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先制トライを挙げ喜ぶ山本嶺
青山学院大学戦、立教大学戦、日本体育大学戦と白星を挙げてきた明治大学。例年よりも圧倒的な勝利を収められなかった明大の対抗戦・第4節は国立の雄・筑波大学との一戦。
毎年、対抗戦終盤を迎えるにあたって、重要な中間地点となる筑波大戦。前戦の日体大戦では勝ちこそしたものの不安の残る結果となったが、今回の試合では序盤から立て続けにトライを連取。テーマを『アクション』と掲げ、終始、ゲームの主導権を握ることで筑波大を圧倒した。53-14と大勝を果たし、対抗戦4戦目を白星で終えた。
試合序盤からエンジン全開だった。前半6分、相手ゴールライン手前のラインアウトから得意のモールに持ち込むと、左LO(ロック)山本嶺二郎(法2=京都成章)が持ち出し、グラウンディング。「あのシーンは試合前からFW(フォワード)全体で共有していた」(山本嶺)と振り返るように、綿密なFWの準備が先制トライに結び付いた。
続く前半13分にも、同じくラインアウトモールから押し込み、HO(フッカー)田森海音(政経4=長崎北陽台)がトライ。「準備していたプレーがしっかりはまってトライまで持っていくことができた」(田森)。重戦車が明大を元気づけていき、その後もトライを重ね、24-0と無失点で前半を折り返す。
迎える後半も終始、明大がペースを維持する形に。後半7分には、崩れたラインアウトモールから飛び出した右FL(フランカー)福田陸人(法4=国学院栃木)が後半の先制トライを奪う。
「スクラム、ラインアウトともにとてもいい出来。リコー(リコーブラックラムズ東京)と練習した甲斐があった」(福田陸)。明大OBも多く在籍しているリコーとの合同練習が強靭なセットプレーを生み出した。
今試合が復帰戦となった雲山
また、44分には、リザーブで入った雲山弘貴(政経4=報徳学園)が空いたエリアへキックパス。反応した左WTB(ウイング)松本純弥(政経4=佐賀工)がそのままトライ。ゲームを決定づけたトライだった。
ラグビー 関東大学対抗戦2021
【ハイライト】明治大学 vs. 筑波大学
ケガの影響で今季初の試合となった雲山は「試合の感覚が戻らない」と語るも、その実力を復帰戦で見事に見せた。前後半ともに、終始筑波大を圧倒した明大。最終スコアは53-14と対抗戦4勝目を挙げ、グループ首位を独走する。
前戦の日体大戦では勝利こそしたものの、ゲーム内容は思うようにいくものではなかった。「自分たちのミスから流れを奪われた」(SH/スクラムハーフ飯沼蓮主将・営4=日川)。
自分たちのミスによってチャンスをモノにできなかった明大。日体大戦後にはすぐにミーティングを開いた。「意見の割れる場面もあったが、自分たちの強みを再確認した」(NO8/ナンバーエイト大石康太・営4=国学院久我山)。
筑波大戦ではしっかりと1v1の場面で勝負することに意識を向けるために、試合のテーマを『アクション』と定めた。「秋濱(悠太・商1=桐蔭学園)が最初に1v1で良いゲインを見せてくれた」(大石)。
大型ルーキーの好プレーを皮切りにチームが活気づき、想定していた筑波大の強みである最初の5分を圧倒できた。「今シーズンで一番明治らしい戦いができた」(神鳥裕之監督)。これからの3戦は一筋縄ではいかない相手が続く。明治らしさをいかに失わずにプレーできるかが重要だ。
次戦は昨年度、悔しい結果で終わっている慶応義塾大学と対戦する明大。「ディフェンスが印象的。もう一度気を引き締めて、いい準備をしたい」(飯沼)。対抗戦全勝を果たすためにも決して負けられない明大。対抗戦全勝、そして王座奪還へ。真の戦いはこれから始まる。
文/写真:内山嶺(明大スポーツ新聞部)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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