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【ハイライト動画あり】同志社大学、京都産業大学に土壇場での逆転負け。優勝が遠のく2敗目。ラグビー関西大学リーグ
ラグビーレポート by 同志社スポーツアトム編集局春と同様にモールから得点を奪った同志社
11月6日、天理親里競技場(奈良県)でラグビー関西大学リーグ第5節、同志社大学vs.京都産業大学が行われた。同志社は2点リードで迎えた後半39分に逆転のトライを許し、19-22で敗北。通算成績は3勝2敗、7点差以内の負けのボーナスポイントを獲得して、勝ち点は16となった。
負けると優勝争いから脱落してしまう大一番、試合前から会場はただならぬ緊張感に包まれていた。相手より速くリサイクルしてボールを展開したい同志社に対し、京産大はブレイクダウンで圧力をかける。対極的なラグビースタイルを持つ両者のプライドがぶつかり合う接戦となった。
1人当たりの体重差が7kgあったFW(フォワード)陣。しかし、入念に対策を行ったスクラムでは優位に立ちペナルティを奪うと、序盤からチャンスを作った。
「先にセットして自分たちのスクラムが組めた」(HO/フッカー西濱悠太・商2)。前半6分、嘉納のナイスタッチキックで敵陣5mラインへ侵入すると、直後のラインアウトからモールを形成。そのまま押し切り、西濱がインゴールでボールを押さえた(7-0)。春の京産大戦と同様のトライで先制点を奪い、会場の紺グレファンのボルテージが上がった。
ここまで全勝の京産大も春のリベンジに燃えていた。看板のモール攻撃に苦戦を強いられ、中盤から自陣深くまで攻め込まれる。相手の回してくるモールに対して外側から圧力をかけることで対抗。なんとか粘るも、留学生のLO(ロック)アサエリ・ラウシーを止めることができず同9分にトライを許した(7-7)。
「(相手の留学生に対して)まず前で止めることを意識したが、差し込まれる場面も多かった」(NO8/ナンバーエイト木原音弥)。京産大のフィジカルを生かした連続攻撃に差し込まれた。
20分にはチームの精神的支柱であるSH(スクラムハーフ)田村魁世(スポ4)が負傷で交代を余儀なくされ、流れを相手に渡してしまう。23分、再び、LOアサエリ・ラウシーにトライを奪われ、追う展開に変わった(7-14)。
ラグビー 関西大学リーグ2021
【ハイライト】同志社大学 vs. 京都産業大学
その後も自陣で苦しい時間が続いたが、相手のミスにも助けられ得点は動かず。39分、ついに京産大のペナルティでチャンスをつかむ。PG(ペナルティゴール)を狙える位置にあったが、同志社は先制点を挙げたモールに賭けてタッチキックを選択。「4トライ以上を頭に入れていた」(田村)と、これが功を奏しモールから再び西濱がトライを挙げた(12-14)。
前半終了間際に得点したことで、後半は徐々に優勢に。WTB(ウィング)稲吉渓太(商4)や、CTB(センター)大森広太郎(商3)の突破などで攻撃を加速させ、敵陣で試合を進めた。
4分、前半と同じラインアウトモールからゴールライン手前まで押しこむ。だが、グラウディングすることができず、エリアを返されると自陣でペナルティを犯してしまう。11分、京産大にPGを決められ、リードを広げられた(12-17)。
その後は、相手のキックゲームに付き合わず、反撃の時を待った。21分、粘り強いディフェンスで相手のミスを誘発し、敵陣深くで好機を得るとついにそのときが訪れる。
ラックから右へボールを展開すると、SO(スタンドオフ)嘉納一千(スポ2)から一転して逆サイドへパス。「西村さん(CTB西村海音)からコールがかかった」。的確なコミュニケーションで、相手FWとのミスマッチを突き、大外で待っていたWTB稲吉がステップで抜き去り逆転に成功する(19-17)。
試合後、肩を落とすSO嘉納
勝利が近づく終盤。「あと5分!」。観客からゲキが飛ぶ。試合の流れは同志社に傾いているかのように見えた。しかし、一瞬のスキを京産大が見逃さなかった。39分、相手FL(フランカー)三木にギャップをつかれ被トライ。19-22で試合が終了し、選手たちは肩を落とした。
あと一歩のところで勝利が指先からすり抜けた。「シンプルなプレーのところで自分たちの弱さが出て負けてしまった」(LO南光希・スポ4)。キーポイントで挙げていたセットプレーでは京産大を上回っていたのに対し、強みであるはずのブレイクダウンで相手の圧力に屈してしまった。
関西での優勝は厳しくなったが、チームの目標はあくまで「日本一」。選手権出場に向けて、もう一戦も落とすことはできない。「選手権でやり返せばいい」(南)。まだ戦いは終わったわけではない。激戦の関西Aリーグを突破した先に、全国の猛者たちが待っている。
文:野村大智/撮影:片渕千尋(同志社スポーツアトム編集局)
同志社スポーツアトム編集局
同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
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