支える選手となる可能性は十二分にあるだろう。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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