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ラグビー コラム 2022年1月14日

東京サンゴリアス連勝なるか。初登場トヨタヴェルブリッツの実力は? ジャパンラグビーリーグワン

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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東京サンゴリアス vs. トヨタヴェルブリッツ

華々しく開幕するはずだったジャパンラグビーリーグワンは、コロナウイルス感染症の影響で、開幕戦はじめ複数の試合が中止された。前途多難の船出だが、開催された試合では熱い戦いが繰り広げられている。最上位のディビジョン1は、4試合が行われ、サンゴリアスが最多の60点を奪って、ライバルのブレイブルーパス東京を下した。

「微笑みの貴公子」の異名をとる新戦力ダミアン・マッケンジー(ニュージーランド代表40キャップ)は、プレースキッカーを務め、微笑みのルーティンを披露しながら、5ゴール、5PGの25得点をあげた。小さなモーションからの素早いパスでチャンスも作り、今後も大いに期待できるプレーぶりだった。マン・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)を受賞したサンゴリアスのNO8ショーン・マクマーン(オーストラリア代表27キャップ)は、タックラーを次々に弾き飛ばした圧巻のトライも含めて3トライ。パワフルな突進力は今年も健在だ。

サンゴリアスのミルトン・ヘイグ監督は、「課題も多く見えた試合で、特にディフェンス面で課題があったかなと思っています。自陣からのイグジット(脱出)のところで少しディシプリン(規律)が足りない場面があったので修正すべきところです」とコメント。マッケンジーをSOではなく、FBに起用したことについては、「去年のボーデン・バレット選手が10番の選手で15番もプレーできる選手であったのに対し、ダミアンは15番の選手で10番もプレーできると評価しいます」と、マッケンジーはFBの選手であると語った。自由奔放にプレーするマッケンジーの動きに、他の選手がどう反応してチャンスを広げていくのかも今後の課題だろう。

トヨタヴェルブリッツスターティングメンバー

対するトヨタヴェルブリッツは、第1節が中止になった。対戦相手の静岡ブルーレヴズに陽性者が出たためで、これが初戦となる。昨年のトップリーグでは、39-36でサンゴリアスが勝っているが、僅差勝負になるのは間違いなさそうだ。発表されたヴェルブリッツの先発メンバーを見ると、新戦力のLOパトリック・トゥイプロトゥ(ニュージーランド代表41キャップ、198cm、120kg、28歳)、FLピーター ステフ・デュトイ(南アフリカ代表58キャップ、200cm、120kg、29歳)が揃ってメンバー入りしている。デュトイは、2019年の世界最優秀選手で、LOクラスのサイズで運動量豊富に動き回る。2人に加えて、FL姫野和樹もいるFWの破壊力はすさまじい。BKも日本代表のSH茂野海人、コカ・コーラから移籍のFBウィリアム・トゥポウ、元日本代表CTBマレ・サウら豪華だ。

東京サンゴリアス

サンゴリアスのメンバーは、控え選手も含めて第1節と変わらない。身長206cmのLOハリー・ホッキングスは突出して大きいが、それ以外は、FL小澤直輝、マクマーンほかサイズは小ぶりながら機動力ある選手が並んでいる。CTB中村亮土を軸にしたBKも、WTB尾崎晟也、FBダミアン・マッケンジーらランニングスキルの高い選手が多い。どのようにボールを動かし、ヴェルブリッツの防御を崩すのか興味深い。サンゴリアスSH流大と、茂野の日本代表対決ほか個々のマッチアップも面白い。各国代表選手が揃って、すさまじいフィジカルバトル、ハイレベルのスキルが飛び交う戦いになるのは間違いない。長い観戦歴を誇るファンも観戦初心者も楽しめる試合になるだろう。見逃せない一戦だ。

文:村上 晃一

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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