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1時間だけ公開された練習
10月23日(土)に大分で行われるオーストラリア代表戦と欧州遠征に向けて、宮崎で合宿を行っているラグビー日本代表。
10月12日(火)には、メディアに対して練習を1時間公開。当初は15日(金)に発表予定だったが、11日(月)に早まり発表された日本代表メンバー37人が汗を流した。なお、FB(フルバック)松島幸太朗(クレルモン)は欧州から合流予定だという。
代表候補39名から外れたのは、PR(プロップ)森川由起乙、FL(フランカー)小澤直輝(ともに東京サントリーサンゴリアス)、NO8(ナンバーエイト)アマナキ・レレイ・マフィ、SH(スクラムハーフ)荒井康植(ともに横浜キヤノンイーグルス)、CTB(センター)シェーン・ゲイツ(NTTコムにケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安)の5名。
また、すでにケガで離脱していたLO(ロック)ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪)も入らなかった。
一方、NDS(ナショナル・デベロップメント・スコッド=将来日本代表に選出される可能性のある高いポテンシャルを持った人材)として参加していた10名から3名が代表に昇格。
22歳で代表入りしたFL福井
PR淺岡俊亮(トヨタヴェルブリッツ)、FL/NO8福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、WTB(ウィング)中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)。また、NDSのうちLO秋山大地(トヨタヴェルブリッツ)は別府合宿終了まで帯同する。
メディアに公開された1時間の練習ではタックル、ジャッカルなど接点の練習から始まり、スコット・ハンセンコーチが主導したアタック&ディフェンスを行い、主にディフェンスを確認。タックルありの練習だったために、途中で倒れてしまう選手など、本番さながらの激しい内容だった。
「インターナショナルで戦える身体づくりをしてきた」というPR垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス)は、この合宿から2勤1休になったことに関して「練習の強度がかなり高いので疲れていますが、充実した日々を送れています。(1日休んで)リフレッシュして、集中して練習することはいい」と笑顔を見せた。
またベテランのWTB(ウィング)レメキ ロマノ ラヴァはBK(バックス)に若手選手が増えたことに関して「特に感じないね(笑)。ブラウニー(トニー・ブラウンコーチ)がみんなに教えているけど、セミシ(・マシレワ)とか、サンウルブズからやっているし、(シオサイア・)フィフィタも春から(一緒に)やっているから。(自分が)教えたとしたら中野将伍くらいかな。彼はすごくポテンシャルある。身体も大きい」と話した。
新キャプテンFLのラピース、この日は軽いケガのため見学
練習後、新キャプテンに就任した「ラピース」こと、FLのピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)が初めてメディアに対応した。
まず、キャプテンのラピースは「(今までの)日本代表のキャプテンでベストになりたいと思いました。一番重要なのは、自分のことではなく、チームファーストであることです」。
「日本代表として戦うために、2つの重要なことがあります。家族や友人のためだけではなく、会社やジャパンのジャージーのために戦います。私たちはすべての人にピッチ内外で、ブレイブブロッサムズを誇りに思ってほしい」と語気を強めた。
ラピースは2019年ワールドカップ前のフィジー代表戦で初キャップながらゲームキャプテンを任され、ワールドカップでも2試合でゲームキャプテンを務めた。
練習中のリーチ
当時と今の心境で違いがあるかと聞かれ、ラピースは「大きく違います。リーチは素晴らしいキャプテンでしたし、今でもチームにとって偉大なリーダーです。でも、私は止まるわけにはいきません。こうした偉大なリーダーが揃うチームのキャプテンとなることは、より大きな責任を伴います」。
「変わらないこともあります。それは、始めからお互いが助け合いながらやってきたわけです。それはこれからも変わりませんし、これが私たちの大きな強みです。助け合いながら、自分たちがするべきことをします」と話した。
10月23日の世界ランキング3位「ワラビーズ」こと、オーストラリア代表戦を皮切りに4試合のテストマッチが行われる。新キャプテンは「私たちは春のツアーから進歩を続けています。しかし、誰もが結果を出したいと言う、燃えるような欲望を持っています。勝ちたいし、負けたくない。また新たなものをつかみ獲りたい」。
「私たちは今、自分たちがやっていることにフォーカスし続けることが大切で、毎回グラウンドに出るたびにステップアップして成長し、心の中に向上心を持ち続けることが必要です」と語気を強めた。
「今秋、どういったラグビーをしたいか?」という問いに対してラピースは、「対戦するチームにはそれぞれ違う強みを持っている。その強みを消して行かないといけない。私たちにとってキーエリアは、一方で相手にとってはその逆」。
「相手はボールをスローダウンさせようとするでしょうし、試合の中でセットピースを増やしたい。私たちはボールインプレーを多くしたい。すべてのチームに特徴やスタイルがあります。私たちも自分たちの戦い方にプライドを持っています。それがきちんと出せれば結果として出ると思います」と意気込んだ。
2019年ワールドカップ以来の国内でのテストマッチとなるワラビーズ戦に向けた23名は、21日に発表される。上り調子の世界的強豪相手に、ラピースキャプテンが就任したラグビー日本代表がチーム一丸となってチャレンジする。
文/写真:斉藤健仁
◆日本代表 スケジュール
・ 9月29日(水)~10月16日(土)宮崎合宿
・10月16日(土)~10月27日(水)別府合宿
・10月23日(土)日本 vs. オーストラリア(大分)
・11月 6日(土)アイルランド vs. 日本(ダブリン)
・11月13日(土)ポルトガル vs. 日本(リスボン)
・11月20日(土)スコットランド vs. 日本(エディンバラ)
2021年度秋 ラグビー日本代表:37名
(所属/キャップ数)
◆PR
・稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/36)
・クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/2)
・中島イシレリ(コベルコ神戸スティーラーズ/8)
・具智元(コベルコ神戸スティーラーズ/15)
・ヴァルアサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ/16)
・垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス/9)
・淺岡俊亮(トヨタヴェルブリッツ/0)
◆HO
・坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ/23)
・庭井祐輔(横浜キヤノンイーグルス/8)
・堀越康介(東京サントリーサンゴリアス/3)
◆LO
・秋山大地(トヨタヴェルブリッツ/0)※別府合宿まで帯同
・ジェームス・ムーア(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安/10)
・リアキ・モリ(横浜キヤノンイーグルス/0)
◆FL/NO8
・ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
・ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ/2)
・徳永祥尭(東芝ブレイブルーパス東京/12)
・長谷川崚太(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
☆ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/10)
・リーチマイケル(東芝ブレイブルーパス東京/70)
・福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
・テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス/5)
・姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ/18)
◆SH
・齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス/2)
・茂野海人(トヨタヴェルブリッツ/12)
・流大(東京サントリーサンゴリアス/24)
◆SO
・田村優(横浜キヤノンイーグルス/65)
・松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/25)
◆CTB
・中村亮土(東京サントリーサンゴリアス/26)
・ラファエレティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ/25)
・ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
◆WTB/FB
・高橋汰地(トヨタヴェルブリッツ/0)
・ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京/0)
・中野将伍(東京サントリーサンゴリアス/0)
・シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ/2)
・レメキロマノラヴァ(NECグリーンロケッツ東葛/15)
・セミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ/1)
・山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ/19)
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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