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ラグビー コラム 2021年12月3日

早稲田大学、早明戦で3年ぶりの勝利を狙う。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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早明戦ではセットプレーがカギを握る

ラグビー関東大学対抗戦を締めくくる伝統の早明戦が、12月5日(日)に迫った。現在、両校ともに帝京大学に敗北を喫し、ここまでの成績は5勝1敗。今季も拮抗した試合が予想される。今年こそは、『重戦車』と評される明治大学を圧倒し、早稲田大学は対抗戦3年ぶりの勝利を飾ることができるか。

前節の早慶戦では、前半は早大が終始主導権を握った。SO(スタンドオフ)伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)や、今季対抗戦初出場となったHO(フッカー)原朋輝(スポ4=神奈川・桐蔭学園)らが躍動を見せ、前半のトライに大きく貢献。30点ものリードで試合を折り返した。

しかし、後半は慶應義塾大学の猛追に圧倒され、4度のモールトライを献上し徐々に点差を縮められてしまう。だが、粘り強い慶大の攻撃を最後は封じ、40-33で勝利を収めた。

来る早明戦、勝敗を分けるキーポイントは、何といってもFW(フォワード)戦。経験豊富なPR(プロップ)小林賢太(スポ4=神奈川・桐蔭学園)を筆頭に、力をつけてきたスクラムで負けないことが重要だ。さらに、早慶戦では劣勢だったモールだが、今節では修正して臨んでくることに期待したい。FW陣が一体となって『重戦車』を制圧できるかが、命運を握っている。

早慶戦では後半にトライを挙げ勝利に貢献した宮尾

BK(バックス)陣はこれまで全試合に出場し、攻守の核となっていたCTB(センター)長田智希主将(スポ4=大阪・東海大仰星)が欠場。完成度に不安は残るものの、今季全試合スタメン出場し活躍を見せるSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ1=京都成章)、抜群の突破力でタテの攻撃を体現するCTB岡崎颯馬(スポ2=長崎北陽台)、ラストイヤーに闘志を燃やすFB(フルバック)河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)ら他の選手たちが、勝利に導いてくれるに違いない。FW、BKが連携した展開ラグビーを披露し、敵陣のインゴールを叩き割ってみせる。

一方の明大は、卓越したスキルでゲームメークを担うSH飯沼蓮主将を筆頭に、攻撃ラグビーを展開。今春から徹底してきたフィットネスの強化は、試合を重ねるごとにより鋭さを増し、数々のピンチを打開してきた。特に隙のないディフェンスを誇るFWは、今季も早大の脅威となるだろう。97%の獲得率を誇るスクラムや、190cm超えの選手がそろう正確なラインアウトでは、安定の強さを見せつけている。

一方、突破力が光るBKは、今年も健在。WTB(ウィング)石田吉平、WTB松本純弥は圧倒的なスピードで、好機を確実にトライへとつなげる能力を併せ持つ。また、果敢なアタックで敵陣に踏み入るCTB廣瀬雄也、スペースを生かした攻撃を仕掛けるSO伊藤耕太郎のゲームマネジメントにも注目。最後方で早大を迎え撃つFB雲山弘貴は、得意のキックで好機を手繰り寄せ、攻撃の核となる。

注目を浴びる伝統の一戦。「絶対に負けたくない」という両校1人1人の特別な思いが、この一戦にはかかっている。激しい試合展開を制するのはどちらか。今、戦いの幕が切って落とされる。

文:谷口花/写真:横澤輝(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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