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ラグビー コラム 2022年3月17日

「無敗」埼玉ワイルドナイツに「名勝負メイカー」ブラックラムズ東京が挑む。ジャパンラグビーリーグワン第10節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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埼玉ワイルドナイツ vs. ブラックラムズ東京

試合中止による不戦敗を除けば、ここまで7戦全勝。

直近のリーグ戦 24 試合では無敗(23 勝 1 分)だ。

ついに3位に浮上した7勝2敗の埼玉ワイルドナイツは、このままリーグをまたいだ連覇まで突っ走るのか。それとも――。

ジャパンラグビーリーグワン「ディビジョン1」は第10節。

3月19日(土)は、埼玉・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場に、ホストの埼玉ワイルドナイツが3勝6敗(実戦2勝4敗)で8位のブラックラムズ東京を迎える。

ゲームは正午キックオフ。会場では2時間前の10時から一般駐車場がオープン、場外キッチンカー等の営業が始まる。

スタジアム開場は10時30分で、今回もラグビー経験者でもあるTRFのDJ KOOさんによるパフォーマンス等が用意されている。

7連勝中の埼玉ワイルドナイツは好調だ。

前節は強敵トヨタヴェルブリッツを相手のホストスタジアムで51-26で撃破。ヴェルブリッツはホスト直近12戦10勝、今季も2戦全勝だったが、今季ホスト初黒星を喫した。

第3節横浜キヤノンイーグルス戦後にHO堀江翔太が「積み上げてきたベーシックなものは簡単には崩れない」と語ったように、堅守といったチーム文化の成熟度で、最後は凌駕してしまう。

無敵の風格さえ感じる今季のワイルドナイツだが、そんな昨季チャンピオンに挑むのが、“名勝負メイカー”とも言うべき存在のブラックラムズ東京だ。

昨シーズンの「ラスト・トップリーグ」では全8試合中5試合が7点差以内。そして今季も6試合中3試合が7点差以内であり、“接戦製造機”ぶりは健在だ。

特にロスタイム8分超の死闘になった第8節グリーンロケッツ東葛戦は印象的だった。

ピーター・ヒューワットHC(ヘッドコーチ)は前半の8点ビハインド(7-15)から、最後は21-18で勝ちきった88分間をこう振り返った。

「チームではレジリエンス(復元力)についてよく話していますが、試合の最後にもレジリエンスを見せてくれました。88分間を本当に誇りに思っています」

世界的スターはいないがチームの一体感、レジリエンスで格上相手を接戦に引きずり込む。こちらには団結力、一体感という文化がある。

埼玉ワイルドナイツ埼玉スターティングメンバー

ワイルドナイツのメンバーが発表されており、先発では先週から15人中4人が代わり、FL福井翔大、CTBヴィンス・アソ。そして藤田慶和が初先発を飾る。

注目はやはり初先発する明治大学出身のFB山沢京平。2020年、副将だった4年次に右膝前十字靱帯を負傷し、大学ラストシーズンをピッチ外で見守る無念を味わった。

卒業後はファンタジスタとして知られる兄・拓也も在籍するワイルドナイツに入団。ついに高精度のキック、卓越したラン能力を持つ23歳が、出身地である埼玉でリーグワンデビューを飾る。

ブラックラムズ東京 スターティングメンバー

一方のブラックラムズ。

今季ワーストの56失点で敗れた前節(コベルコ神戸スティーラーズ戦)から、先発15人中8人を変えてきた。

フォワードにはキャプテンのHO武井日向が帰ってきたほか、LOデーモン・レエスアス、FL湯川純平、NO8ブレア・カーワンというハードワーカー達が先発入り。

バックスも4人変更となり、帝京大学卒のCTB濱野大輔、新加入のCTB池田悠希。そして中京大学卒のWTB西川大輔、FBには業師のマット・マッガーンが入った。

両軍ともにフッカーがキャプテンでありスクラム戦も楽しみだが、個性が光る司令塔対決にも注目したい。ワイルドナイツのSO松田力也と、ブラックラムズのSOアイザック・ルーカスだ。

ワイルドナイツのSOは高精度のキック、パスでチームを前進させるプレイメイカー。先週のトヨタヴェルブリッツ戦でも新ルール「50:22」の絶妙キックなど、日本代表の実力を随所で披露した。

対するブラックラムズのSOルーカス。アタッカー型の23歳は4兄弟の末っ子で、兄弟全員がラグビー選手。兄マットはブラックラムズ所属、次男ベンはマツダスカイアクティブズ広島に所属する。

ラン能力が図抜けており、クリーンブレイク11回はディビジョン1で首位。DF突破数も51回の首位で、こちらはサム・ケレビ東京サントリーサンゴリアス)ら3人いる2位の39回を大きく上回る。

体格は178センチ86キロであり、パワーで突破を量産しているわけではない。天才的とも言えるラインブレイク能力にぜひ注目してほしい。

昨季トップリーグではリーグ初戦で対戦し、55-14でワイルドナイツに軍配が上がった。約1年後の今、リーグワンでの対決はどんな結末を迎えるのだろう。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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