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ハットトリックを達成したWTB片岡(花園近鉄ライナーズ)
ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2の第4節。2月12日(土)は勝ち点10で並ぶ、3位の日野レッドドルフィンズと2位の花園近鉄ライナーズが、東京・秩父宮ラグビー場で激突した。
前節は三重ホンダヒートに24-32で敗戦したホストの日野レッドドルフィンズは、FW(フォワード)5名、BK(バックス)3名を入れ替え、キャプテンのFL(フランカー)堀江恭佑、PR(プロップ)浅原拓真、HO(フッカー)木津武士といった日本代表経験者、オタゴ大学から今季加入し、ディビジョン2で得点ランクトップに立っていたSO(スタンドオフ)北原璃久らが先発した。
ゴールを決めるSOクーパー
一方、開幕戦は敗れたものの、その後は2連勝しているビジターの花園近鉄ライナイーズはFW3名、BK1名を変更した。ただ、SH(スクラムハーフ)ウィル・ゲニア、SOクエイド・クーパーのワラビーズキャップを持つハーフ団は引き続き先発。また、好調なWTB(ウイング)片岡涼亮、昨年日本代表デビューを果たしたシオサイア・フィフィタ、FB(フルバック)セミシ・マシレワら、実力者がスターターに名を連ねた。
両者は2018-19シーズンのトップリーグの入替戦で対戦。日野が21-11で勝利し、トップリーグ残留を決めているがリーグ戦では初対戦。ともにディビジョン1への昇格を狙う両チームだけに、この試合は勝利しておきたいところだった。
東京は2月10日から11日にかけて雪が降り、秩父宮ラグビー場に雪が残っていたが、試合前日、日本ラグビー協会、リーグワン関係者、日野レッドドルフィンズのチームスタッフらが協力して除雪を行ったという。快晴のもと、2024人の観客が見守る試合は、12:00にキックオフされた。
試合序盤は互いが強みを出す展開となる。まずホストの日野レッドドルフィンズがセットプレーで優位に立ち、前半5分に相手のペナルティで得たラインアウトから、LO(ロック)木村勇大が左隅にトライを挙げて5-0と先制した。
モールからトライを挙げて喜ぶ日野のFW陣
一方の花園近鉄ライナーズも12分、ラインアウトを起点に左右にボールを大きく動かして、最後は右サイドに張っていたLOサナイラ・ワクァがトライを挙げ、同点に追いつく。その後は一進一退の攻防となるが、29分、日野レッドドルフィンズが再びゴール前モールから、HO(フッカー)木津武士が押さえて10-5と再びリードした。
たが、すぐに花園近鉄ライナーズも反撃。32分、37分にWTB片岡涼亮が連続トライ。さらに前半終了間際、スクラムで得たペナルティからチャンスを迎えて、ロスタイムにLOパトリック・タファがトライを挙げて、ビジターチームが24-10とリードして前半を終えた。
後半、先に得点を取りたかった日野レッドドルフィンズだが、3分、SH(スクラムハーフ)古川浩太郎が、意図的にノックオンをして相手のパスを止めたという判定でシンビン(10分間の途中退場)となり数的不利になる。それでも14人は攻守に渡って集中して戦い、12分、モールを押し込んだ後、LO木村がブラインドサイドを突いてトライを挙げて15-24と点差を縮めた。
SOクーパー(右)CTBフィフィタ
しかしその後、花園近鉄ライナーズはワラビーズ経験の豊富なSHゲニア、SOクーパーのハーフ団を中心にボールを動かして次々に好機を演出する。CTB(センター)シオサイア・フィフィタ(天理大学出身)CTB岡村晃司(帝京大学出身)の新人コンビが躍動し、それぞれ2トライを挙げて、50-15として勝負を決めた。
日野レッドドルフィンズも意地を見せ、30分にFL(フランカー)小野雄貴がトライを返したが、花園近鉄ライナーズの勢いは止まらず、途中出場のSOジョシュア・ノーラ、FL横井隼、さらにWTB片岡がこの試合ハットトリックを達成するトライを挙げて、終わってみれば花園が11トライを挙げて、67-22で快勝した。
ハットトリックのWTB片岡
MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にはハットトリックを達成した近鉄花園ライナーズのWTB片岡が選出された。3連勝を達成した花園近鉄ライナーズの水間良武HC(ヘッドコーチ)は「ラグビーは状況判断のスポーツなので、選手たちが試合の中で話し合って改善できた、その成長が非常にうれしく思っています。アタックの内容が良くて満足しています」と胸を張った。
ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2
【第4節ハイライト】日野レッドドルフィンズ vs. 花園近鉄ライナーズ
キャプテンのFL野中翔平も、「基本的にどのエリアであろうとチャンスがあればアタックを継続し続けるのが、今年のライナーズのスタイルです。自陣でミスを何回かしたが、試合中に修正できた。勝って反省することを続けて、シーズンを通して成長していきたい」と先を見据えた。
ゲームをコントロールした司令塔クーパーは、「やっぱりWTB片岡やFBセミシ・マシレワ選手のような相手を仕留めるプレーヤーがチームには揃っているので、自信を持って彼らに捌けば良い結果が生まれる、最終的にスコアしてくれる」とチームメイトに全幅の信頼を寄せた。
2トライをあげたフィフィタ
一方、連敗となってしまった日野レッドドルフィンズの箕内拓郎HCは、「ビデオで検証しないといけないが、前半からディフェンスの寄りや最後の仕留めるところでタックルを外された部分もあり、後半そういうところで出足が鈍った部分もあった。相手の高いスキルで外に持っていかれたり、オプションを使われたりして取られた」と試合を振り返った。
ただ、前半は自分たちのペースで戦えた時間もあり、元日本代表の指揮官は「結果をしっかり受け止めなければいけないが、いい部分もたくさんあったし、チームの財産として次に活かしたい」と前を向いた。
FL堀江キャプテンも「前節のホンダ戦の敗戦から、この試合は自分たちがどう成長できたかをチャレンジできる試合で、できたところもあったが、要所でミスもあったし、反省するところも一杯あった。いいレッスンをさせてもらった。来週も試合続くので、また日野で練習を続けていきたい」と話した。
3勝1敗(勝ち点15)となった花園近鉄ライナーズは、次節は2月19日(土)、地元・東大阪市花園ラグビー場で釜石シーウェイブスと対戦し4連勝を狙う。連敗で2勝2敗(総勝ち点10)の日野レッドドルフィンズは、次節は19日(土)、八王子市の上柚木公園陸上競技場に、開幕から好調な三菱重工相模原ダイナボアーズを迎える。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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