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鹿尾貫太(静岡ブルーレヴス)
共に3つの不戦敗を経験して2勝6敗。実戦でも2勝3敗同士の一戦だった。
ジャパンラグビーリーグワン「ディビジョン1」の第9節交流戦。
3月13日(日)は、東京・江東区夢の島競技場で、12位のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安が、10位の静岡ブルーレヴズを迎え撃った。
前半は守備意識の高いブルーレヴズの抵抗もあって、シャイニングアークスの反則数が11回(ブルーレヴズは5回)に。
守備から圧力を高めたブルーレヴズは前半7分、サインプレーで先制トライを奪うと、2度の連続PK(ペナルティキック)を犯した相手につけ込み、前半11分にPG(ペナルティゴール)で3点追加。
前半25分にも相手反則(オフサイド)から、FB奥村翔のショット成功で13-0と引き離した。シャイニングアークスも武器のスクラムで強制PKを奪うなどして立て直し、前半30分に3点を返し、10点ビハインド(3-13)で試合を折り返した。
見所が多かったのは後半の40分間だ。
イズラエル・フォラウ(シャイニングアークス東京ベイ浦安)
まず10点を追いかけるシャイニングアークスは“分かっていても止められない”、元オーストラリア代表のFBイズラエル・フォラウが問答無用の活躍を見せる。
この日12回のボールキャリーでチーム最多8回のDF突破、2回のクリーンブレイクを披露したFBフォラウは後半2分。
SOオテレ・ブラックによる好アシストを受けて、ディフェンダーを弾きながら左中間にこの日チーム初トライ。チームは7点を返して3点差に迫った。
さらに直後のプレーで、ブルーレヴズのWTBキーガン・ファリアが、相手FBフォラウに足を掛ける危険なプレーによってシンビン(10分間の一時退場)に。
さらにブルーレヴズは後半22分、スクラムでペナルティを3回繰り返したことにより、PR伊藤平一郎がこの日2人目のシンビンとなった。
この場面のスクラムで、シャイニングアークスは途中出場でスクラム猛者のPR齊藤剣、PR竹内柊平、そしてこの日両軍最多の17タックルを放ったルーキーのHO藤村琉士が存在感を示した。
ちなみにこのシンビンで、一度はペナルティトライがシャイニングアークスに与えられたが、その後取り消しに。
試合後、トライ取り消しの経緯を尋ねられた静岡ブルーレヴズのLO大戸裕矢キャプテンは「ボールが(スクラムに)入る前に崩れたので、という話でした」。その反則がなければトライだった、という認定トライの条件に当て嵌まらず、ペナルティでのプレー再開となった。
ブルーレヴズは後半も堅守が光った。
シャイニングアークス東京ベイ浦安 vs. 静岡ブルーレヴズ
この試合のアクションエリアを見てみると、シャイニングアークスは敵陣22m内で30.5%もプレーしている。しかし全体のスコアは10点に留まった。
「今日はディフェンスでプライドを持って勝とうとしました」(LO大戸キャプテン)
ブルーレヴズは武器のスクラムで強制シンビンという屈辱を味わったが、14人だった後半の計20分間においても得点を許さなかった。
ディフェンスの殊勲者の一人はCTBヴィリアミ・タヒトゥアだ。
2016年度より加入し、ボールキャリーに特化して粉骨砕身してきた30歳は、この日もアタックではキャリー19回でDF突破7回という活躍。
のみならず、後半16分にはFBフォラウのグラウンディングを防ぐトライセーブ。ここでCTBタヒトゥアの好守備がなければ、ブルーレヴズは逆転トライを許していただろう。
鹿尾貫太(静岡ブルーレヴス)
さらにスクラムでもPR郭ブン慶が投入された後半24分のスクラムで、逆にPK奪取。相手にミスも重なって自陣を脱出すると、東海大学出身のムードメーカー、CTB鹿尾貫太がライン参加からクリーンブレイク。リーグ初トライを決めた。
「いつでもアタックの準備をしていました。コールをして、それがトライに繋がりました。これまでディフェンスにフォーカスしてきましたが『目立ってやろう』『アタックでオプションになろう』と思っていました」(CTB鹿尾)
リードを10点(20-10)に広げたブルーレヴズは、さらに後半終了直前だった。
LO大戸キャプテンは「アタックマインドをもって敵陣でプレーしよう」と声を掛けていたというが、ボールキープで時間を稼げば試合終了もあった後半40分だった。
ジャパンラグビー リーグワン2022 ディビジョン1
【第9節ハイライト】シャイニングアークス東京ベイ浦安 vs. 静岡ブルーレヴズ
ボールをラックから右展開させると、ラインブレイカーでもあるSOグリーンが突破。鮮やかなオフロードパスを次々に繋げて、80分間出場のLO舟橋諒将が大外からインゴールへ。アタックマインドで3トライ目を取り切ってみせた。
今季3勝目を上げて9位となり、入替戦圏内(下位3チーム)を脱出したブルーレヴズの堀川隆延監督は、選手を手放しで讃えていた。
「(最後)トライまで繋げるという判断力が我々の想像を上回りました。選手たちの判断が素晴らしかったです」
一方、3勝目を挙げられなかったシャイニングアークスのロブ・ペニー監督は、悔しさの滲むコメントを残した。
「クロスゲームで、どちらに転んでもおかしくない試合でした。後半、スクラムでのペナルティトライで判定が覆り、その後、私たちの12番(CTBトゥクフカトネ)にもイエローカードがありました。そのまま試合が終わったという印象です」
「プレッシャーが掛かったときにスキルを遂行する、といった基本的な部分の力が、今の自分たちに足りないところです」
静岡ブルーレヴズは次節、3月20日(日)に同じく3勝6敗となった7位のコベルコ神戸スティーラーズをホスト(静岡・エコパスタジアム)で迎え撃つ。調子が上向きの両軍はどんな試合を見せるのか。
一方のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安は、同20日、東京・秩父宮ラグビー場で、首位に立った8勝1敗の東京サントリーサンゴリアスにチャレンジする。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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