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ラグビー コラム 2022年3月4日

東芝ブレイブルーパス東京の連敗脱出か。横浜キヤノンイーグルスの3連勝か。ジャパンラグビーリーグワン第8節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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東芝ブレイブルーパス東京 vs. 横浜キヤノンイーグルス

ジャパンラグビーリーグワン「ディビジョン1」の交流戦は3週目に突入。

3月5日(土)は東京・秩父宮ラグビー場で、3勝4敗(実戦2勝4敗)で6位の東芝ブレイブルーパス東京と、5勝2敗(実戦4勝2敗)で5位の横浜キヤノンイーグルスが相まみえる。キックオフは午後5時だ。

実戦で2連敗を喫しているのはブレイブルーパス。

第6節では昨季王者の埼玉ワイルドナイツと18-30と好勝負を繰り広げた。先発メンバーを約半数入れ替えて臨んだ第7節では、NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安に21-22で逆転負け。

先週、ワイルドナイツ戦からメンバーを大きく変えた理由について、ブレイブルーパスのトッド・ブラックアダーHCは「出ていなかった選手にローテーションを兼ねてチャンスを与えた」と答えた。

しかしそれが理由で負けたわけではない、として、「プレッシャー下で基本的な部分ができなかったことが敗因」と付け加えた。

プレッシャー下で正確なプレーを遂行する重要性は、先発したSO中尾隼太も言及していた。シャイニングアークス戦ではプレー精度を欠き、今季の課題であるペナルティ数もワイルドナイツ戦の約2倍にあたる17回に。ここまでの反則91回はリーグ最下位だ。

そして今節の相手、イーグルスは相手のペナルティから主導権を奪うことができるチームだ。

豊富な運動量をベースとして、相手のペナルティから速攻を仕掛け、相手を後手に回らせてペースを握る。今季も好調の大黒柱、SO田村優のPG(ペナルティゴール)もある。

またイーグルスはモールが大きな武器。前節のブラックラムズ東京戦後にNO8アマナキ・レレイ・マフィが語っていた。

「今年はモールとスクラムについて時間を掛けて練習していて、合わせて1時間以上の時間を費やすようにしています」

ペナルティから敵陣でラインアウト→得意のモールとなればイーグルスのペースになる。ブレイブルーパスはプレッシャー下でも高精度のプレーを継続的に行い、課題の規律を克服したい。

東芝ブレイブルーパス東京スターティングメンバー

ブレイブルーパスはワイルドナイツ戦に先発していた主力が帰ってきた。第6節終了時点でリーグ1位の66タックルを記録しているFLマット・トッド、NO8で先発する徳永祥尭

バックスではキッカーのSH小川高廣、オフロードパスも得意なCTBセタ・タマニバル、攻防両面で強烈なヒッターであるWTBジョネ・ナイカブラらだ。

そして19歳の21年日本代表、LOワーナー・ディアンズはもちろん、2年目に入る23歳の天理大出身コンビ、PR小鍜治悠太とFB松永拓朗もすでに堂々たる風格をもってスタメン復帰。戦うごとに成長しているように見える若武者たちに注目したい。

横浜キヤノンイーグルススターティングメンバー

ビジターとして秩父宮に乗り込むイーグルスは、先週から先発メンバーにほぼ変更はない。フルバックのみ、ユーティリティBKのマイケル・ボンドから、ロングキッカーのエスピー・マレーに替わった。

武器になっているスクラムを牽引するのはPR岡部崇人、HO庭井祐輔、23歳のPR津嘉山廉人のフロントロー。ウェールズ代表歴があるコリー・ヒルは愚直に働くリアル・ロック。FL嶋田直人の働きぶりもめざましい。

チーム2年目のNO8アマナキはボールキャリー数(88回)、ディフェンス突破数(33回)ゲインメーター(705m)で首位。リーグ随一のアタッカーとして抜群の存在感だ。

そして注目はSO田村が「強気な選手」と評価する24歳のSH山菅一史だ。

東海大学で不動の主力だったSH山菅はクリタウォーターガッシュ昭島から移籍1季目。チームには他に21年日本代表のSH荒井康植ら、切磋琢磨するスクラムハーフが3人おり、与えられた今季2試合目の先発で安定した実力を見せたいところだ。

先発バックスは攻撃の主軸である日本代表のSO田村はもちろん、流経大出身のWTBヴィリアメ・タカヤワ、梶村祐介ジェシー・クリエルのセンターコンビなど華やかだ。また先週、途中出場から移籍後初出場を果たしたリアキ・モリはふたたびリザーブに入った。

ブレイブルーパスは今季凄味を増しているアタックで、イーグルスを凌駕できるか。

ただしイーグルスは30-12で勝利した先週のブラックラムズ戦で、ディビジョン1第7節でのタックル成功率が84%で最も高かった。時に20フェーズ以上の連続攻撃を仕掛けたブラックラムズも驚異的だったが、イーグルスの終盤での守備力も迫力があった。

データ上、ブレイブルーパスはイーグルスとのリーグ戦直近7試合で6勝している。しかしイーグルスは明らかな成長を遂げており、過去の勝敗データは当てにならない。

ブレイブルーパスの連敗脱出か。イーグルスの3連勝か。大迫力のバトルは必至だ。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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