同志社大学、最終戦で天理大学と対戦。勝って大学選手権に弾みをつけたい一戦。ラグビー関西大学リーグ

春の天理大戦で勝利し抱き合う選手たち

全国大学選手権の枠が特例で4枠となり、出場校の4校（京都産業大学、近畿大学、同志社大学、天理大学）が出揃ったラグビー関西大学リーグ。ここまで4勝2敗で3位につける同志社は次節、たけびしスタジアム京都の舞台で最終節を迎える。

相手は同志社と同じく4勝2敗で勝ち点差1の4位につける天理大。昨年、ラグビー関西大学リーグでは負けなしの5連覇を達成し、大学選手権では悲願の初優勝を成し遂げた強豪だ。一方で、昨年度のメンバーから日本代表のCTB（センター）シオサイア・フィフィタ（近鉄ライナーズ）をはじめとする多くの主力選手が抜けた穴は大きく、関西大学春季トーナメントでは6年ぶりに紺グレが王座を奪回した。

今季の関西大学リーグでも天理大は初戦の近大にまさかの敗北を喫し、その後も調子が上がらず絶対王者の風格はない。関西で無双状態だった例年に比べ、攻守ともに安定感に欠ける。しかし、接点とディフェンスから流れをつくるラグビーは健在。

接点の中心で身体を張るのは、主将のHO（フッカー）佐藤康、LO（ロック）アシベリ・モアラ、NO8（ナンバーエイト）山村勝悟の昨年度優勝メンバーだ。対人戦には自信を持っており、大舞台での勝ち方を知っている。また、強力な留学生の存在も大きい。「しっかり人数をかけて、まず前で止めるっていうところを意識してやったが、やっぱり差し込まれる場面も多かった」（NO8／ナンバーエイト・木原音弥）。

天理大はFW（フォワード）だけでなく、WTB（ウィング）のポジションにもナイバルワガ・トマシ、アントニオ・トゥイアキなど大型の留学生を配置することが予想される。機動力で勝る同志社は、摂南大学戦や京産大戦で課題として露呈した、大型選手に対するディフェンスで臆せずに前に出られるかどうかが試合結果を左右する。

攻撃の起点となる共同主将SH（スクラムハーフ）田村魁世

春の決勝戦はディフェンスからゲームを支配した。ゲインを許さない粘りの守りで反則を獲得。PG（ペナルティゴール）で得点を重ねるという形を作ることができた。攻撃面でもキックを有効的に使い敵陣でのプレーの時間が多かったことで、相手にチャンスを作らせなかった。今試合も春同様にタイトな試合になることは間違いないだろう。次節でも低いタックルとブレークダウンで勝り、テンポのいいアタックにつなげたい。

目標である「日本一」に向けて必ず越えなければいけない漆黒の壁。再び関西の舞台で天理大に勝利し、関西3位で選手権へ。春王者としてのプライドを胸に、最終節の白星を全員でつかみに行く。

文／写真：野村大智（同志社スポーツアトム編集局）