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ラグビー コラム 2021年12月27日

【ハイライト動画あり】帝京大が圧巻76得点。同志社大は後半反撃も届かず。全国大学選手権準々決勝

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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帝京大学vs.同志社大学

コンタクトスポーツであるラグビーの根本で上回った。

2021年度の大学王者を決める第58回全国大学選手権。

12月26日(日)は東京・秩父宮ラグビー場で、帝京大学(関東大学対抗戦1位)と同志社大学(関西大学Aリーグ4位)が4強進出をかけて激突した。

1万212人の観客が見守るなか、プロレフリーである久保修平レフリーの笛により、冬晴れの午後2時にキックオフ。試合開始から、4季ぶりの優勝を目指す帝京大がモメンタム(勢い)を生み出した。

同志社大は前半1分、ハーフウェイライン付近のブレイクダウン(タックル後のボール争奪)で反則。倒れた選手が帝京大NO8奥井章仁のジャッカルを防ぐために身体を回転させてしまった。

ここでPK(ペナルティキック)をもらった帝京大は、SO高本幹也が相手陣ゴール前5mまで前進する好タッチキック。ひとつの反則をトライチャンスに変えてみせると、ラインアウトモールを組み上げると前半3分、ルーキーLO青木恵斗が先制トライ。

帝京大は2分後にもブレイクダウンで圧力をかけ、タックルしたプレイヤーが退転しないノット・ロール・アウェイの反則を誘発。前半7分、ふたたび「相手の反則」「SO高本のタッチキック」「ラインアウトモール」というパターンから連続トライを奪った。

前半13分にも同パターンで敵陣奥に侵入すると、今度はゴール前でバックス展開。縦に切り込むランコースが絶妙なFB谷中樹平がフィニッシュした。

フォワードだけでなくバックスの決定力も見せた帝京大は、前半25分までにさらに3トライを追加。序盤でスコアを40-0とした。

しかし5季ぶりの準決勝進出をめざす同志社大は、ここから流れを押し戻してみせる。

強みであるブレイクダウンでは、エリアを後退した後にLO依藤隆史がジャッカル成功。2回生のPR山本敦輝も力を発揮した。

すると前半37分、攻勢に転じた同志社大にトライが生まれる。

敵陣スクラムでのフリーキックからNO8木原音弥がキャリーしてゴール前へ。前戦は欠場していた共同キャプテンのSH田村魁世がテンポを刻みながら16フェーズの波状攻撃。

ラグビー 全国大学選手権 21/22 準々決勝

【ハイライト】帝京大学 vs. 同志社大学

相手のペナルティでアドバンテージ状態となった17フェーズ目、長短のキックに優れたSO嘉納一千が大外へクロスキック。WTB和田悠一郎がワンバウンドしたボールを見事に捕球し、インゴールへ駆け込んだ。

しかし帝京大は直後の前半41分、HO江良颯、LO青木、FL延原秀飛、NO8奥井らが次々に突進。

強力なフィジカリティにショートステップなどの技を組み合わせたキャリーでゲインを繰り返し、前半終了のホーン後、WTB高本とむが大外への展開をトライで締めた。

前半を40点リードで折り返した帝京大だが、後半は得点ペースがスローダウン。45-5だった前半とは異なり、後半のスコアは31-19だった。

帝京大は後半2分のトライで早々に50得点の大台(52-5)に乗せたが、同志社も会場を沸かせる反撃を見せる。

同志社大は後半8分、敵陣22m付近のラインアウトから順目方向へ3次攻撃。WTB和田の粘り強いゲイン、HO西濱悠太の突進、最後はFL梁本旺義が相手バックスとの1対1を制してグラウンディング成功。秩父宮の歓声を浴びた。

同志社大は速攻に活路を見出し、後半20分から途中出場のSH新和田錬を起点にその後クイックスタートで攻勢。57-12で迎えた同21分には自慢のバックス展開でWTB和田が自身2トライ目をスコアした。

しかしボール保持率を高めた帝京大はボールを大きく動かすなどして後半23、27、38分にトライを追加する。

同志社大も後半32分、WTB和田が自陣から約50mを切り返すビッグゲインから、切れ味鋭いFB山口楓斗が相手を外で振り切り、片手のオフロードパスでWTB大森広太郎のトライを華麗に演出した。

しかし最終スコアは76-24となり、帝京大がベスト4進出。帝京大の岩出雅之監督は「甘いプレーもありましたが、かなり成長してきたと感じる」と試合後に語った。

5季ぶりの4強進出は叶わなかった同志社大だが、勝負を諦めず、前半のワンサイドゲームから見事にカムバック。最後までプライドを示し続けた。

2021年度の大学選手権は帝京大、京都産業大学東海大学明治大学の4強が出揃った。

帝京大は次戦、ふたたび関西勢との対戦となる。1月2日、東京・国立競技場で相まみえるのは関西Aリーグ1位の京産大だ。

関東大学対抗戦Aと関西大学Aリーグ。それぞれの今季王者が、2022年の新春に激突する。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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