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ラグビー コラム 2021年12月29日

シード13校が登場。花園が1年で一番忙しい1日。全国高校ラグビー大会、12月30日(木)2回戦のみどころ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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30日は2回戦の16試合が3つのグラウンドで行われる

12月30日(木)、「花園」こと、101回目を迎える全国高校ラグビー大会は大会3日目を迎えて、2回戦16試合が行われる。いよいよAシード3校(★)、Bシード10校(☆)のシード校13校が登場する。

◆第1グラウンド試合日程

・09:30 昌平(埼玉)vs. 桐蔭学園(神奈川★)
・10:45 國學院栃木(栃木☆)vs. 松山聖陵(愛媛)
・12:00 目黒学院(東京第2)vs. 飯田(長野)
・13:15 京都成章(京都☆)vs. 城東(徳島)
・14:30 静岡聖光学院(静岡)vs. 佐賀工(佐賀☆)
・15:45 東海大大阪仰星(大阪第2★)vs. 光泉カトリック(滋賀)

第1グラウンドでは、朝9:30から大会最多の6試合が行われる。第1試合は、ディフェンスに定評のある昌平が、3連覇を狙うAシードの桐蔭学園に挑む。総合力のあり、得点力もある桐蔭学園に昌平としてはロースコアの展開に持っていきたいところだ。

秋田工業を破った松山星陵

10:45キックオフの第2試合は関東大会王者で、Bシードの國學院栃木が四国大会王者の松山星陵のチャレンジを受ける。セットプレーも強く、スピードあるBK(バックス)も揃う國學院栃木に、松山聖陵は1回戦で秋田工業を破った勢いのまま当たりたい。

12:00キックオフされる第3試合は、アタック力の高い目黒学院と飯田のノーシード同士が激突する。目黒学院はしっかりチャンスでトライを重ねたいところ。飯田も展開力とFW(フォワード)のモールで対抗したい。

13:15にキックオフされる第4試合は、昨年度準優勝で今季こそ初優勝を狙うBシードの京都成章が、城東と戦う。城東は展開ラグビーで、守備に定評のある京都成章のディフェンスを崩すことができるか。

14:30から始まる第5試合は静岡聖光学院が、佐賀工業と相対する。FWのモールを軸に攻める佐賀工業に、静岡聖光学院がどこまで粘りを見せられるかに注目だ。

15:45にキックオフされる第6試合は、Aシードで夏の7人制大会優勝の東海大大阪仰星が、同じ近畿地方の光泉カトリックの挑戦を受ける。攻守に渡り組織力のある東海大大阪仰星に対して、光泉カトリックは攻撃ラグビーで接戦に持ち込めるか。

◆第2グラウンド

・09:30 尾道(広島)vs. 高鍋(宮崎)
・10:45 日川(山梨)vs. 長崎北陽台(長崎☆)
・12:00 東福岡(福岡★)vs. 専大玉名(熊本)
・13:15 大分舞鶴(大分)vs. 石見智翠館(島根☆)
・14:30 國學院久我山(東京第1☆)vs. 鹿児島実業(鹿児島)

第2グラウンドでは5試合が行われる。9:30キックオフの第1試合は尾道と高鍋のノーシード同士が対戦する。ディフェンス力のある尾道と、パスラグビーの高鍋は好勝負が期待される。

日川は長崎北陽台に挑む

10:45から始まる第2試合は日川がBシードの長崎北陽台に挑戦する。初戦でボールを動かして勝利をつかんだ日川は、モールが強く、経験あるハーフ団のいる長崎北陽台にどこまで競ることができるか。

12:00にキックオフされる第3試合は優勝候補筆頭のAシード東福岡が、初出場で初勝利を挙げた専大玉名の挑戦を受ける。FW、BKとこからでも得点できる東福岡のアタックを専大玉名が止めることができるか。

13:15に始まる第4試合は大分舞鶴が、Bシードの石見智翠館に挑む。粘り強いディフェンスの大分舞鶴は、BKにタレントが揃う石見智翠館のアタックをどこまで止めることができるか。

14:30キックオフの第5試合は、重量FWとスピードのあるBKが揃う國學院久我山が鹿児島実業と対戦する。國學院久我山はFWでまずはプレッシャーをかけたいところ。鹿児島実業はボールを動かし接戦に持ち込み、悲願の3回戦進出なるか。

◆第3グラウンド

・09:30 大津緑洋(山口)vs. 流通経済大柏(千葉☆)
・10:45 御所実業(奈良☆)vs. 青森山田(青森)
・12:00 札幌山の手(南北海道)vs. 大阪桐蔭(大阪第3☆)
・13:15 常翔学園(大阪第1☆)vs. 中部大春日丘(愛知)
・14:30 報徳学園(兵庫)vs. 仙台育英(宮城)

第3グラウンドでも5試合が行われる。9:30にキックオフされる第1試合は、大津緑洋がBシードの流通経済大柏に挑む。大津緑洋はボールを展開し、チャンスでしっかりトライを取りきりたい。総合力の高い流通経済大柏は接点で相手を上回りペースを握りたい。

10:45に始まる第2試合、Bシードの御所実業は、1回戦に勝利し勢いに乗る青森山田と対戦する。ディフェンス、モールに強みのある御所実業に、どこまで青森山田は肉薄することができるか。

12:00始まる第3試合は、札幌山の手が地元大阪の大阪桐蔭と激突する。今季もフィジカル、ディフェンスに定評のある大阪桐蔭はセットプレー、接点で上回りペースを握りたい。札幌山の手はどこまで粘り強くディフェンスできるだろうか。

13:15にキックオフされる第4試合は、近畿王者でBシードの常翔学園(大阪第1)と、昨季ベスト8の中部大春日丘が激突する。常翔学園はFW、BK一体となった攻撃的なラグビーが持ち味。中部大春日丘はフィジカルに長けたFWとスピードのあるBKが揃う。2回戦屈指の好カードとなりそうだ。

強敵・茗渓学園を破った報徳学園

14:30にキックオフする第5試合は、47回目の出場となった報徳学園(兵庫)と、28回目の出場の仙台育英(宮城)のノーシードながら強豪同士が激突。報徳学園にはセブンズユースアカデミーの選手が揃う高速BKだけでなく、機動力のあるFWも揃う。東北大会準優勝の仙台育英は強力なFWとスピードのあるBKも武器だ。

ノーシード校がシード校を下すことを「シードバック」というが、1大会で起きても1、2回ほどだ。12月30日の2回戦、シード13校がしっかり勝利してシードを守ることができるか。それともノーシード校が奮闘しシード校を倒すチームが現れるか。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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