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5年ぶりで秩父宮に帰ってきた同志社
12月26日、秩父宮ラグビー場でラグビー全国大学選手権準々決勝、同志社大学vs.帝京大学が行われた。同志社は序盤から帝京大のフィジカルに押され、40点をリードされる苦しい展開。後半は意地を見せ、得点を返したものの最終スコア24-76で敗北し、選手権大会ベスト8で紺グレの挑戦は終わった。
「4回生が流していた涙を見てるので、帝京という相手に対してチーム全体でリベンジしようって強い思いがあった」(WTB/ウィング和田悠一郎)。無念の事態により、昨年の選手権で対戦ができなくなった帝京大との再戦となり、同志社はリベンジマインドを持って試合に挑んだ。
5年ぶりの秩父宮の舞台。スタメンには共同主将のSH(スクラムハーフ)田村魁世が復帰し、磐石の布陣でゲームは始まる。前節同様に序盤から得点を重ねたいところだが、帝京大FW(フォワード)の縦への推進力、広くて深いアタックにディフェンスが対応できない。
「早いアタックに自分たちの組織的なディフェンスで我慢できなかったところがあった」(主将・LO/ロック南光希)。2分にラインアウトモールから先制点を許すと、前半24分までに7トライを許し、40点をリードされる展開に。明治大学、早稲田大学といった強豪校を倒した実力を遺憾無く発揮された。
一方、このままでは終われない同志社は踏ん張りを見せる。帝京大のペナルティを機に敵陣へ侵入すると、スクラムから17フェイズにも及ぶ連続攻撃で帝京大の厚い壁に立ち向かう。
36分、アドバンテージを手にしたところでSO(スタンドオフ)嘉納一千が序盤から使用していたキックパスで大外へ蹴り込んだ。ワンバウンドしたボールはWTB和田へと吸い込まれ、待望のトライ(5-40)。スタンドの同志社ファンから大きな歓声が上がった。だが、直後にトライを許し、5-45で前半を折り返す。
「常に全力を出し切る」。後半、同志社は最後まで諦めない姿勢で意地を見せる。1つトライを許した8分、敵陣中盤でのラインアウトからボールを展開。WTB和田が持ち前の力強いランでゲインすると、HO(フッカー)西濱悠太も続き一気に5mラインへ。最後はFL(フランカー)梁本旺義が相手を振り払いインゴールへ飛び込んだ(12-52)。
ラグビー 全国大学選手権 準々決勝
【ハイライト】帝京大学 vs. 同志社大学
その後、途中出場のSH新和田錬が流れを作ったトライが生まれる。SH新和田からピックアンドゴーで前進。FW陣が攻撃を繋いで、最後はWTB和田がトライを奪う(17-57)。
32分にはWTB和田のビッグゲイン、FB(フルバック)山口楓斗のステップワークからWTB大森広太郎のトライが生まれた(24-69)。一方、後半も帝京大の圧力は止まることなく、得点は離された。最終スコアは24-76となり、帝京大が準決勝へと進出。試合に敗れた同志社は、ベスト8で選手権大会を終えた。
厳しい表情を見せる主将の南
計12トライを奪われての大敗。「帝京大学と戦うためにディフェンスとオフェンスで準備したものが出せなかった」(主将・LO南)。関西リーグを通して見られた組織的なディフェンスだが、帝京大の凄まじい圧力に対してしっかりと前に出ることができなかった。一方で、後半は伝統の紺グレの展開ラグビーで観客を沸かせた。
今季、「日本一」を掲げて突き進んできた第111代同志社大学ラグビー部の挑戦が終わった。しかし、ここまでの軌跡はこの先にも繋がっていく。再び強い同志社を。バトンは後輩へと託された。
文:野村大智/写真:松村学(同志社スポーツアトム編集局)
同志社スポーツアトム編集局
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