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敗戦を糧に青山学院大学戦に挑む
開幕戦の日本体育大学戦を大勝で飾るも、第2戦の筑波大学戦で敗北を喫した慶應義塾大学蹴球部。因縁の相手に雪辱は果たせずに終わった。しかし、慶大に落ち込んでいる暇はない。対抗戦はまだ続くのである。
10月10日(日)には、慶大日吉グラウンドで第3戦となる青山学院大学戦を迎える。全国大学選手権への出場権獲得に向けて重要な一戦となることは間違いない。そこで今回のコラムでは、両校の戦力分析、試合展望をお送りする。
今年の青学大は一味違う。前年までコーチを務めていた清水孝哉氏が監督に就任し、新しい「青学ラグビー」を見せつけている。
主将を務めるSO(スタンドオフ)桑田宗一郎を筆頭に、FL(フランカー)中谷玲於や、WTB(ウィング)衣笠竜星ら経験豊富な4年生に加え、CTB(センター)金澤春樹や、LO(ロック)江金海ら脇を固める3年生も多士済々である。さらにSO/CTB(センター)青沼駿昌や、FL小川智大のルーキーらしからぬ堂々としたプレーも随所に光る。
初戦の明治大学戦では3-52と敗れはしたものの、前年度対抗戦王者が苦戦を強いられる試合内容であった。中でも目を見張ったのがディフェンスである。試合序盤から低く鋭いタックルを連発し、幾度となく攻撃を食い止めた。
LO清原裕揮や、PR(プロップ)中西翔太郎を中心としたFW(フォワード)陣は、慶大にとって脅威の存在となるだろう。続く、帝京大戦でも0-52で敗れたが、明治大戦同様に低く鋭いタックルが随所に見られ、途中出場したFL(フランカー)橋本大吾がジャッカルを決めるなど躍動した。まさにこの「粘り強いディフェンス」が今年の青学大の象徴だといえよう。
慶大は初戦の日体大戦をFW、BK(バックス)両陣の活躍により43-5で快勝。特にラインアウトモールを起点とする攻撃で3トライを挙げるなど慶大の強みを見せつけた。しかし、続く筑波大戦では、「規律」の部分で乱れが生じ、ディフェンスラインを突破されて失点する場面が目立った。
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