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ラグビー コラム 2022年1月8日

【ハイライト動画あり】東海大大阪仰星、4大会ぶり6回目の優勝。快進撃の國學院栃木は準優勝。全国高校ラグビー大会 1月8日(土)決勝の結果

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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6度目優勝の東海大大阪仰星

1月8日(土)、大阪・東大阪花園ラグビー場で「花園」こと、第101回全国高校ラグビー大会の決勝が行われた。4大会ぶり6回目の優勝を目指すAシードの東海大大阪仰星(大阪第2)と、初の決勝進出となったBシードの國學院栃木(栃木)が激突した。

両校は夏の7人制ラグビー大会の決勝で対戦し、東海大大阪仰星が優勝。また、10年前の2011年度の準々決勝で両校は対戦しており、その時も東海大仰星(当時)が24-12で勝利していた。

東海大大阪仰星の湯浅大智監督は勝負の鍵について、「丁寧にひたむきにプレーすることとボールの争奪戦」を掲げ、國學院栃木の吉岡肇監督は「うちはチャレンジャー。最後まで執念のタックルができるかに尽きる」と意気込んでいた。

天気は快晴、5683人の観客が見守る中、試合は14:05にキックオフされた。ともに守備に自信を持っている両チーム。東海大大阪仰星はSO(スタンドオフ)吉本大悟(3年)のロングキックを使い、敵陣で戦うことを主眼とし、國學院栃木はSO伊藤龍之介(2年)のハイパントキックで相手守備を崩すプランだった。

先制トライを挙げた仰星の薄田主将

試合の先手を取ったのは「一心不乱」をこの試合のテーマに掲げた東海大大阪仰星だった。前半6分、モールを押し込んだ後、左に展開し、CTB(センター)野中健吾(3年)からパスを受けたキャプテンNO8(ナンバーエイト)薄田周希(3年)が左隅にトライを挙げ5点を先制する。

さらに12分、CTB野中のショートパスからCTB中俊一朗(3年)が中央に押さえてトライ。野中のゴールも決まり、12-0とリードを広げた。

モールからトライを挙げる國學院栃木FW

22分、國學院栃木も相手の反則から相手陣奥でモールのチャンスを得て、FW(フォワード)陣が押し込んで、最後はHO(フッカー)吉田温広(3年)が右隅にトライを挙げて。5点を返した。

その後、東海大大阪仰星は相手反則からPG(ペナルティゴール)のチャンスを得て、CTB野中が落ち着いて決め、15-5で前半を折り返した。

全国高校ラグビー大会 決勝

【ハイライト】東海大大阪仰星 vs. 国学院栃木

後半は一進一退の攻防が続くが、お互いに相手のディフェンス力の前にゴールラインを割ることができない。

ようやく試合が動いたのは20分だった。FWを3人入れ替えていた東海大大阪仰星は、相手陣22mラインからのラインアウトからモールを選択。じわじわと押し込んで、最後はLO(ロック)奥平一麻呂(3年)が押さえて、ゴールも決まり、22-5とリードを広げる。

接点でプレッシャーを与える仰星ディフェンス

國學院栃木も追加点を取ろうとアタックを試みるが東海大大阪仰星のディフェンスを崩すことはできなかった。

逆に東海大大阪仰星はロスタイムに伝統の「ノーラックラグビー」を見せる。WTB増山将(2年)、後半から入ったFB(フルバック)北村光基(3年)と2つのトライを挙げ、終わって見れば東海大大阪仰星が36-5で勝利し、ノーサイドを迎えた。

ノーサイド。歓喜の瞬間

東海大大阪仰星が2017年度以来、4大会ぶり6度目の優勝を飾り「飛球の旗」を手にした。6回目の優勝は天理(奈良)、東福岡(福岡)に並ぶ4位タイとなった。

東海大大阪仰星の湯浅監督は「ホッとしています。本当に思い切って全力を尽くしてくれたことにありがとうと言いたい。(前半の2トライは)守備の固いチームに、いかにチャレンジするかということが実った。残り15分からゲームが動くと話していたし、普段から取り組んでいたことが出た」と振り返った。

4年ぶり6度目の優勝

薄田キャプテンは「最高にうれしいです。1・2年とベスト8だったので、しんどいことをやってきた結果だったと思います。花園は自分もチームも成長できる最高の場所でした」と破顔した。

國學院栃木の吉岡監督は「奇跡が起こっているような感じでした。すごい舞台で試合ができて、選手たちは幸せだなというのを感じました。OBも多く駆けつけてくれて、感動しました」。

準優勝の賞状を受け取ったCTB田中大誠ゲームキャプテン

「5試合通じて、強豪チームと戦い抜いたのは立派というしかない。胸を張って栃木に帰るべきだと思います。涙を流す必要はない。この悔しさを1、2年生が持っておくことは大切だと思います。また、来年まで一生懸命練習してくれればいい。3年生は自信を持って卒業してくれればいい」と快進撃を振り返った。

脳しんとうで試合に出られなかったLO白石和輝キャプテンは「相手の思うようにやられてしまった。出し切れなかった。来年、後輩たちにこの悔しさを晴らしてもらいたい」と後輩たちに期待を寄せた。

昨年度は準々決勝で、引き分けだったが抽選の結果、準決勝に進めなかった東海大大阪仰星が見事なラグビー見せて6度目の栄冠に輝き、約2週間にわたる101回目の花園の幕が閉じた。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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