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クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs. トヨタヴェルブリッツ
ホスト&ビジターの2回戦制で行われる通常のリーグ戦と異なり、別カンファレンスのチーム同士が対戦する交流戦は、一度きりの勝負ならではの魅力と緊張感がある。その第1週となる前節は6試合中4試合が中止という険しい幕開けになったが、2週目の第7節も楽しみなカードが目白押しだ。総合順位で現在2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイと、同3位のトヨタヴェルブリッツが激突するこの一戦(2月26日14時30分キックオフ@江戸川区陸上競技場)も、優勝争いを左右する大一番といえるだろう。
両チームのここまでの戦績を見ると、5勝1敗で勝点25のスピアーズに対し、ヴェルブリッツは5勝1敗の勝ち点23。ただし不戦勝がスピアーズに2試合、ヴェルブリッツは3試合あり、実施されたゲームに限定すればスピアーズは3勝1敗の勝点15(ボーナスポイント3)、ヴェルブリッツが2勝1敗の勝点8(同0)となる。得失点差でも直近の2戦で50点以上を挙げて大勝したスピアーズが大きく先行しており(+109と+35)、数字の上ではスピアーズが優勢という状況だ。
いずれも第4節から2連勝したあと、前節の不戦勝を経て迎えるこのゲーム。ポイントになりそうなのはコンタクトの攻防、とりわけFW陣の接点でのバトルだ。両チームともリーグ屈指のパワフルな大型パックを擁し、強烈な推進力をベースに波状攻撃でたたみかけるのが得意の攻撃パターンだけに、この局面での優劣は試合展開にダイレクトに影響するだろう。
スタッツ比較
アタックのスタッツを比較すると、パス回数でスピアーズが727(1試合平均約181回)を記録しているのに対し、ヴェルブリッツは475(同158回)。ディフェンス突破でも、110回(1試合平均約27回)のスピアーズがヴェルブリッツの57(同19)を圧倒している。相手が違うので単純に結論づけることはできないが、スピアーズのパス回数は同じ試合数の首位東京サントリーサンゴリアス(705回)と比べても上回っており、よりボールを動かすラグビーを志向していることがうかがえる。ヴェルブリッツにすれば、自慢のフィジカルを武器にボール争奪局面でプレッシャーをかけ、スピアーズに思い通りのテンポで攻撃を継続させないことが、ひとつのカギになりそうだ。
クボタスピアーズ
キックオフ48時間前に発表された登録メンバーも、激しい肉弾戦を予感させる顔ぶれとなった。スピアーズはFW8人のうち、左PRの北川賢吾を除く7人を海外出身者で構成。南アフリカ代表HOマルコム・マークス、現在リーグを席巻中のPRオペティ・ヘル、日本代表のキャプテンでもあるFLピーター ・ラピース・ラブスカフニらが並ぶ布陣は、壮観の一語だ。
SOバーナード・フォーリー、CTB立川理道、FBゲラード・ファンデンヒーファーなど国際級の選手を要所に配するBK陣も、攻守に高い総合力を誇る。昨季トップリーグで新人賞に輝いた金秀隆は、前節に続きWTBで先発。もう一方の左WTBで先発する根塚洸雅は、開幕前のケガから復帰しこれがリーグワンのデビュー戦だ。
トヨタヴェルブリッツスターティングメンバー
対するヴェルブリッツのスターティングラインアップにも、重厚なメンバーが名を連ねる。FWは8人全員が国代表経験を有し、LOパトリック・トゥイプロトゥ(ニュージーランド代表)、FLピーターステフ・デュトイ(南アフリカ代表)、キャプテンのNO8姫野和樹(日本代表)と、国際ラグビー界の顔といえる主軸3人がそろい踏み。球際でハードワークし続ける仕事人、LO秋山大地とFL古川聖人の存在も光る。
BKでは来日5シーズン目を迎えた司令塔のSOライオネル・クロニエが、第2節以来の先発復帰。同じ南アフリカ出身のFBウィリー・ルルーとの連携のよさには定評があるだけに、どのように試合をコントロールするか注目だ。TB陣ではともに前節WTBで出場した岡田優輝とウィリアム・トゥポウがCTBを組み、今季初出場の小原政佑と小澤大がWTBに入る。
トップリーグ時代の両者の対戦成績を振り返ると、11戦でヴェルブリッツが9勝2敗と大きくリードしている。過去5シーズンもヴェルブリッツが4勝(2018年度は対戦なし)を挙げているが、直近の2試合は25-24、20-18と僅差の決着だった。特に昨年はラストプレーでのトライ&ゴールでヴェルブリッツが逆転勝利を収めるという際どい戦いだっただけに、スピアーズは期するものがあるはず。さまざまなファンサービス企画で話題のホストスタジアム、通称「えどりく」でどんなパフォーマンスを見せてくれるかが楽しみだ。
文:直江 光信
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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