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コベルコ神戸スティーラーズ vs. ブラックラムズ東京
1月7日の開幕からはや2か月が過ぎ、ジャパンラグビー リーグワンは今週末から全16節のリーグ戦の後半戦に突入する。トップ4によるプレーオフトーナメント進出と、下位3チームが回る入替戦の回避を巡り順位争いが熱を帯びてくる中、3月12日土曜日には、コベルコ神戸スティーラーズが地元の神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でリコーブラックラムズ東京と対戦する(14時30分キックオフ)。
両チームの現在の状況から見ていくと、ホストチームのスティーラーズは2勝6敗の勝点11で9位と、ここまで厳しい戦いが続いている。開幕連敗スタートから第3節でクボタスピアーズ船橋・東京ベイに27-22で競り勝ち、翌週も埼玉パナソニックワイルドナイツに37-41と肉薄して復調の兆しを感じさせたが、その後新型コロナウイルスの陽性者が出て第6、7節と不戦敗を余儀なくされたのはいかにも痛かった。約1か月ぶりのゲームとなった前節は十分な準備ができなかった影響もあって、東京サントリーサンゴリアスに17-56と大敗。そこからの1週間でどこまでチームを立て直してきたかという点が、今節の注目ポイントになる。
一方のブラックラムズは3勝5敗の勝点16で現在7位。不戦勝がひとつ、不戦敗が2つあり、行われた試合で数えれば2勝3敗となるが、敗れた3試合はサンゴリアス(33-36)、トヨタヴェルブリッツ(19-23)、横浜キヤノンイーグルス(12-30)と上位勢が相手で、内容的にもタイトな接戦だった。全員が貪欲かつひたむきに体を当てるカルチャーが浸透しており、一体感あるチームに仕上がってきているという印象だ。前節のNECグリーンロケッツ東葛戦では、終了間際の自陣ゴール前でのピンチをしのぎ切って開幕戦以来の実戦での勝利を手にしており(21-18)、いい精神状態で今週の試合に挑んでくるだろう。
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実施試合数が違うため単純に比較はできないが、両者のここまでのスタッツで注目されるのは得点と失点だ。スティーラーズが6試合で得点173(1試合平均28.8)、失点が257(同35.8)という数字に対し、ブラックラムズは5試合で得点149(同25.6)、失点は171(同25.8)。スティーラーズは点を取れる半面、失点はリーグ最多とディフェンスに課題があるのが明確で、3試合で40失点以上の大敗を喫している。逆にブラックラムズは、20~30点前後の競り合いで最後に守り勝つのが得意のゲーム展開といえるだろう。スティーラーズにすればいかに失点を最小限に抑えられるか、ブラックラムズは拮抗したスコアで終盤を迎えられるかが、今節のそれぞれのテーマになりそうだ。
コベルコ神戸スティーラーズ スターティングメンバー
キックオフ48時間前に発表された登録メンバーを見ると、スティーラーズは先発15人のうち8人を前節から入れ替えた。1列ではHO有田隆平が第2節以来、PR山下裕史が第4節以来の復帰。両ベテランの力で、攻守の起点となるスクラムで優位に立ちたいところだ。LOは前節リザーブのジェラード ・カウリートゥイオティがスターターに繰り上がり、203cmのJD・シカリングが5番からブラインドサイドFLヘシフト。FL今村陽良、NO8ブロディ・マクカランとバックローを組む。
SHは今季移籍加入した中嶋大希が初めて9番をつけて登場。本領発揮が期待されるニュージーランド代表50キャップのSOアーロン・クルーデンとどんな連携を見せるか楽しみだ。CTB陣は21歳の李承信がゲームキャプテンとして12番に入り、リチャード・バックマンとのコンビで出場する。14番はアンダーソンフレーザーが第2節以来のスタメン入り。FB井関信介は第5節以来、今季2度目の先発だ。
ブラックラムズ東京 スターティングメンバー
対するブラックラムズは、前節グリーンロケッツ戦からFW2人、BK1人の3人を変更した。フロントローでは大川創太郎が笹川大五に替わって3番に入り、豊富な運動量とワークレートの高さが光るFL福本翔平がリザーブから7番へ。前節7番の松橋周平はNO8に下がり、2試合連続でゲームキャプテンを務める。
BKで変わったのは、前節リザーブのSH南昂伸だけ。目下絶好調のSOアイザック・ルーカスから栗原由太、ロトアヘア アマナキ大洋の両WTB、ジョー・トマネ、牧田旦の両CTB、FBメイン平までは同じ顔ぶれだ。同じ21歳ですでに主軸の風格を漂わせるメイン平と李承信という期待の若手2人が、それぞれどんなパフォーマンスを見せるかという点も、この試合の見どころのひとついえるだろう。
2003年の発足時からのオリジナルメンバーである両者のトップリーグでの対戦成績を振り返ると、通算17試合でスティーラーズが14勝3敗と大きく勝ち越している(カップ戦、プレシーズンリーグを除く)。ただし14勝のうち14点差以上ついたゲームは2005年(39-17)、2009年(23-6)、2018年(63-27)、2020年(43-6)の4回しかなく、10試合は僅差の決着だ。昨季のリーグ戦も、後半29分の逆転PGで辛くもスティーラーズが1点差で振り切るという熱闘を繰り広げている(最終スコアは20-19)。
もうこれ以上負けられないスティーラーズと、連勝でさらなる浮上へ勢いをつけたいブラックラムズ。今回の激突も好ゲーム必至だ。
文:直江 光信
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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