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ラグビー コラム 2022年1月7日

東海大大阪仰星と國學院栃木の決勝前日会見。「決勝に残った誇りと相手へのリスペクトを持って、謙虚にひたむきに丁寧にしっかりとプレーする」。全国高校ラグビー大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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1月8日(土)14:05から花園ラグビー場で、第101回全国高校ラグビー大会の決勝戦が行われる。

ファイナルに進んだのは6度目の優勝を狙うAシード・東海大大阪仰星(大阪第2)と、初優勝を目指すBシード・國學院栃木(栃木)。決勝を前日に控えた7日(金)夜、両校の会見がオンラインで行われた。

東海大大阪仰星

東海大大阪仰星

◆湯浅大智監督
「今日の練習は学校のグラウンドで、攻撃、守備ともに基本をもう一度見直すことと、中等部も一緒に改めて今までやってきたことを、高校生がコーチングしながら振り返る時間にしました。

國學院栃木は高い守備力を誇るチームで、ラグビーの経験を積んだ生徒さんが多くて攻撃の発想力もあり、身体も鍛えられていて、ラグビーのボールゲーム、格闘技、陣取り合戦の要素を丁寧に行ってくるチームです。我々も対応することと、先手を取ることを意識してプレーしていきたい。

決勝戦ではたった2校に残ったので、その誇りと相手へのリスペクトを持って、謙虚にひたむきに丁寧にしっかりとプレーすること。何事に対しても感謝を忘れず明日、1日やり切りたい。

警戒する選手は本当に全員だと思います。組織的なチームなので、際だって目立つプレイヤーもいますが、その選手が活きることで他の選手が活きてくる。接点だけでなくボールを保持する、奪い返す、ボールの争奪がキーになる。

高校ラグビーだけでなく、ワールドカップなどは守備、攻撃といった戦術の発展のスピードに年々トレンドがあるが、ボールをつなぐのは難しくなってきた。新たな発想でノーラック、つなぐところにたくさんの発想力をもって臨むことができている。チームとしてより意思疎通を図り、見ている方々がおもしろいというラグビーを表現できたらいいと思っています。

昨季は無観客の試合を経験したが、マッチオフィシャル、レフリー、プレイヤー、今回は観客とともに、その空間を1つの作品を作り上げるのがスポーツの醍醐味なので、生徒たちは幸せだと思いますし、最後まで誇りを持って、来られた方、見られている方の人生を何か豊かにするようなプレーをしてほしい」

プレーでチームを引っ張る仰星NO8薄田主将

◆NO8(ナンバーエイト)薄田周希主将(写真左)
「組織ディフェンスを徹底していて、今までの試合でも守備で相手を止めていた場面がよくあったので、ディフェンスに対して、僕たちがどう攻略してくかが鍵になると思います。

こういう情勢の中、試合ができることに感謝をしながら、全力で楽しんでプレーして明日、勝ちきって優勝したい。ここまで来ると、相手のキーマンは誰というより、メンバー全員が警戒する存在で、どのように対応するかが大事になってくる。

最初の方は緊張で細かいミスが目立っていたが、大会を通して経験することによって、自信も出てきて、ボールをつなぐところで積極的につなげにいける、チャレンジすることが増えてきた。決勝で簡単なプレーをすることだけでなく、どんどんチャレンジしていけば、仰星伝統のノーラックラグビーが実現できると思います。

有観客になることによって、より勇気と感動を与えやすい。実際現地に来て見てもらって、勇気や感動を与えるプレーがしたい。

◆CTB(センター)中俊一朗(写真中)
「最後の1試合ということで、サポートしてくださった方に恩返しするために、グラウンドで表現したい。試合を重ねるにつれて、チームとしての連携が高まってきているので、それをもう一度高めて、つながりつづけることをテーマにしているのでやっていきたい」

◆LO(ロック)楠田知己(写真右)
「決勝戦に上がってくるまでに、仰星を支えて下さる人以外にも、他の高校の思いも背負って優勝したい。今までの試合を振り返ってみても、試合をするにつれて、全員の意思疎通がどんどんできてきていると実感している。それをより一層厚くして、しゃべらずとも横の選手とコミュニケーションできるようになると優勝が見えてくると思います」

國學院栃木(栃木)

國學院栃木

◆吉岡肇監督
「今日の練習はいつも通りのハンドリング、ウォーミングアップ、コンビネーション、アタック&ディフェンスを行った。2時間程度です。仰星は近畿地区の横綱、優勝経験豊富。(國栃は)チャレンジャーです。今までの4試合と同じように起き上がってタックルして、スコアしてロースコアに持っていきたい。

キーマンは15人全員。試合に出られない白石主将の思いも背負って、交替選手も含めて、最後まで執念のタックルができるかに尽きる。ここまで来て栃木県の歴史を塗り替えているので、選手たちにはのびのびやってほしい。相手のキーマンは誰とは絞れない。替わって入ってきた選手もレベルが高い」

◆白石和輝主将(写真右)
「仰星はアタック、ディフェンスともに完成度高い。辛抱強く戦ってチャンスをものにしたい。脳しんとうで、試合に出られないが、決勝の舞台で今までのやってきたことを出してほしい。ディフェンスで我慢したり、みんなで戻ったりして、ロースコアに持ち込みたい。ノンメンバーが対戦相手の動きをしたり、ワンチームで勝ち上がって頑張っています。

桐蔭学園に勝った満足感はないです。まだまだこれからだぞ。もう1つ、勝利をつかみたいという雰囲気です。明日の試合で成長しながら勝っていければと思います」

國學院栃木の司令塔SO伊藤

◆SO(スタンドオフ)伊藤龍之介(写真中)
「花園の決勝は夢の舞台。緊張とか、もったいないことをしないで全力で、チャレンジャーとして臨みたい。夏の7人制大会決勝のリベンジの意味もこめて全力でやりたい。相手10番のキック、12番、13番、あと6番の選手に警戒しながらプレーしたい」

◆FB(フルバック)青柳潤之介(写真左)
「出られないキャプテン、先輩の分、自分から仕掛けていきたい。昨季のポジションはWTB(ウィング)で、外でトライをするのが仕事だったが、今季は15番。仲間を活かしながらプレーしたことが、大舞台の経験につながっている。10番の伊藤、12番の田中大誠先輩がゲームを組み立て、仰星に通用すると思うし、ボールもらえばキャリーしたい」

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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