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ラグビー コラム 2022年1月11日

帝京大学、去りゆく名将に送る4年ぶりの大学日本一。ラグビー全国大学選手権

ラグビーレポート by 帝京スポーツ新聞部
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3トライを決めた白國

1月9日(日)、国立競技場でラグビー全国大学選手権の決勝が行われ、対抗戦1位の帝京大学は、明治大学(関東対抗戦3位)に27-14で勝利し、4年ぶり10度目の大学日本一に輝いた。この勝利で早稲田大学、明大に続いて史上3校目となる2桁の優勝を果たした。

前半5分、敵陣ゴールライン手前で得たラインアウトからのこぼれ球を拾ったCTB(センター)押川敦治(4年=京都成章)が飛び出して、先制トライ。13分には、敵陣のラインアウトから相手ディフェンスを左右に揺さぶり、右サイドでパスを受けたWTB(ウィング)白國亮大(3年=摂津)がカットインしてトライ。

その後は、17分にノットロールアウェイ、19分にアリーエンゲージ、26分と29分にはノットリリースザボールと帝京大が反則を続け、両者一進一退の苦しい時間帯が続いた。

試合が再び動いたのは、前半34分。敵陣のラインアウトからFW(フォワード)が相次いてフェーズを重ね、ラックから繋いだボールを再び白國が右隅へトライ。

41分には、ハーフウェイライン付近で相手パスをインターセプトした白國が50mを独走して、ハットトリックとなる3トライ目を決めてみせた。SO(スタンドオフ)高本幹也(3年=大阪桐蔭)が4連続コンバージョンを失敗するも、前半を20-0折り返す。

後半に入り、早く点差を詰めたい明大は後半9分、敵陣深くでのラインアウトからモールを組み、ボールを持ったままゴールに突っ込み、ビデオ判定の結果、トライの判定。コンバージョンも成功させ、20-7とする。

しかし、帝京大は明大に主導権を渡さなかった。後半23分、明大のアーリーエンゲージでスクラムを選択した帝京は相手のコラプシングを誘い、主将のPR(プロップ)細木康太郎(4年=桐蔭学園)が雄叫びを上げた。

トライ後に雄叫びをあげる奥井

勢いに乗った26分、FL(フランカー)リッチモンド・トンガタマ(4年=オタフフカレッジ)の好ゲインから、NO8(ナンバーエイト)奥井章二(2年=大阪桐蔭)が相手ディフェンスを振り切り、ダメ押しのトライを決めた。高本がゴール成功させ、明大に20点差をつける。

さらに28分、再度スクラムから相手のコラプシングを誘い、帝京大がスクラムで明大を終始圧倒した。しかし、後半35分。このままでは終われない明治は敵陣ゴールライン手前から得たペナルティを、素早い攻撃で帝京大の守備を崩して意地のトライを返す。

ここでノーサイドとなり、最後は前半のリードを守った帝京大が、明大を下して4年ぶりに大学日本一の座を奪還した。細木主将は試合を振り返り、「1年間やってきたことを繋いで出し切ることが出来た。サポートしてくれた全ての方たちに感謝をしたい」と涙ながらに語り、4年目にして掴んだ悲願の優勝に喜びを爆発させた。

試合後、今季限りでの退任を発表した岩出雅之監督は、「決勝ではタックルし続ける試合を、学生がその通りにやってくれた。いいディフェンスの中で、来るチャンスをものにしていた」と最後まで選手たちを讃えた。

帝京ラグビー部を率いた26年間で、10度の大学日本一に導き、堀江翔太や姫路和樹など多くの日本代表を育て上げてきた。そんな、大学ラグビー界屈指の名将に「優勝」という最高の手土産を渡すことができただろう。

準決勝の京都産業大学との苦しい一戦で、日本一になるためのチームに仕上がった帝京大。来年度以降も、高本や奥井、FL(フランカー)の青木恵斗(1年=桐蔭学園)など有力選手が多く残る中、新監督のもと、来年度も連覇を目指す。今年、低迷を跳ね除けた帝京ラグビー部は再び黄金期を作り上げる。

文:臼井塁/写真:亀ヶ谷沙希(帝京スポーツ新聞部)

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帝京スポーツ新聞部

1996年創刊。帝京大学体育局所属の公認クラブにして唯一の学生新聞。ラグビー部をはじめ、柔道部、空手部、野球部など帝京大体育局の情報を年4回の発行で熱く伝える。現在部員13名で活動。 Twitter @teikyo_sports

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